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お約束が果たされる時
12-14 無責任な為政者達
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先に議会場に謁見の間を見てきた後では狭く感じる部屋。だけどそこは執務室と名の付く部屋としては規格外に広かった。執務机はイマルの執務室にあったのとサイズはそう変わらないけど、その華美な装飾で一体いくらくらい値段が違うのか。
壁面の本棚や、そこに並べられた本の装丁もきらびやかだし。
三人がけのソファーが二台、一人用のソファーが二台、テーブルが一台。それぞれセットで揃えられた応接セットに加え、小規模な会議なら十分こなせそうな椅子と机のセットもそれとは別に揃えられている。
その会議用の椅子に座る肉々しいでっぷりと肥えた豚……いや、体脂肪率のひくい彼らに例えては豚に失礼だな、これは化け物だろ。
地球ならギネス記録を争えそうな肉塊の化け物共がなにやら揃って酒を飲み、机の上に所狭しと並んだ料理を貪り食っている。
その様の醜さに、思わず目を背けたくなる。
……つーか、貴様ら何やってんの?
今戦争中、それも真っ昼間で今この瞬間も各戦場で武器を持って戦わされている者が居るというのに、何故こいつらはこんなとこで酒盛りなんかしてるの?
いやね、議会場では曲がりなりにも貴族達が集まって会議らしきものはしていたし、謁見の間には烏合の衆の様だったとはいえ一応神官や魔術師達が集い頭を抱えていたというのに。
戦をすると決めた張本人達は宴会の真っ最中?
……ここに居るのは宰相や元帥といったまさに国の重鎮達。
ああ。かつて日本でも重大な災害や事故の一報を聞いても尚、食事やゴルフを続けたお偉方が炎上してたなんてニュースがあったっけ。けど、少なくともその災害や事故そのものについては彼らの責任の及ぶところでなく、その後の対応がまずくて叩かれてた訳だけど。
この戦争のきっかけは禁忌の術で私達の召喚の実行を命じた彼らであり、各国の警告の声明を突っぱねて宣戦布告したのも彼ら。その権力を用いて兵を集め戦場に送り込んだのも彼らである。
最初から最後まで間違いなく彼らの咎である。
その上で、適切な対応をしないどころか酒を飲んで酔っぱらう。
……最悪だ。
見た限りでも酷い有り様だけれど、それ以上の嫌悪感に体が勝手に震え出す。
「……取り敢えずこいつらの酔いを醒ますのがさきですね」
部屋にこもる強烈なアルコール臭。お酒に物凄く弱い人ならこの空気に当てられるだけで死にそうな……
「イマル、マリー。今は絶対に火系の魔術や火種になりそうな術は使わないで。引火して爆発するかもしれないから」
火花の一つでも今は怖い。
正直奴らはどうでもいいけど、一応生かしておかなきゃならない約束だし、私も無駄に痛い思いはしたくないし、イマル達にも怪我して欲しくはないから。
水刃で窓をぶち壊し、酒気ごと大量の水流で奴らを窓から放り出す。
突然の自由落下に悲鳴をあげることも出来ない化け物共を地面ギリギリで風で受け止め無傷で下ろす。
怖かったのかズボン濡れてるけど……。
酒精を抜ききるには――足りないよね?
「ふふふふふ、じゃあ、水責めといきましょうか♪」
壁面の本棚や、そこに並べられた本の装丁もきらびやかだし。
三人がけのソファーが二台、一人用のソファーが二台、テーブルが一台。それぞれセットで揃えられた応接セットに加え、小規模な会議なら十分こなせそうな椅子と机のセットもそれとは別に揃えられている。
その会議用の椅子に座る肉々しいでっぷりと肥えた豚……いや、体脂肪率のひくい彼らに例えては豚に失礼だな、これは化け物だろ。
地球ならギネス記録を争えそうな肉塊の化け物共がなにやら揃って酒を飲み、机の上に所狭しと並んだ料理を貪り食っている。
その様の醜さに、思わず目を背けたくなる。
……つーか、貴様ら何やってんの?
今戦争中、それも真っ昼間で今この瞬間も各戦場で武器を持って戦わされている者が居るというのに、何故こいつらはこんなとこで酒盛りなんかしてるの?
いやね、議会場では曲がりなりにも貴族達が集まって会議らしきものはしていたし、謁見の間には烏合の衆の様だったとはいえ一応神官や魔術師達が集い頭を抱えていたというのに。
戦をすると決めた張本人達は宴会の真っ最中?
……ここに居るのは宰相や元帥といったまさに国の重鎮達。
ああ。かつて日本でも重大な災害や事故の一報を聞いても尚、食事やゴルフを続けたお偉方が炎上してたなんてニュースがあったっけ。けど、少なくともその災害や事故そのものについては彼らの責任の及ぶところでなく、その後の対応がまずくて叩かれてた訳だけど。
この戦争のきっかけは禁忌の術で私達の召喚の実行を命じた彼らであり、各国の警告の声明を突っぱねて宣戦布告したのも彼ら。その権力を用いて兵を集め戦場に送り込んだのも彼らである。
最初から最後まで間違いなく彼らの咎である。
その上で、適切な対応をしないどころか酒を飲んで酔っぱらう。
……最悪だ。
見た限りでも酷い有り様だけれど、それ以上の嫌悪感に体が勝手に震え出す。
「……取り敢えずこいつらの酔いを醒ますのがさきですね」
部屋にこもる強烈なアルコール臭。お酒に物凄く弱い人ならこの空気に当てられるだけで死にそうな……
「イマル、マリー。今は絶対に火系の魔術や火種になりそうな術は使わないで。引火して爆発するかもしれないから」
火花の一つでも今は怖い。
正直奴らはどうでもいいけど、一応生かしておかなきゃならない約束だし、私も無駄に痛い思いはしたくないし、イマル達にも怪我して欲しくはないから。
水刃で窓をぶち壊し、酒気ごと大量の水流で奴らを窓から放り出す。
突然の自由落下に悲鳴をあげることも出来ない化け物共を地面ギリギリで風で受け止め無傷で下ろす。
怖かったのかズボン濡れてるけど……。
酒精を抜ききるには――足りないよね?
「ふふふふふ、じゃあ、水責めといきましょうか♪」
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