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あなたはどこのクラブの人か

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 魔術クラブに入ると言って、みんながポカーンとする。

「わー! わーっ! わぁああああ!! 麻那人! トイレの場所教えてあげる!」

「へっ? さっき行ったけど」

「いいから!!」

 麻那人の腕を掴んで、光はぴゅーっと廊下へ逃げ出した。

「ここ!」

「知ってるよっ」

 もちろん言い訳だったのでトイレを教えたけど通過して、西の窓側に行く。
 ここは薄暗くて人があまり来ない。

「どうしたの?」

「魔術クラブは学校のクラブじゃないの! みんなに秘密なんだから! ……ってかどうしてクラブの事知ってるの?」

「あの裏山で、何かそんなような事を言ってたよ」

「(私、そんな事言ってのか……)」

 光は自分で魔術クラブの事を言ってたらしい。
 あの時は混乱しすぎて、あんまり覚えてない。
 
「クラブって聞かれたからさ~それなら光と一緒にと思ってたんだけど、違うんだね」

「そ、そうだよ~! みんなに変な事言わないでよね!」

「学校のクラブは何クラブなの?」

「私は~科学実験クラブ」

「科学? 君っておもしろいね」

「なんで?」

「科学って……僕達が闇なら、科学は光さ」

「そうなの……?」

「でも悪魔は知識欲がすごいんだ。科学だって知りたいよ。じゃあ僕も科学実験クラブに入ろう♪」

 嬉しそうな顔で笑う麻那人。

「えーーーーーっ」

「なに、その変な顔」
 
「べ、べつにぃ」

 なんでもニコニコして、自分のマネをする!
 うれしいような、嫌なような、恥ずかしいような変な気分。

「(いや、うれしくないよ!!)」

 ごまかしたくて、プン! と光は天井を見上げる。

「ほう……あれは」

「え?」

 悪魔王子が小さく囁いたので、光も何事かと暗い廊下の先を見る。

 スススス……と何か日本人形の影のようなものが廊下を歩いて消えていった。

「ひぃ!?」

「此処の街は本当に面白いね。学校も最高だ」

 学校で噂になっている、資料室の日本人形じゃなかった!? と光は思うが麻那人はいつもどおりニッコリだ。
 ゾゾゾっと光は背筋に寒いものが走る。

「今日の給食はカレーなんだってね。すっごく楽しみだよ」

「ああああんたは食べることしか興味ないのぉおおおおおお!?」

「観光といえば、まずはグルメでしょ☆」

 その日の給食のメニューはカレー。
 カレーは麻那人のお気に入りになったのであった。
 
 
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