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第十四章
助っ人(?)その1登場!
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「あらあら、何の騒ぎかしら?」
おっと、騒ぎを聞きつけた王妃様がお出まし……。
って、ちょっともう本当に! 何してくれてんのかしらあの娘達ィィ!
思わず私の方が、古風なネタと分かっていても、ハンカチ噛んでキーッてやりたい気分になるとか……。
取り敢えず悪役令嬢は御愁傷様なんだけど、もらい事故で私までお説教されそうな、嫌な予感……。
ノアが怖い声を出す前は、王族として入場して来たのを見ていたはずが、あまり知られていない顔だからなのか、王族に対する対応が出来ていなかった悪役令嬢御一行も、流石に王妃様がいらっしゃったとあれば、一斉に王族に対する正しい礼をしてみせた。
「あら、レーネ? 私が選んだそのドレス、どうなさったのかしら?」
ふふふ、王妃様。真っ先にまず私を糾弾するんですか、そうですか。いえ、本当に糾弾しているのはワインをぶっかけた実行犯の子爵令嬢と、彼女に命じた者だとは思いますがね?
私、一応被害者でして……
その王妃の問いに、子爵令嬢は真っ青を通り越して真っ白になってる。
その様子にようやく気づいたのだろう、長身痩躯の見目のいいちょび髭紳士が慌てて人だかりから飛び出して来て、娘を庇う位置で王妃に跪き頭を垂れた。
「……パーシル子爵。頭を下げる相手をお間違えではないか? 勿論王妃に貴族の礼を尽くすのは当然であろうが、謝罪せねばならない相手は別に居るだろう?」
それを、ノアが非難する。
「それでもまあ、こんな中でよく出て来た。それは褒めてやろう。そなたの娘は本日爵位を得たばかりであるとはいえ、公爵本人に無礼を働いたのだ。黒幕が居たとはいえ、罪過がゼロになる事は決して無い。約束だから情状酌量を訴えてやる事はするが、罰を言い渡すのは私ではなく陛下なのでな」
そして、ノアは周囲を見回す。
「さて、黒幕殿の保護者は何処に居るのだろうな?」
流石に王妃が出張ったことで会場は静まり返り、皆の視線はこちらに向けられている。この場にいてこの騒ぎに気づいてないはずはないけど……、実際取り巻き令嬢のエスコート役だったと思しき男性陣は揃って顔色を変え、二の足を踏む様子がことの他目立っていたから。
「まぁ、いい。今は貴女の事情を伺わせて貰おうか?」
「……その様なお手間をかける必要はございませんわ」
――おっと。どうしてここで彼女が出張って来るのかな?
そして、何でエスコート役の君の顔がそんなに引きつってるのさ、脳筋の癖に!
思わす叫びたくなった、新たな登場人物、それは――
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「それでもまあ、こんな中でよく出て来た。それは褒めてやろう。そなたの娘は本日爵位を得たばかりであるとはいえ、公爵本人に無礼を働いたのだ。黒幕が居たとはいえ、罪過がゼロになる事は決して無い。約束だから情状酌量を訴えてやる事はするが、罰を言い渡すのは私ではなく陛下なのでな」
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「さて、黒幕殿の保護者は何処に居るのだろうな?」
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「まぁ、いい。今は貴女の事情を伺わせて貰おうか?」
「……その様なお手間をかける必要はございませんわ」
――おっと。どうしてここで彼女が出張って来るのかな?
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