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火蜥蜴

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下にはぽっかりと開いている横穴が奥へとカーブして続いている。その最奥にはでっかい火蜥蜴が陣取っていて、目が合うと炎の玉をボンボンと三連撃をお見舞いしてくる。
目的の物はその途中に開いている横穴である。
まずは俺が素早く奥へ行き、鉄の扉を開けて入ると後ろから二人が炎を避けながら入ってきた。
「まず,ここまでは怪我ないな」
「ちょっとかすって火傷したー」
「ここに回復の光を10分間出しておきますな」
「中央に頼む」
「了解した」
それから装備をロングボウにして扉から半身を出して蜥蜴の白い喉を狙い撃ちする。目に当てても体に当ててもダメージは50入るのだが喉に当てた時だけ400のダメージがはいったのだ。
一回打つと直ぐに引っ込んでその足元でミナがオートアシストでショートボウを打つ。俺と入れ替わるようにゼムが直ぐに打ち込み、敵が喉を膨らませた時点で奥へと引っ込むと前を炎が掠める。
三回連続で通りすぎたあとは地面が焼けていて扉の前には出れないのでゼムからの氷の魔法で地面を凍らせる。
それからまた俺とミナで一気に弓を打ち込んでは後退を繰り返す。
魔力が無くならないようにゼムには魔力回復をがぶ飲みしてもらい10回ほどの繰返しで倒しきった。
一回炎は食らったが即死ほどのダメージではなかったので助かった。
ちょっとのタイミングの違いで命取りになる。
油断していた自分を今一度引き締めていかねばと思い返した。
「やったぜ。これで炎のロングソードが来たぜ」
「私も今回は同じだ」
「ワシも同じものです。珍しいことですな」
「あぁ、それと奥に大盾あったよな?ミナが欲しいんじゃないか?」
「うーん。使えるのなら欲しいなー」
さっきの蜥蜴のいたところの奥の窪みに落ちていた。
「今はまだ使えなさそう~」
「難しいな俺はアイテムボックスは入れておくけど要らねーな」
「なかなか後で使い安くなるかも知れませんぞ」
落ちていたのはタワーシールドだった。物理カット率が100という完全な形の大盾である。しかし、筋力がないと持てないほど重いため今の筋力では持つのがやっとでこれでは戦うこともできない。
これも皆同じものだった。そのあとも近くの敵を一掃してやっと落ち着いて休む事にした。
「何か良いもんでも手に入ったか?」
「爬虫類の肉って有るけど食べれるのかな?」
「美味かも知れませんぞ。円の聖鈴が手に入ってました」
「おおーやったじゃないか!」
円の聖鈴とは聖職者が使う奇跡と魔術師が使う魔術がこれ一個で使えるのだ。
本当なら奇跡を使うにはその触媒として鈴を必要とする。
そして同様に魔術を使うには触媒となる杖が必要なのであるのだがこれは一つで両方をカバー出来る代物なのだ。
ランダムドロップというのが一番厄介である。
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