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2章 仕事仲間が出来ました。

第1話 新しいキッチン

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 「うーん、あれ、知らない天井だ……」

 ――いや、ンなボケいらんわ。て。一人ツッコミも虚しいわな。

 「いや、今まで特に不便を感じなかったからずっとそのままにしてたけど、やっぱり新しいキレイな家、良いわぁ」

 家と同時に家具類も一新した。
 「やっぱり布団は羽根布団に限るね!」

 暖かくて軽い。お陰でよく眠れたよ。
 ……これまでの布団でも眠れない事はなかったから気にもしてなかったけど、流石にこの心地よさを体験してしまったらもう前の布団じゃ眠れないわ。

 朝起きてまず最初にシャワーを浴びる。
 洗面台での朝シャンではなく、しっかりシャワーを浴びて目を覚ましてから朝食。

 そうそう、キッチンも新しくしたんだ。
 前の超シンプルキッチンから、オーブンに魚焼きグリルも付いた収納たっぷりのシステムキッチンに!
 ……流石に食洗機は無いけどね。

 ついでにミキサーも手に入れたからね。
 ミキサーにいちごとミルク、はちみつを入れてスイッチオン!
 甘~いいちごミルクが完成!

 食パンにマヨネーズで土手を作り、生卵を乗せてオーブンへ。
 これで半熟目玉焼きトーストの出来上がり。

 うーん、やっぱりベーコンとソーセージが欲しい。
 けど、鶏さんや牛さんと違って豚さんは雌雄関係なく100%お肉行き。
 お肉にならない例外は、子を産む親豚のみ。
 だからちょっとまだ飼うのを躊躇っていた。

 「けど、新しく来る人は男の人だって言うし、男の人ならお肉食べたがるよね……」

 今も一部の繁殖用を除く雄鶏や雄牛はお肉にして出荷なり自分で食す用に確保しているけど、平均して新しく生まれる子たちの半数。
 それも雌鶏や雌牛は卵やミルク目的で長く飼うから、そうそう新しい子は要らない。
 だから、皆無ではないが野菜や果物に比べるとやっぱり肉が食卓に並ぶ確率は少ない。

 「……これもいい機会、なのかな。そろそろ覚悟を決める頃合いか」

 そもそも今飼ってるホルスタインやジャージー牛は乳牛で、肉牛に適した牛に比べると肉の味がイマイチだ。
 私はそんなに肉の味にはこだわらないし、調理次第で普通に食べられるから気にして来なかったけど、どうせ豚を飼うならこの際肉牛も飼いたい。

 そうだ、ついでに羊も飼おう。羊を飼うなら牧羊犬も必要かな?

 「あと一月、何とか間に合うかな……?」
 色々と今後の計画について思いを巡らせながら朝食を済ませ、畑に出る。

 まずは動物の餌を用意し、皆がモグモグしている間にちゃっちゃと畑に水やりをする。
 そして動物を放牧したら小屋の掃除。
 それが終われば畑に戻って雑草とりなどの細々とした世話をして。

 それが終わればもう昼時だ。
 そんな忙しい合間を縫い、私は新たな計画を進める準備を始めた。
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