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第一章
串カツと目玉ネタ
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「ああ、あったあった。今回の必需品」
「……木? いや竹か? 串なんか何に使うんだ、焼き鳥でもうなぎの蒲焼きでもないのに」
「だって今回のメニューは“串”カツなんだもの、これが無きゃ始まらないでしょ」
そう、子供も酒飲みも大好きなアレ。
お年寄りには油っこ過ぎるかも知れないし、ダイエット中の女性には天敵みたいなものかもしれない。
だから、お野菜ネタ多めにして罪悪感を減らしてやる。
とはいえ揚げてしまえばどれも同じ衣をまとった茶色い塊だ。
流石に屋台なので、転生前に前世で人気だった居酒屋の様に自分で揚げて貰うことはできない分、揚げる前のネタを見えるように飾っとく必要はありそうだけど。
「先ずは豚バラと出汁で軽く下茹でした白菜を用意します」
「……おう?」
「白菜の上に豚バラの薄切りを乗せて……一緒に巻き巻きします」
うん、キレイな緑とピンクの色の取り合わせが可愛い。
けど……
「次に小麦粉、卵、パン粉の順にまぶします」
こうして衣を着けて揚げてしまえば結局茶色い塊と化すのだけれど。
「ソースをつけて食べてみて」
「おお、美味い。外はカリッと揚がってるのに、中からジュワッと美味い汁が溢れて……」
「ソースも美味いな」
ソースは普通にスキルで出したなんの変哲もない中濃ソースですけどね!
さらに他の野菜や豚バラ塊肉を揚げて串に刺す。
「どう?」
「ああ、美味いな」
「うーん、ピーマンがちょっと苦いけど、でもいつものより美味しい。これなら食べられる」
ミルフィちゃんが嬉しそうに教えてくれる。
「他にもいくつか揚げたから、ネタの種類を絞っていこう。当日はネタは先に衣つけて串に挿して、あと揚げるだけの状態から注文が入ったら即油に突っ込んで揚げたてをお渡しするスタイルでいくよ」
「……確かに揚げたてだから美味いが、冷めたら美味さも半減しそうだな。冷める前に食えと一言添えたほうが良さげだな」
「これ、玉ねぎ美味しい! すんごく甘いの!」
「キノコとうずらの卵もいけるな。けどこのトマトは好き嫌いはっきり出そうだな。万人受けするメニューじゃねぇだろ」
「れんこんも揚げると美味いのだな。……しかし俺にはなんてことないが、すこし固くはないか? 子供や年寄には少し食べ辛いかも知れん」
「ハムカツ? これ美味しいー!」
他にも色々と揚げてみて、是非の意見を聞いて改めて考える。
「お子様向けの串と大人向け、酒飲み向け、お年寄り向けの4種類の串を用意して選んでもらおう」
結果、そういう事に落ち着いた。
さあ、勝負は明日だよ!
「……木? いや竹か? 串なんか何に使うんだ、焼き鳥でもうなぎの蒲焼きでもないのに」
「だって今回のメニューは“串”カツなんだもの、これが無きゃ始まらないでしょ」
そう、子供も酒飲みも大好きなアレ。
お年寄りには油っこ過ぎるかも知れないし、ダイエット中の女性には天敵みたいなものかもしれない。
だから、お野菜ネタ多めにして罪悪感を減らしてやる。
とはいえ揚げてしまえばどれも同じ衣をまとった茶色い塊だ。
流石に屋台なので、転生前に前世で人気だった居酒屋の様に自分で揚げて貰うことはできない分、揚げる前のネタを見えるように飾っとく必要はありそうだけど。
「先ずは豚バラと出汁で軽く下茹でした白菜を用意します」
「……おう?」
「白菜の上に豚バラの薄切りを乗せて……一緒に巻き巻きします」
うん、キレイな緑とピンクの色の取り合わせが可愛い。
けど……
「次に小麦粉、卵、パン粉の順にまぶします」
こうして衣を着けて揚げてしまえば結局茶色い塊と化すのだけれど。
「ソースをつけて食べてみて」
「おお、美味い。外はカリッと揚がってるのに、中からジュワッと美味い汁が溢れて……」
「ソースも美味いな」
ソースは普通にスキルで出したなんの変哲もない中濃ソースですけどね!
さらに他の野菜や豚バラ塊肉を揚げて串に刺す。
「どう?」
「ああ、美味いな」
「うーん、ピーマンがちょっと苦いけど、でもいつものより美味しい。これなら食べられる」
ミルフィちゃんが嬉しそうに教えてくれる。
「他にもいくつか揚げたから、ネタの種類を絞っていこう。当日はネタは先に衣つけて串に挿して、あと揚げるだけの状態から注文が入ったら即油に突っ込んで揚げたてをお渡しするスタイルでいくよ」
「……確かに揚げたてだから美味いが、冷めたら美味さも半減しそうだな。冷める前に食えと一言添えたほうが良さげだな」
「これ、玉ねぎ美味しい! すんごく甘いの!」
「キノコとうずらの卵もいけるな。けどこのトマトは好き嫌いはっきり出そうだな。万人受けするメニューじゃねぇだろ」
「れんこんも揚げると美味いのだな。……しかし俺にはなんてことないが、すこし固くはないか? 子供や年寄には少し食べ辛いかも知れん」
「ハムカツ? これ美味しいー!」
他にも色々と揚げてみて、是非の意見を聞いて改めて考える。
「お子様向けの串と大人向け、酒飲み向け、お年寄り向けの4種類の串を用意して選んでもらおう」
結果、そういう事に落ち着いた。
さあ、勝負は明日だよ!
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