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目指せ勝ち組!~君と歩む花道~

修学旅行

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    【修学旅行】
    児童・生徒らに日常経験しない土地の自然・文化などを見聞学習させるために教職員が引率して行う旅行。
    広辞苑にはそう記された学校行事の一つ。
    去年は特に大きな行事も無かった冬だけど、二年次の冬は別らしい。
    というか、今年も生徒会の仕事は卒業パーティーまでは何もない。
    生徒会もレイフレッドも無しで過ごす一週間の旅。
    それが修学旅行である。
    こんな真冬にどこへ……と思えば、ヒューリア帝国の皇都でありました。
    貴族御用達のホテルに宿泊し、美術館やオペラ等を楽しむ、まさにお貴族様の社交の予習の様な旅。
    庶民出身の子達は揃って恐れ戦くプランである。……私も正直微妙だけど、今後を思えばきちんとこなせなければならない内容だ。
    ここはありがたく練習の一環として利用させていただこう。
    今回は生徒会としての役割は無い。全て引率の先生方の采配だ。私も生徒の一人として楽しもう。
    高級過ぎて目眩がしそうなホテルだけど、城に比べれば何て事はないのだから……。
   「流石、随分と慣れているね?」
   「いえいえ、私等まだまだですわ。殿下は流石、板についていらっしゃる……」
    「いいえ、殿下。私が居るのです、もっと当たり前にエスコートして下さらないと困りますわ!」
    ……なーんて会話をしながら食堂へと赴けば、きちんとセットされたテーブルが私達を待ち構えていた。
    エスコート役が居る子はそのお相手に、私含め居ない子は係の者に椅子を引かせて座る。
    すぐに前菜が運ばれ、食事が始まる。
    「うん、悪くない味だ」
    「んー、俺はもう少し濃いめの味付けのが好きですけどね」
    「それにしても、流石だね。この中に混じってもなんら違和感がないんだから」
    「それはまぁ必死に覚えましたからね」
    広い食堂の中、クラスの順が下がるにつれてカチャカチャとうるささが増す。……成績以外にも、家格差でこういう差が出てくるのだ。
   「だが、その成果で君は私達と共に行動出来る」
    ニヤリと笑った殿下が私を見て言った。
    「……子爵程度――それもあの程度の男のお相手としては分不相応ですわね」
    この後のスケジュールは基本このメンバーで巡る事になっている。
    ……ちなみに部屋は完全個室です。勿論シャワー・トイレ付き。希望すれば使用人的な人も付く。私は頼んでないけどね。
    「まぁ、楽しもうじゃないか」
     デザートと食後のお茶を楽しんで食事は終わり、本格的に明日からの日程の確認を先生方が行っている。
    それが済み次第部屋へ戻って就寝。
    私は一度空間伝いにレイフレッドに血をあげに帰るけどね!
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