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全裸よりよっぽどマシなのでそのまま脱衣所を出る。

「嫌な事しないって言ったのは嘘だったのかよ!!」

口に出し文句を言いながら長い廊下を歩く。
最初に案内された監禁未遂部屋のドアを開けると如月兄弟がくつろいでいた。

「似合ってるね~」

如月雪と目が合い文句を言おうとしたら如月雪の言葉に遮られた。

「嬉しくないんだけど」

「何で??似合ってるよ??」

「そういう問題じゃない」

これは男としてもプライドだ。俺にだって少しはあるのだ。ダボダボすぎて男として自信を無くしてしまう。

「とにかくズボン貸してくれ。スースーして気持ち悪い」

女子はいつもこんな思いをしているのだろうか。俺なら気になって他のことに集中できない。それほど違和感がありまくりなのだ。

「…わかった。」

不服そうな如月雪はなぜか手に持っていたズボンを俺に渡す。

「…持っているなら最初から置いといてくよ…」

「だって~見たかったんだもん」

「だもんじゃねーよ。かわい子ぶっても無駄だからな!!」

俺はすぐズボンを履くがウエストが合わずずるずる落ちていった。

「…他にない??」

「サイズ全部それと同じなんだよね。やっぱり履かなくても良くない??」

「良くない!!」

床に落ちたズボンを意地でも履くことにした。
手で押さえてなんとか履いている状態だ。

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