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聖剣と聖女と聖木と
37話 衰弱してゆく身体
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食事もあまり食べてくれない。
「ルイス、もう食べないのか?」
「……」
「分かった、果物なら食べれるだろ?これならど
うだ?」
必死に機嫌を取ろうとするジェイムスが滑稽に見
える。
ローランド国から、休みを機にバリウス王国に来
たのは、セシリア・リズベットだった。
ずっとルイスのことが気がかりで、休みになるま
でと我慢していたらしい。
「ルイスくん!」
「……」
セシリアの声に反応はするが、それ以上は何も感
じないように目を逸らしたのだった。
「一体何があったの?」
「それが……ちょっとな……」
ジェイムスが今までの事を話すと、セシリアがいき
なり激怒したのだった。
「ジェイムスくん、ほんとに最低!なんでそんな事
したのよっ!」
「それは……ルイスが無事ならそれが一番だろ?」
「それはルイスくんも賛同したの?嫌がったんじゃ
ないの?せっかく授かった子供でしょ?それをそ
んな簡単に切り捨てるなんてっ!」
ジェイムスには、どうしてそこまで怒るのかが理解
できなかった。
それから数日で急激に衰弱するように、ルイスの身
体は弱っていったのだった。
「ルイス、頼むからしっかり食べてくれよ。このま
まじゃ…………俺が悪かった、子供の事は仕方な
いと思ったんだ。ルイスが助かるなら、それでい
いって……」
「……」
そんなジェイムスをただ眺めると涙した。
ぺったんこになったお腹をさすりながらただ、虚
しさと悲しさでいっぱいだった。
そして、その年の暮れにはベッドから動く事もま
まならなくなっていったのだった。
気力がないという事だけでは言い表せないほどに、
衰弱が激しく、激しい運動などさせれる状態では
なかった。
側で見ているだけのもどかしい思いをジェイムス
は感じていたのだった。
その頃、丁度ローランド国から手紙が届いたのだ
った。
母イザベラの訃報だった。
「ルイス、もう食べないのか?」
「……」
「分かった、果物なら食べれるだろ?これならど
うだ?」
必死に機嫌を取ろうとするジェイムスが滑稽に見
える。
ローランド国から、休みを機にバリウス王国に来
たのは、セシリア・リズベットだった。
ずっとルイスのことが気がかりで、休みになるま
でと我慢していたらしい。
「ルイスくん!」
「……」
セシリアの声に反応はするが、それ以上は何も感
じないように目を逸らしたのだった。
「一体何があったの?」
「それが……ちょっとな……」
ジェイムスが今までの事を話すと、セシリアがいき
なり激怒したのだった。
「ジェイムスくん、ほんとに最低!なんでそんな事
したのよっ!」
「それは……ルイスが無事ならそれが一番だろ?」
「それはルイスくんも賛同したの?嫌がったんじゃ
ないの?せっかく授かった子供でしょ?それをそ
んな簡単に切り捨てるなんてっ!」
ジェイムスには、どうしてそこまで怒るのかが理解
できなかった。
それから数日で急激に衰弱するように、ルイスの身
体は弱っていったのだった。
「ルイス、頼むからしっかり食べてくれよ。このま
まじゃ…………俺が悪かった、子供の事は仕方な
いと思ったんだ。ルイスが助かるなら、それでい
いって……」
「……」
そんなジェイムスをただ眺めると涙した。
ぺったんこになったお腹をさすりながらただ、虚
しさと悲しさでいっぱいだった。
そして、その年の暮れにはベッドから動く事もま
まならなくなっていったのだった。
気力がないという事だけでは言い表せないほどに、
衰弱が激しく、激しい運動などさせれる状態では
なかった。
側で見ているだけのもどかしい思いをジェイムス
は感じていたのだった。
その頃、丁度ローランド国から手紙が届いたのだ
った。
母イザベラの訃報だった。
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