双子攻略が難解すぎてもうやりたくない

はー

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「帰ろっか」

教室に戻ると如月兄弟はいつも通りだった。兄に噛まれた事には触れず別の話をした。特に話題に上がったのは夏休みにある1泊2日の星の観測の事。


凄く居心地がいい。もうあんな空気になるのは避けたい。
これからもそう言う感じでいてくれと心の中でお願いした。




家に帰ると玄関で兄が凛を抱っこして母さんと話していて兄の横には少し大きい鞄が置いてあった。

「…ただいま」

「おかえり、俺たち今から帰るから」

「え?」

「じゃあな」

凛の手を左右に振りながらバイバーイと言って帰っていった。

残された俺と母さん

「凛が帰っちゃったわ…私の癒しが…」

一言寂しそうに母さんは呟いた。
俺では癒しにはなりそうにない。


明日から夏休みが始まる。
始まればすぐ天文部の活動が始まるためワクワクしながら準備に取り掛かった。
東雲先輩の別荘はゲームの中で一度でてきていた。学園から車で2時間ほど行った所の山荘。
ゲームでは道のりも外観も細かく表現されていなかったので生で見れるのはテンションが上がるものだ。
替えの服に歯ブラシ、タオルなど必要なものを鞄に詰め込む。
そして1番重要なもの…それはカメラだ。
ストーカーしていた時に使っていたカメラ。別に盗撮するために持って行くわけではない。

俺の推しである東雲先輩の別荘を撮らせてもうために持って行くだけ。決して東雲先輩を撮ろうなんて微塵も考えていない…
まぁ、許可が貰えたら遠慮なく撮りまくるつもりだが…
カメラを鞄の横に忘れないように大事に置いた。

一通り準備を終わらせると母さんから夏休みお決まりのあの言葉

「宿題早めに終わらせなさいよ。私は手伝わないからね」

宿題と言う存在を忘れていた。
学生なのだからあるのは当たり前なんだろう。

転生前の俺は最終日にまとめて終わらすタイプだった。終わらないと言うプレッシャーも周囲の圧もそれは地獄そのものであった。
来年こそは早めに終わらすと意気込んでいても結局やらずまた地獄を見るわけだ。そんなことがあり転生後は真面目に宿題を少しだが終わらせた。
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