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波乱含みの旅路で。
冒険者になりました。
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さて。念願の冒険者になったところで、この世界の冒険者についておさらいしよう。
まず、冒険者ランクについて。
最上位のSSSランクからHランクまで11段階のランクがある。
中でもSSSランク及びSSランクは白金級と呼ばれ、世界に数人しか居ない伝説級の英雄だ。特にSSSランクはここ十数年不在状態が続いているという。
次の黄金級と呼ばれるSランクやAランクも十分英雄と呼ばれるだけの実力を有してはいるが、それでも白金級と黄金級の実力差は圧倒的なものがある。
それを考えると、一般の冒険者達が目指す現実的はトップは銀級のBランク、Cランクだろう。そこからベテラン勢の銅級のDランクとEランク。一般勢の鉄級のFランクとGランク。
そして私、新人見習いの鉱石級のHランク。
鉄級までは依頼を無難にこなしていけば上がれるけど、銅級に上がるには賊討伐等の対人戦と護衛依頼を一定評価を上げての達成実績がある事が条件。
銀級には指名依頼の実績次第と条件がある。
……まあ銀級以上のランクになるとか無いだろうし、対人戦が条件の銅級も厳しい気がするから今は置いておこう。
因みに、ルクスドでちまちま依頼を受けていたレイフレッドは既に一つ上の鉄級Gランクになっている。
で、だ。
「レイフレッド、パーティー登録しよう」
そう、ごく稀にソロプレイヤーも居るけれど、大半の冒険者はパーティーを組む。
それぞれの職の短所を補いあって長所を最大限に生かすために。
「パーティー名は何にしようか?」
「……お嬢様には何か案が?」
「うん、疾風の牙ってどうかしら? いずれ旅にでて行商する時には商店の名前にもするつもりなの!」
商いは早さが命。バトルスタイルだって私達はスピードタイプだろう。
「……では、その名前で登録申請を出しますね」
……ん、レイフレッドの微妙な間は何だったんだろう?
ちょっと中二に走り過ぎたかしら……。
あ、ちなみにパーティーにもランクがある。
基本、パーティーメンバーのランクの平均値がパーティーランクとされる。
私達は二人で一ランク差。平均値が出ない場合は下位メンバーのランクに合わせたランクになる為、疾風の牙はHランクパーティーとして登録された。
ふふふふふ、フロスも仲間に出来たし、パーティーも組んだし。
こうなったらアレが必要になるよね?
ちょうどいい機会だから、ちょっと奮発して頑張っちゃおう。
「さあ、今度こそ出発するぞ。魔馬は夜の森も問題なく駆ける。遅れを取り戻すためにも夜通し駆けるからそのつもりでな」
「お嬢様、夜の御者は僕が務めます」
「ええ、お願いするわ。……その分日が出てる内は私がやるから、しっかり休んでね」
ふふふふふ、今夜は空間のアトリエで夜なべ仕事だ!
この一年で磨いたスキルを存分に生かして装備を揃える。
私は最高にご機嫌な笑顔をレイフレッドに向けた。
幸いそれから数日は何事もなく平穏無事な旅路が続き。
私は毎晩じっくり作業に取り組めた。
おかげでスキルレベルも上がったし。
さあ、私の今持ちうる全ての技術を駆使し、私の趣味と萌えを最大限に反映した渾身の装備をご覧あれ。
「レイフレッド、プレゼントがあるの」
とある町に一泊することになったその日。
私はそれをレイフレッドに差し出したのだった。
まず、冒険者ランクについて。
最上位のSSSランクからHランクまで11段階のランクがある。
中でもSSSランク及びSSランクは白金級と呼ばれ、世界に数人しか居ない伝説級の英雄だ。特にSSSランクはここ十数年不在状態が続いているという。
次の黄金級と呼ばれるSランクやAランクも十分英雄と呼ばれるだけの実力を有してはいるが、それでも白金級と黄金級の実力差は圧倒的なものがある。
それを考えると、一般の冒険者達が目指す現実的はトップは銀級のBランク、Cランクだろう。そこからベテラン勢の銅級のDランクとEランク。一般勢の鉄級のFランクとGランク。
そして私、新人見習いの鉱石級のHランク。
鉄級までは依頼を無難にこなしていけば上がれるけど、銅級に上がるには賊討伐等の対人戦と護衛依頼を一定評価を上げての達成実績がある事が条件。
銀級には指名依頼の実績次第と条件がある。
……まあ銀級以上のランクになるとか無いだろうし、対人戦が条件の銅級も厳しい気がするから今は置いておこう。
因みに、ルクスドでちまちま依頼を受けていたレイフレッドは既に一つ上の鉄級Gランクになっている。
で、だ。
「レイフレッド、パーティー登録しよう」
そう、ごく稀にソロプレイヤーも居るけれど、大半の冒険者はパーティーを組む。
それぞれの職の短所を補いあって長所を最大限に生かすために。
「パーティー名は何にしようか?」
「……お嬢様には何か案が?」
「うん、疾風の牙ってどうかしら? いずれ旅にでて行商する時には商店の名前にもするつもりなの!」
商いは早さが命。バトルスタイルだって私達はスピードタイプだろう。
「……では、その名前で登録申請を出しますね」
……ん、レイフレッドの微妙な間は何だったんだろう?
ちょっと中二に走り過ぎたかしら……。
あ、ちなみにパーティーにもランクがある。
基本、パーティーメンバーのランクの平均値がパーティーランクとされる。
私達は二人で一ランク差。平均値が出ない場合は下位メンバーのランクに合わせたランクになる為、疾風の牙はHランクパーティーとして登録された。
ふふふふふ、フロスも仲間に出来たし、パーティーも組んだし。
こうなったらアレが必要になるよね?
ちょうどいい機会だから、ちょっと奮発して頑張っちゃおう。
「さあ、今度こそ出発するぞ。魔馬は夜の森も問題なく駆ける。遅れを取り戻すためにも夜通し駆けるからそのつもりでな」
「お嬢様、夜の御者は僕が務めます」
「ええ、お願いするわ。……その分日が出てる内は私がやるから、しっかり休んでね」
ふふふふふ、今夜は空間のアトリエで夜なべ仕事だ!
この一年で磨いたスキルを存分に生かして装備を揃える。
私は最高にご機嫌な笑顔をレイフレッドに向けた。
幸いそれから数日は何事もなく平穏無事な旅路が続き。
私は毎晩じっくり作業に取り組めた。
おかげでスキルレベルも上がったし。
さあ、私の今持ちうる全ての技術を駆使し、私の趣味と萌えを最大限に反映した渾身の装備をご覧あれ。
「レイフレッド、プレゼントがあるの」
とある町に一泊することになったその日。
私はそれをレイフレッドに差し出したのだった。
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