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ラムレアの街で過ごす冬
5-8 魔道具作り研修
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魔法って、結構ファンタジーなもの。……ゲームやアニメの中のものだったそれの私のイメージは、実際に使えるようになり、「魔法理論」なんてタイトルのつく学術書の内容を暗記させられたりもしたけどまだ、実行する上でのイメージはやっぱりそれらのエフェクトイメージが強く出る。
……からこそ、まるでプログラミングでも教わっているような、理論詰めの講義風景は高校での難解な数学や化学の授業風景の様で。
――この場合で言う魔道具とは、日本で言う機械の様なものだ。
日本の機械は、科学や化学という学問によって確立された理論に基づき組み立てられたからくりによって目的の効果をもたらすモノ。
そう定義するなら、この世界の魔道具は、魔法理論によって確立されたプロセスをからくり仕掛けと合わせたりして目的の効果をもたらすモノ。
からくり部分については必要に応じて専門の職人に依頼する場合も多いようで、この講座ではひたすら座学で知識とその応用例を詰め込まれる。
理数系分野の不得意な私は毎度頭がパンクしそうになりながら、それでも今のパーティーで一番のお荷物ポジから一刻も早く脱却したくてかなり頑張った。
んで。ここまで聞くと、ちょっとからくり作れる器用な人が頑張って勉強すれば簡単ではなくとも職業持ちでなくても魔道具を作れそうに思えるよね?
実際、現時点で普及しきっている――例えば照明の魔道具なんかは無料でレシピが公開されて誰でも閲覧可能だから、余計にそう思える。
けど、その魔法をからくりと融合させる肝心の作業が能力適性が無いと上手くいかない。
料理に例えると、レシピ通りに材料や調味料の計量も手順も間違いなくこなしているハズなのに、レシピ通りの味にならなかったり、レシピ通りの変化が見られなかったりという謎の現象に見舞われる様なモノ。……らしい。
だから、公開レシピをその通りに作れるだけでも工房作業員として安定した職を得られる職業能力だそうで。
ましてや新たに自分で便利な魔道具をオリジナルで作れるなら、特許料に相当するマージンが得られたりするエリートが一代で一財産作ったなんて話は珍しいけど珍しくない。
……この上級職の魔導師と、合わせて治療師の更なる上級職、賢者のチートっぷりの半端なさを改めて思い知らされた私。
もしも。
あの召喚された時にすぐ鑑定にかけられて、賢者職持ちなのが奴らに知れていたらどうなっていたんだろう。
あちらに都合のいい情報だけを与えられ、良いように利用されていたら……?
――私は改めてイマル達と知り合えた幸運と、こうして真っ当に学ぶ機会を与えてくれたイマルに感謝しつつ、結局町に定住しても相変わらずハードな毎日にひーひー言いながら、自分の能力アップに勤しんでいた。
……からこそ、まるでプログラミングでも教わっているような、理論詰めの講義風景は高校での難解な数学や化学の授業風景の様で。
――この場合で言う魔道具とは、日本で言う機械の様なものだ。
日本の機械は、科学や化学という学問によって確立された理論に基づき組み立てられたからくりによって目的の効果をもたらすモノ。
そう定義するなら、この世界の魔道具は、魔法理論によって確立されたプロセスをからくり仕掛けと合わせたりして目的の効果をもたらすモノ。
からくり部分については必要に応じて専門の職人に依頼する場合も多いようで、この講座ではひたすら座学で知識とその応用例を詰め込まれる。
理数系分野の不得意な私は毎度頭がパンクしそうになりながら、それでも今のパーティーで一番のお荷物ポジから一刻も早く脱却したくてかなり頑張った。
んで。ここまで聞くと、ちょっとからくり作れる器用な人が頑張って勉強すれば簡単ではなくとも職業持ちでなくても魔道具を作れそうに思えるよね?
実際、現時点で普及しきっている――例えば照明の魔道具なんかは無料でレシピが公開されて誰でも閲覧可能だから、余計にそう思える。
けど、その魔法をからくりと融合させる肝心の作業が能力適性が無いと上手くいかない。
料理に例えると、レシピ通りに材料や調味料の計量も手順も間違いなくこなしているハズなのに、レシピ通りの味にならなかったり、レシピ通りの変化が見られなかったりという謎の現象に見舞われる様なモノ。……らしい。
だから、公開レシピをその通りに作れるだけでも工房作業員として安定した職を得られる職業能力だそうで。
ましてや新たに自分で便利な魔道具をオリジナルで作れるなら、特許料に相当するマージンが得られたりするエリートが一代で一財産作ったなんて話は珍しいけど珍しくない。
……この上級職の魔導師と、合わせて治療師の更なる上級職、賢者のチートっぷりの半端なさを改めて思い知らされた私。
もしも。
あの召喚された時にすぐ鑑定にかけられて、賢者職持ちなのが奴らに知れていたらどうなっていたんだろう。
あちらに都合のいい情報だけを与えられ、良いように利用されていたら……?
――私は改めてイマル達と知り合えた幸運と、こうして真っ当に学ぶ機会を与えてくれたイマルに感謝しつつ、結局町に定住しても相変わらずハードな毎日にひーひー言いながら、自分の能力アップに勤しんでいた。
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