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つかの間の休息
13-1 勝利宣言
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各戦地で勝利宣言がなされてすぐ。
連合軍代表として魔王様が護衛を引き連れてやってきた。
私達が整えた謁見の間の様子に楽しそうに笑い、その場で奴等に宣言した。
「聞け、ヘルナイト王国の為政者達よ。我らが連合軍は全ての戦地にて勝利し、そちらの兵を捕らえている。この戦は我らの勝ちである。よって、敗者たるそなたらの処遇を決めるための場を明後日に設ける。それまでの間、お前達は部屋にて謹慎、軟禁とする」
その知らせを聞いたみのむしは揃って声をあげるが猿轡を噛まされていては言葉にならず唸ることしか出来ずに、ただのブーイングにしか聞こえない。
一方、使用人達は達観したように揃って目をそらしため息をつくばかり。
「全く、愚かで哀れな連中よの。……だが、イマル、マリー殿、ヒカル、ケント。お前達は良い働きをしたようだ。良くやったな」
「勿体ないお言葉ですわ。少なくとも私はやりたいようにやっただけなのですから、誉められる謂れはありませんわ」
「……俺は、最初の戦闘以外は皆のお手伝いしかしてませんよ?」
「だが、戦闘が実質一日足らずで終われたのはお前達がさっさと城を攻略してくれたからだ。――哀れな被害者を無駄に増やさずに済んだ事は事実なんだ、そこは遠慮せず誇っておけ」
で。
「あとの処理は任せてお前達は一度休め。明後日の断罪の際にはお前達にも同席してもらうからな」
そう言われて謁見の間を追い出され、いつの間にか用意されていた部屋に押し込まれた――までは良いんだけども。
「……これ、陛下の指示?」
「だろうな」
途中まで一緒に案内されてたマリーやケントが先にそれぞれの部屋に通され。次は私かイマルか……と思っていたら二人同じ部屋に押し込まれ。
部屋に用意されていたのは大きなベッドが一つ。
二人どころか大人四人は寝れそうなサイズのベッドではあるけど……。
城の部屋だけあって部屋ごとにトイレも風呂も完備されているし、机や化粧台などの家具もある。
ただし、ソファーは一人がけのタイプのものが3つ、コの字形に置かれている。
……イマルの執務室の続きの間に泊まらされた時の様に片方はソファーで……というのも難しそう。
流石に丸一日戦争してきた後だからね。普段ならともかく、私はソファーでなんて寝たくないし、イマルにそれを強要するのは気が引ける……ってかしたくない。
……どうせこの一件の後始末が終わればそう遠くなくそういう事になるのだし、お互い疲れているんだから、いつかみたいにどうせ何事もなく朝になる。
「シャワー、先に浴びても良い?」
「……ああ」
だから私は無警戒のまま、無防備に入浴を楽しんでいたんだ。油断大敵、という言葉をすっかり忘れたまま……。
連合軍代表として魔王様が護衛を引き連れてやってきた。
私達が整えた謁見の間の様子に楽しそうに笑い、その場で奴等に宣言した。
「聞け、ヘルナイト王国の為政者達よ。我らが連合軍は全ての戦地にて勝利し、そちらの兵を捕らえている。この戦は我らの勝ちである。よって、敗者たるそなたらの処遇を決めるための場を明後日に設ける。それまでの間、お前達は部屋にて謹慎、軟禁とする」
その知らせを聞いたみのむしは揃って声をあげるが猿轡を噛まされていては言葉にならず唸ることしか出来ずに、ただのブーイングにしか聞こえない。
一方、使用人達は達観したように揃って目をそらしため息をつくばかり。
「全く、愚かで哀れな連中よの。……だが、イマル、マリー殿、ヒカル、ケント。お前達は良い働きをしたようだ。良くやったな」
「勿体ないお言葉ですわ。少なくとも私はやりたいようにやっただけなのですから、誉められる謂れはありませんわ」
「……俺は、最初の戦闘以外は皆のお手伝いしかしてませんよ?」
「だが、戦闘が実質一日足らずで終われたのはお前達がさっさと城を攻略してくれたからだ。――哀れな被害者を無駄に増やさずに済んだ事は事実なんだ、そこは遠慮せず誇っておけ」
で。
「あとの処理は任せてお前達は一度休め。明後日の断罪の際にはお前達にも同席してもらうからな」
そう言われて謁見の間を追い出され、いつの間にか用意されていた部屋に押し込まれた――までは良いんだけども。
「……これ、陛下の指示?」
「だろうな」
途中まで一緒に案内されてたマリーやケントが先にそれぞれの部屋に通され。次は私かイマルか……と思っていたら二人同じ部屋に押し込まれ。
部屋に用意されていたのは大きなベッドが一つ。
二人どころか大人四人は寝れそうなサイズのベッドではあるけど……。
城の部屋だけあって部屋ごとにトイレも風呂も完備されているし、机や化粧台などの家具もある。
ただし、ソファーは一人がけのタイプのものが3つ、コの字形に置かれている。
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流石に丸一日戦争してきた後だからね。普段ならともかく、私はソファーでなんて寝たくないし、イマルにそれを強要するのは気が引ける……ってかしたくない。
……どうせこの一件の後始末が終わればそう遠くなくそういう事になるのだし、お互い疲れているんだから、いつかみたいにどうせ何事もなく朝になる。
「シャワー、先に浴びても良い?」
「……ああ」
だから私は無警戒のまま、無防備に入浴を楽しんでいたんだ。油断大敵、という言葉をすっかり忘れたまま……。
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