双子攻略が難解すぎてもうやりたくない

はー

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学校に着くと如月兄弟が俺の席に座っていて
雪成が椅子に座り雪成の上に雪が座っている。


「…俺の席なんですけど」

「佐藤くんー。おはよー」

「今日来なかったら家に行くところだったぞ」

「…関わらないでって言いませんでした?」

如月兄弟は急に椅子から立ち上がり俺に頭を下げた。

「え??」

「今までごめん!!俺たちすごい反省したんだ。怖い思いさせたよな!!ごめん許してくれ」

「ごめんなさい」

頭を下げながら如月雪成に続き雪まで謝罪を口にした。

教室で目立つ如月兄弟が頭を下げる。そんな様子をクラスメイトは俺と如月兄弟を交互に見ていた。何十人もいるはずなのにシーンと静まり返る教室。
俺が謝っても許さないと言えばどうなるのだろう…自分にとってあまり良く無いことが起こるのは目に見えていた。だから俺の答えは

「…もう気にしてないからいいよ」

と言わざる負えなかった。
如月兄弟が顔を上げ俺に向かって笑顔を見せる。静まり返っていた教室もいつものように騒がしさが戻ってきた。

もしこの瞬間俺が許さないなんて言っていたら確実にクラスから孤立していただろう。


テレビでよく見かけた大勢の前で告白するシーンを毎回見るたびに少し違和感を感じていた。
わざわざ大勢の前で告白なんてしなくていいのにあえて大勢の前というのが俺の中で引っかかり違和感になっていたように思う。
そして告白を断りづらくしてしまう。
俺もたった今それと同じ現象が起きたように思う。
計算してやっていたなら性格がクソ悪い。

チャイムが鳴りそれと同時に先生が入ってくる。クラスメイトは自身の席につき授業が始まった。

俺も自分の席につく。前を見ると如月雪と目があった。雪はニコリと笑い小さく手を振った。

1時間の授業を終え休憩時間

「佐藤くん、ちょっといいかな?」

また如月兄弟が鞄を持って俺の席までやってきた。朝と同様注目されていることがわかる。

「…ここじゃなければいいよ」

3人で教室を抜け出し人通りが少ない廊下で話す事にした。

「佐藤」

如月雪成が俺の名前を呼ぶ。

「…何?」

「これ返すな」

如月雪成は鞄を渡してきた。取られていた鞄だ。中を見ると俺の携帯も入っている。

「…もしかして本当に反省してる…?」

如月兄弟には聞こえないぐらい小さな声で呟いた。

いや、まだ油断は禁物だ。

「本当にごめん」

2人はもう一度謝った。

「…さっきはクラスの子がいてああ言ったけど
許してはないから。未遂だったとはいえ犯罪だからな」

「…そうだよね」

しおらしくて逆にあやしい気がする。

「俺たち本気で反省したんだ。これから証明するから!!」

2人を置いて俺は教室に帰った。
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