異世界で神様に農園を任されました！ 野菜に果物を育てて動物飼って気ままにスローライフで世界を救います。

２章 仕事仲間が出来ました。

第２話 まずは場所の確保から

　「うーん、やっぱりそろそろハーブ欲しいよね……」

　お昼ごはんに鶏の塩焼きを食べつつ思う。
　やっぱりここはバジルやローズマリーが欲しいし、他にも青じそみたいな和製ハーブも欲しい。

　そこで昼食を終えた私は早速場所の確保から始める。

　まずは新しい動物小屋から。
　乳牛と肉牛の牛舎は別にしたいし、豚と羊の小屋も作らないと。

　今ある牛小屋鶏小屋の後ろに肉牛舎と豚小屋を作り、その前――乳牛達の放牧地とは丁度小屋挟んだ逆側に新たに放牧地を作る。
　羊小屋は牛舎二棟の隣に作り、そちらにも放牧地を作成。

　牧草の種がある程度育つまで、今日建てた動物小屋は暫く塩漬け。

　さてお次はハーブ園だな。
　米蔵から最近では日持ちする野菜や果物も含めた食料貯蔵庫と化した蔵の手前に小さなハウスを４つ建て、そして大量のプランターや植木鉢を用意する。
　ハーブは繁殖力が強いものが多くて、地植えにしたらそれこそミントテロや青じそテロと言われ手がつけられなくなる程に増えてしまうから、栽培するにはこういった物が必要不可欠なのである。

　「取り敢えず料理によく使いそうなハーブを中心に……」

　まずはトマトとチーズとの相性が抜群のハーブ、バジルから。
　お肉の臭み消しにローズマリー。
　煮込み料理にローレル。
　和食に欲しい青じそこと大葉。
　デザートのトッピングや虫除けに使うミント。
　匂い袋に使いたいカモミール。
　……お茶の香りづけにシナモンも欲しいけど、場所を取るからまた今度だな。

　さて、そろそろ牛さん鶏さんを構いに行くか！

　いやー、リアルな牛さんだと足を踏まれたりとかう○こやし○こかけられたりなんて事故もあるんだろうけど、神様仕様の賢く可愛い牛さんはブラシがけしてあげると可愛く鳴いてくれるしナデナデするとスリスリしてくれる。……そして髪を食べたりもしない。

　鶏さんも、抱っこしても大人しくしていてくれる。
　構いすぎなければ、その鋭いくちばしで突くなんて暴挙もない。

　大変毛並みと……うーん、鶏の場合何て言うんだ？　羽並みなんて言わないよね……まぁいい、とにかく手触りが良くて素晴らしく幸せな気分になれる。

　やっぱり動物っていいよね！
　……神様チートばんざーい。

　改めて神様への感謝を感じ、私はその夜の夕飯に、アグリ様をご招待した。

　今日の夕飯メニューは……、

　米にトマト、卵にミルク、鶏肉と玉ねぎが揃ったからこそ作れる、お子様が喜ぶ事間違いなし！　のメニュー。
　その名も……

　「オムライスです！」

　トマトを神様チートのマシンでケチャップに加工し、炒めた肉と玉ねぎにご飯と混ぜ、ふんわり卵で包んだみんな大好きオムライス。
　そこにホワイトソースで煮込んだ玉ねぎ・人参・じゃがいもをメインに野菜をたっぷりかける、あったか料理。
　サラダとスーフもつけて……

　「どうぞご賞味下さい！」