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突然の展開!?
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始まった桃花の中学校生活。
桃花は、怯えながら飛鳥の隣の席で机の中に教科書やタブレットを仕舞う。
窓際の飛鳥は少し開けた窓からの風を浴びて、ふわああ~とあくびをして机に突っ伏した。
「ねむ……ふあ~」
寝始めた?
これから一時限目の授業が始まるというのに……。
今はやっぱり刀なんか持っていない。
コスプレイヤーには見えないし、特殊な幻覚だったのだろうか。
「……ぐう」
「寝ちゃった……」
総長で? 学年首席で? 顔は相当かっこいいイケメン。
ピコピコと紅いメッシュの髪が揺れてる。
謎の多い男子……。
「朱雀さん」
一人の女生徒が話しかけてきた。
校則で禁止なはずの色付きのピンクのゴムで髪をツインテールに縛り、派手な感じだ。
桃花に話しかけてきたのに、チラチラと寝ている飛鳥を見ている。
「あ、よろしくお願いします。朱雀桃花です。えっと……あなたは」
「ねぇ~朱雀さんって朝、飛鳥様と話してたってホント?」
名前を聞いたつもりだったのにスルーされる。
隣で寝ている飛鳥には聞こえないような小さな声で呟かれた。
「えっ……」
女子の目がギラッとした。
周りの女子も桃花を見ている。
これは明らかに敵意だ!
冷や汗が流れる。
まさか初日から女子に嫌われてしまうとは!?
「全然! 話していません! 知りません!」
「そうなの~? 飛鳥君に馴れ馴れしくしてたとか……」
「してません! してません!」
「ふ~ん? それならいっか! こんな田舎くさい地味な子なんか相手にしないよね。じゃ、これからも気をつけてよね!」
一体なんだと言うんだろうか。
何を気をつけろというのか。
彼女は、飛鳥の恋人??
席に戻った彼女は、もう他の女生徒と楽しそうに話を始めた。
田舎くさい地味な子……目の前で思いきり悪口を言われてしまった。
心がザワついて、はぁーとため息をつく。
田舎に戻りたい……。
同じ読書好きで明るくて仲良しだった茜ちゃんに会いたい。
可愛いツリ目でボブカットの輝く笑顔を思い出す。
自然に囲まれたあの優しい場所へ帰りたい……。
「……でも、お母さん達に心配かけたくないから、頑張らないと」
茜ちゃんから餞別にもらったお守りを握りしめた。
村にあった、お社のお守り。
紅い鳥の刺繍がしてある。
このお社は小さい頃によく行ってたと思うし朱雀の家は関係深いと思っていた。
お父さんのお母さん。
祖母がそのお社にいつもいた記憶がある。
でも、ある夏の後……朱雀家は神社には近寄らなくなってしまったのだ。
お祖母ちゃんが亡くなって葬儀をした。
お祖母ちゃんがいなくなって寂しいし、どうしてお社に行かないのか一度聞いた時にお母さんの悲しげな顔を見て聞くのをやめた。
「……お母さんお父さん、茜ちゃん……頑張るね」
英語の先生が入ってきて、一時限目が始まった。
先生が黒板に何か書きながら、文法の説明を始める。
桃花は話を聞きながらも、また朝の化け物犬を思い出す。
ノートに化け物犬の絵を描いた。
「(もっと小さな頃にも似たようなものを見た気がする……?)」
すごく恐ろしい思いをした事があったような……。
「(でも、まさかね)」
不思議な感覚だった。
また、肩が熱くなるような感触。
「ぐぅぐぅ」
隣の飛鳥が、寝息が少し大きくなったと思ったがピクリと指が動いた。
「何か来たな……別界術……展開!!」
飛鳥がバッと起きて何か叫んだ。
「えっ!?」
飛鳥が寝ぼけて叫んだのかと桃花は思った。
しかし次の瞬間。
バリン! とガラスが割れるような音がしたかと思うと、世界の色が反転した。
「校庭に……数匹か」
「(え!? 目がおかしい……!? やだ、なに!?)」
「総長飛鳥ーー!」
ガラッと教室のドアが、叫び声と共に開けられた。
短髪で学ランの男子。
学ランの前を開けて鮮やかな紅いTシャツが見える。
授業中なのに教室に乗り込んできた!?
