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第一章 式神ゲット!
肆話 そろそろ都に着くらしい
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「わぁ、凄いです!」
キラキラした目で見てくる優菜が眩しすぎる。だけど、目の前の光景は確かに凄かった。
「僕は木の妖精だもん。このくらい簡単だし、水の妖精のシクアと力を合わせればもっと朝飯前だし!」
青々と育った緑が畑を覆い尽くしている。
「ついでに土の妖精が居たらもっと色々できるんだ。ご主人様、頑張ってね!」
……そして妖精達からの期待の眼差しが痛い。
「しょ、精進します……」
だけど、妖精と契約したお陰で霊力の扱いが格段に上手くなった。契約で一定の霊力を差し出しているのだけれど、そのお陰か完全無意識に霊力の体内循環出来るようになったし、属性を纏わせるのも瞬時に出来るようになった。
――そして、ついに。
「……次の街が都だ」
最近、農村よりも町の方が多くなったな、とは思っていたけれど。
流石にもう山の中を歩く訳にもいかず、舗装された道を歩いている。時折乗り合い馬車が私たちを追い越していく。
こんなところで修行は出来ないし、優菜の亜空間に泊まる訳にもいかないから、この世界に来て珍しく野宿らしい野宿をした。
「ワシは昼の移動中でも優菜の薬篭に乗れば眠れるからの。見張りは任せるが良い!」
「あ、じゃあ僕も! 晴明一人じゃ戦えないでしょ?」
「うむ。助かるのじゃ」
なんてやり取りの後、私は毛布に包まって眠った。
勿論街では宿に泊まったけどね。
宿の良いところは他人が作った食事と、他人が沸かした風呂がある事だろう。
特に大人数で入るようの大浴場は足を存分に伸ばせて気持ち良い。最近はめっきり涼しくなってきているから余計にね。
だけど……気のせいかな?
最近、優菜を気にするかの様にチラチラとこちらを盗み見る視線が妙に増えた気がする。
「……」
それと同時にまた、優菜の顔から明るい笑みが消え始めた。
「都が近いからな。……都には全ての貴族の街屋敷がある。無論、緋川の屋敷もだ」
田舎の人間には馴染みが無くても、ここでは違う。
「緋川の者は元々嫌われやすいからな」
どこか諦めた様に草治は言った。
「だから、お前の様な人間は貴重なんだよ」
わしわしと私の頭を乱暴に撫で回しながら。
「……それで。当初は都で仕事を探すという話だったが……いいのか、俺達について来るので」
「草治こそ、良いんですか? こんな足手まといを連れ歩いて」
「俺達と出会ったばかりの頃に比べれば随分と使えるようになった。……このまま時を重ねれば、そのうち誰も足手まといだなんて言えなくなるさ」
キラキラした目で見てくる優菜が眩しすぎる。だけど、目の前の光景は確かに凄かった。
「僕は木の妖精だもん。このくらい簡単だし、水の妖精のシクアと力を合わせればもっと朝飯前だし!」
青々と育った緑が畑を覆い尽くしている。
「ついでに土の妖精が居たらもっと色々できるんだ。ご主人様、頑張ってね!」
……そして妖精達からの期待の眼差しが痛い。
「しょ、精進します……」
だけど、妖精と契約したお陰で霊力の扱いが格段に上手くなった。契約で一定の霊力を差し出しているのだけれど、そのお陰か完全無意識に霊力の体内循環出来るようになったし、属性を纏わせるのも瞬時に出来るようになった。
――そして、ついに。
「……次の街が都だ」
最近、農村よりも町の方が多くなったな、とは思っていたけれど。
流石にもう山の中を歩く訳にもいかず、舗装された道を歩いている。時折乗り合い馬車が私たちを追い越していく。
こんなところで修行は出来ないし、優菜の亜空間に泊まる訳にもいかないから、この世界に来て珍しく野宿らしい野宿をした。
「ワシは昼の移動中でも優菜の薬篭に乗れば眠れるからの。見張りは任せるが良い!」
「あ、じゃあ僕も! 晴明一人じゃ戦えないでしょ?」
「うむ。助かるのじゃ」
なんてやり取りの後、私は毛布に包まって眠った。
勿論街では宿に泊まったけどね。
宿の良いところは他人が作った食事と、他人が沸かした風呂がある事だろう。
特に大人数で入るようの大浴場は足を存分に伸ばせて気持ち良い。最近はめっきり涼しくなってきているから余計にね。
だけど……気のせいかな?
最近、優菜を気にするかの様にチラチラとこちらを盗み見る視線が妙に増えた気がする。
「……」
それと同時にまた、優菜の顔から明るい笑みが消え始めた。
「都が近いからな。……都には全ての貴族の街屋敷がある。無論、緋川の屋敷もだ」
田舎の人間には馴染みが無くても、ここでは違う。
「緋川の者は元々嫌われやすいからな」
どこか諦めた様に草治は言った。
「だから、お前の様な人間は貴重なんだよ」
わしわしと私の頭を乱暴に撫で回しながら。
「……それで。当初は都で仕事を探すという話だったが……いいのか、俺達について来るので」
「草治こそ、良いんですか? こんな足手まといを連れ歩いて」
「俺達と出会ったばかりの頃に比べれば随分と使えるようになった。……このまま時を重ねれば、そのうち誰も足手まといだなんて言えなくなるさ」
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