屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。

彩世幻夜

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第二章

和菓子なデザートに挑戦です!

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 「うーん、見た感じ生の果物は柑橘類が多いなぁ」

 デザートを作ると決めて、改めて市場を回る。
 しかし、柑橘類でデザート……。

 マーマレード、は、そのままじゃデザートとして出せないし。
 柑橘類って基本生で食べる方が多いからなー……。デザート……。チョコと合わせると美味しいのは知ってるけど、そもそもチョコがない。

 ……流石にチョコはなー。チョコレートソースはスキルのレパートリーにあるけど、チョコそのものはここでは用意できないので、今回のレシピには使えない。
 「あとはゼリー……。そう言えば前に買った寒天があったな。アレ使えるかな?」

 ついでに牛乳発見。
 牛乳とみかんを寒天で固めたデザート、スーパーの惣菜コーナーでよく見かけたな……。
 けど、高温多湿気味なここの土地で要冷蔵の生菓子をそのまま売るのは怖すぎる。
 もうひと工夫必要かな。

 あ、白いんげん豆。あれがあれば白あんが作れるな。
 そういや前世でフルーツ大福ってあったな。
 みかんの大福はそういや白あん使ってた。

 けど、大福となると餅、つまり米を使う。大福はアウトだよね?

 となると……。

 「あ、ナッツがある。……ふむ、落花生……ピーナッツね。砂糖も手に入る、となれば……、あーしてこーして……。うん、できそう」

 ただ、今回に限りはその場で食べるスタイルの営業ではなく、テイクアウト屋台に一時営業形態を戻す必要がありそうだけど。

 「また近くにテーブルと椅子を用意して、持ち帰るも食べていくもご自由に、ってなスタンスでいくかな」

 そうとなれば材料の買い出しをせねば。

 「え、スイーツなのに豆を買うんですか?」
 ジークが不思議そうな顔をする。
 「うーん、俺には味の想像がつきません……」

 まぁ、そうだろうな。
 国によっては日本のアンパンが嫌われる事があるらしいし。
 その場合、甘い豆というのがどうしても受け付けない事が多いらしい。
 豆はおかずだろう、と。

 日本でも肉にパイナップルみたいな取り合わせを受け付けない人もいるからな。

 まぁ、今回あんこはあくまで脇役だし。食べてみてから判断してもらうことにして。

 「みかんに、牛乳、ピーナッツに水飴。……水飴はまだ分かりますが、どんなお菓子になるのか気になりますね」

 「取り敢えず試作品を作るから。味見して感想や意見を下さいな。
 私もそれぞれ単体のお菓子は食べたことあっても、それを組み合わせたお菓子を食べるのは初めてなので。
 今の所頭の中では美味しい物が出来上がる想定でいるけど。
 実際の所は食べてみないと……ね」

 細かい調整は確実に必要になるだろうし。
 では、まずは試作に取り掛かりますか。
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