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第二章
格好良いお姉さんは好きですか?
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「これまた大きいね……」
呼ばれた屋敷はこれまた大きかったが、これでもまだ本邸ではなく、これも別邸であるらしい。
ただ、外国から来た賓客をもてなす迎賓館を併設しているため、以前に訪れた別荘より遥かに大きく豪華に造られていた。
そこで待っていたのは伯爵様ではなく、この屋敷を取り仕切る家令だった。
……ちなみに伯爵は今朝のうちに馬車で内陸にある本邸へ帰邸するため既に旅立った後らしい。
「こちら、新たな契約書にございます。よくお読みになり、サインを願います」
ふむふむ……、
おぉ、チャーター船の運賃が食事代込みでタダになっとる!
ついでにレシピもお買い上げいただけて。
売り上げもそのまま私達のもの。
ただし、提供したレシピを利用しての商売は禁止。
賄いとして自分たちで作って食べるのはアリ。
うん、この条件ならかなり楽になる。
サラサラとサインすると、革袋が渡された。
「こちら、今回のレシピの代金で御座います。それと、明日から新たに貴女方に同行する従者を紹介致します」
家令は、ベルを鳴らし人を呼んだ。
やって来たのは宝塚の男役の様な格好良い女性騎士。
天使のような美しい金の髪をキリッと高い場所で一つに結わえ、青い制服に白いズボン、腰の剣帯に長剣を差した、細身の長身。
しかし、胸と尻の形がその人が彼ではなく彼女なのだと雄弁に語っていた。
「伯爵家騎士団所属、特務第二師団副長、ルイーゼ、参りまして御座います」
キリッと手を胸に当て、女性騎士が名乗る。
……あれが、この国の騎士の敬礼なのかな?
「チャーター船は、明日朝出港の予定です。ルイーゼ、先に説明した通り、明日より彼らに同行しなさい。貴女方も、明日この者を船へ向かわせます。共に次の港へ向かって下さい」
と、言う訳で。
格好良い系美女が、明日から一緒に旅する事になりそうです。
あー……、やばい。ロイスがぽーっとなってる。
うん、女の私でも格好良いと騒ぎたくなる美人だからね、アンタの気持ちも分からんくはないけどさ。
仮にも伯爵家の騎士様ですぜ?
しがない行商人の平民じゃ、多分身分が足りないよ?
……けど、今は何言っても馬耳東風だろうな。
後で落ち着いてから忠告してやるか。
しかし、だ。
騎士様を紹介されたあとは「はい、解散」とばかりにお屋敷から出されたけど。
「一日、予定空いちゃったね。何しよっか?」
「……商業港とはいえ、高い店の多い街だからな。気軽に買い物や食べ歩きとはいかないのが面倒だな」
「ならば!」
「わっ!」
「おっと、申し訳ない。驚かせましたかな?」
声をかけてきたのは昨日の商人、ケルト氏だった。
「よろしければ、ご馳走させていただけませんかな?」
呼ばれた屋敷はこれまた大きかったが、これでもまだ本邸ではなく、これも別邸であるらしい。
ただ、外国から来た賓客をもてなす迎賓館を併設しているため、以前に訪れた別荘より遥かに大きく豪華に造られていた。
そこで待っていたのは伯爵様ではなく、この屋敷を取り仕切る家令だった。
……ちなみに伯爵は今朝のうちに馬車で内陸にある本邸へ帰邸するため既に旅立った後らしい。
「こちら、新たな契約書にございます。よくお読みになり、サインを願います」
ふむふむ……、
おぉ、チャーター船の運賃が食事代込みでタダになっとる!
ついでにレシピもお買い上げいただけて。
売り上げもそのまま私達のもの。
ただし、提供したレシピを利用しての商売は禁止。
賄いとして自分たちで作って食べるのはアリ。
うん、この条件ならかなり楽になる。
サラサラとサインすると、革袋が渡された。
「こちら、今回のレシピの代金で御座います。それと、明日から新たに貴女方に同行する従者を紹介致します」
家令は、ベルを鳴らし人を呼んだ。
やって来たのは宝塚の男役の様な格好良い女性騎士。
天使のような美しい金の髪をキリッと高い場所で一つに結わえ、青い制服に白いズボン、腰の剣帯に長剣を差した、細身の長身。
しかし、胸と尻の形がその人が彼ではなく彼女なのだと雄弁に語っていた。
「伯爵家騎士団所属、特務第二師団副長、ルイーゼ、参りまして御座います」
キリッと手を胸に当て、女性騎士が名乗る。
……あれが、この国の騎士の敬礼なのかな?
「チャーター船は、明日朝出港の予定です。ルイーゼ、先に説明した通り、明日より彼らに同行しなさい。貴女方も、明日この者を船へ向かわせます。共に次の港へ向かって下さい」
と、言う訳で。
格好良い系美女が、明日から一緒に旅する事になりそうです。
あー……、やばい。ロイスがぽーっとなってる。
うん、女の私でも格好良いと騒ぎたくなる美人だからね、アンタの気持ちも分からんくはないけどさ。
仮にも伯爵家の騎士様ですぜ?
しがない行商人の平民じゃ、多分身分が足りないよ?
……けど、今は何言っても馬耳東風だろうな。
後で落ち着いてから忠告してやるか。
しかし、だ。
騎士様を紹介されたあとは「はい、解散」とばかりにお屋敷から出されたけど。
「一日、予定空いちゃったね。何しよっか?」
「……商業港とはいえ、高い店の多い街だからな。気軽に買い物や食べ歩きとはいかないのが面倒だな」
「ならば!」
「わっ!」
「おっと、申し訳ない。驚かせましたかな?」
声をかけてきたのは昨日の商人、ケルト氏だった。
「よろしければ、ご馳走させていただけませんかな?」
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