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人材育成

子供達の夢

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    何だかんだで毎晩彼に会いには行くんだけど、彼にとっての本分は学業だ。
    将来のためにも彼自身のためにも、勉強を疎かにはしてほしくない。
    だからやっぱり彼には極力頼らずやれる事をやろうと思う。
    私はそう考えて、まずは孤児達の元へ顔を出しに行った。
    あのとき拾った子に加え、陛下達から送られて来た子供達の中でも大きい子は今年成人のはずだから。
    「……あなた達、就きたい仕事はあるの?    余程適正が無いとかじゃなければ支援は惜しまないわよ」
    改めて聞けば今年成人するのは男の子三人、女の子二人。
    一人は黒猫獣人の女の子。
    「私、カフェのお仕事がしたい!」
    と言うので、妖精国の担当と面談させてみた。
    「では、三年はウチで預りきっちり仕込みましょう」
     いずれ私が成人して正式にレイフレッドに嫁入りした時、彼女が望めばこちらへ返して独立させても良いと言う。
     次、白兎のハーフ獣人。――つまりは、リアルバニーガール。地球のスケベ親父どもが揃って鼻の下伸ばしそうな可愛らしい子だ。もじもじ恥ずかしそうな仕草をするこの子……。気を付けてあげないとあっという間にオオカミに食われそうである。
    「私、もっと勉強して、ここの子達にもっと沢山お勉強させてあげたいです……!」
    つまり教師志望か。なら、上級学校へ行かせてやるべきだな。後で陛下達に相談しよう。
    きゃんきゃんと良く吠えるけど年下の女の子をよく庇っているお兄ちゃん気質な柴ワンコな獣人君は農業に興味があるようだ。ならば、と近隣領の大きな農家に武者修行と称して研修に行かせることにした。
    淫魔族の少年は、まだこれから十五歳になるというのに既にしっとりした色気を放ち、不思議と惹き付けられる見目の子だった。
    「俺、外に出て人と喋ったりするの、嫌い……」
    なのに、と言うかむしろだからこそなのか……。そんな事を言う。けど。
    「マルクは絵を描くのが上手なのよー!」
    「マルクのお話は面白いのよ!」
    成る程、芸術肌の子なのか。
    だったら、ルクスドに修行に出てみない?    行ってみて、嫌だったら戻ってここにアトリエ作ればいいし。
    でも、最初から籠らせてしまうより、外からの刺激がある方が成長出来るはずだから。
    そして最後の一人はドワーフの子だった。
   「俺も、俺もルクスドに行って修行したい!    アンリ様が言ってたハケン?    ってので、色々勉強したい!」
    うん。意欲があって結構。
    私は彼らの為の手続きをしつつ、彼らのすぐ下の子達にも何か考えているのか聞いてみた。
     すると……うん、これは私の影響なんだろうな……。職人や魔術関係の職、食べ物系、商売や冒険者を望む子が多かった。
   まあ、皆将来のためにも頑張れと、私には最大限のサポート付きで送り出さすしか出来ないんだけどもさ。
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