桃花は、怯えながら飛鳥の隣の席で机の中に教科書やタブレットを仕舞う。
窓際の飛鳥は少し開けた窓からの風を浴びて、ふわああ~とあくびをして机に突っ伏した。
「ねむ……ふあ~」
寝始めた?
これから一時限目の授業が始まるというのに……。
今はやっぱり刀なんか持っていない。
コスプレイヤーには見えないし、特殊な幻覚だったのだろうか。
「……ぐう」
「寝ちゃった……」
総長で? 学年首席で? 顔は相当かっこいいイケメン。
ピコピコと紅いメッシュの髪が揺れてる。
謎の多い男子……。
「朱雀さん」
一人の女生徒が話しかけてきた。
校則で禁止なはずの色付きのピンクのゴムで髪をツインテールに縛り、派手な感じだ。
桃花に話しかけてきたのに、チラチラと寝ている飛鳥を見ている。
「あ、よろしくお願いします。朱雀桃花です。えっと……あなたは」
「ねぇ~朱雀さんって朝、飛鳥様と話してたってホント?」
名前を聞いたつもりだったのにスルーされる。
隣で寝ている飛鳥には聞こえないような小さな声で呟かれた。
「えっ……」
女子の目がギラッとした。
周りの女子も桃花を見ている。
これは明らかに敵意だ!
冷や汗が流れる。
まさか初日から女子に嫌われてしまうとは!?
「全然! 話していません! 知りません!」
「そうなの~? 飛鳥君に馴れ馴れしくしてたとか……」
「してません! してません!」
「ふ~ん? それならいっか! こんな田舎くさい地味な子なんか相手にしないよね。じゃ、これからも気をつけてよね!」
一体なんだと言うんだろうか。
何を気をつけろというのか。
彼女は、飛鳥の恋人??
席に戻った彼女は、もう他の女生徒と楽しそうに話を始めた。
田舎くさい地味な子……目の前で思いきり悪口を言われてしまった。
心がザワついて、はぁーとため息をつく。
田舎に戻りたい……。
同じ読書好きで明るくて仲良しだった茜ちゃんに会いたい。
可愛いツリ目でボブカットの輝く笑顔を思い出す。
自然に囲まれたあの優しい場所へ帰りたい……。
「……でも、お母さん達に心配かけたくないから、頑張らないと」
茜ちゃんから餞別にもらったお守りを握りしめた。
村にあった、お社のお守り。
紅い鳥の刺繍がしてある。
このお社は小さい頃によく行ってたと思うし朱雀の家は関係深いと思っていた。
お父さんのお母さん。
祖母がそのお社にいつもいた記憶がある。
でも、ある夏の後……朱雀家は神社には近寄らなくなってしまったのだ。
お祖母ちゃんが亡くなって葬儀をした。
お祖母ちゃんがいなくなって寂しいし、どうしてお社に行かないのか一度聞いた時にお母さんの悲しげな顔を見て聞くのをやめた。
「……お母さんお父さん、茜ちゃん……頑張るね」
英語の先生が入ってきて、一時限目が始まった。
先生が黒板に何か書きながら、文法の説明を始める。
桃花は話を聞きながらも、また朝の化け物犬を思い出す。
ノートに化け物犬の絵を描いた。
「(もっと小さな頃にも似たようなものを見た気がする……?)」
すごく恐ろしい思いをした事があったような……。
「(でも、まさかね)」
不思議な感覚だった。
また、肩が熱くなるような感触。
「ぐぅぐぅ」
隣の飛鳥が、寝息が少し大きくなったと思ったがピクリと指が動いた。
「何か来たな……別界術……展開!!」
飛鳥がバッと起きて何か叫んだ。
「えっ!?」
飛鳥が寝ぼけて叫んだのかと桃花は思った。
しかし次の瞬間。
バリン! とガラスが割れるような音がしたかと思うと、世界の色が反転した。
「校庭に……数匹か」
「(え!? 目がおかしい……!? やだ、なに!?)」
「総長飛鳥ーー!」
ガラッと教室のドアが、叫び声と共に開けられた。
短髪で学ランの男子。
学ランの前を開けて鮮やかな紅いTシャツが見える。
授業中なのに教室に乗り込んできた!?
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