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聖剣と聖女と聖木と
7話 ボス攻略
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やっと辿りついた最深部。
そこには色とりどりの鉱石が周りに生えていた。
これだけでも美しく、ここの奥にボスがいるとは
思えないほど神秘的だった。
腐敗したアンデッドキングの登場だった。
これは、少しのミスが仲間を死なせるという鬼畜
仕様だった。
全員の好感度をMAXにしてても、死ねばそこでそ
のキャラはやり直しをしない限り蘇らない。
そして、一番厄介なのが、聖女の祈りというスキル
は広範囲状態異常回復、完全回復、デバフ無効など
の効果を一時的に付与する空間を作る事が出来るの
だが、このボス戦だけは、それが作れないのだ。
まぁ、今のルイスにはどちらにしろ無理だが、それ
でも、皆んなの助けになりたいと作ってきたポーシ
ョンを配った。
「ルイスありがとな」
「ルイスくん、一緒に頑張ろうね」
「実に面白い。ここを出たら私の前で作ってもらって
もいいか?」
「さっさと倒してここを出ようぜ!ルイス、お前に兄
ちゃんめっちゃこっちを睨んでないか?」
どうにもアスラにだけジェイムスは警戒心を持ってい
る様子だった。
「うん、皆んなここまでありがとう。怪我だけはしな
いでね。この中はきっと回復が効かないから、今渡
したポーションはすぐに使うように」
「おう」
「わかったわ」
「任せとけ」
「いくか!」
ボス部屋へと入って行ったのだった。
そこはさっきまでの通路と同じで、不快な臭いが異常
に充満していた。
地面から出てきた大きな腕に一斉に散らばった。
さっきの波紋が出てから姿が見えるまでが早い。
すぐに指示を出すのは難しく思えた。
すぐにさっきのレベル上げの時のように投擲武器を構
えたのだった。
「そこっ!それと……そこもっ!」
出てくる出鼻を挫くかのように正確に場所を当てて行
くと、仲間がその場所を魔法で攻撃して行く。
これでは全体が出る前に敵のHPをごっそり削れるかも
しれなかった。
「なかなか面白いな……ルイスくん、もっと正確に当て
てくれ」
出てくる場所に当てることで丁度ヒットし動きが鈍る。
その瞬間が仲間の狙い目だった。
ルイスの攻撃が遅ければその分気づくのが遅くなって、
仲間が危険に晒される可能性もある。
初見では一人は最低限死んでいた。
大体が全滅だってあり得るのだ。
それをこんなもぐら叩きの延長のような戦い方、普通
は考えないだろう。
「これは……規格外……だな」
「ボスってこんな感じなんですか?」
セシリアはのほほんと言うが、アスラは知っている。
ボス戦がこんな簡単なわけはない。
このパーティーだから…いや、このダンジョンだからだ。
そして、これには一番弱いはずのルイスの力が一番大き
く関わっていたのだった。
そこには色とりどりの鉱石が周りに生えていた。
これだけでも美しく、ここの奥にボスがいるとは
思えないほど神秘的だった。
腐敗したアンデッドキングの登場だった。
これは、少しのミスが仲間を死なせるという鬼畜
仕様だった。
全員の好感度をMAXにしてても、死ねばそこでそ
のキャラはやり直しをしない限り蘇らない。
そして、一番厄介なのが、聖女の祈りというスキル
は広範囲状態異常回復、完全回復、デバフ無効など
の効果を一時的に付与する空間を作る事が出来るの
だが、このボス戦だけは、それが作れないのだ。
まぁ、今のルイスにはどちらにしろ無理だが、それ
でも、皆んなの助けになりたいと作ってきたポーシ
ョンを配った。
「ルイスありがとな」
「ルイスくん、一緒に頑張ろうね」
「実に面白い。ここを出たら私の前で作ってもらって
もいいか?」
「さっさと倒してここを出ようぜ!ルイス、お前に兄
ちゃんめっちゃこっちを睨んでないか?」
どうにもアスラにだけジェイムスは警戒心を持ってい
る様子だった。
「うん、皆んなここまでありがとう。怪我だけはしな
いでね。この中はきっと回復が効かないから、今渡
したポーションはすぐに使うように」
「おう」
「わかったわ」
「任せとけ」
「いくか!」
ボス部屋へと入って行ったのだった。
そこはさっきまでの通路と同じで、不快な臭いが異常
に充満していた。
地面から出てきた大きな腕に一斉に散らばった。
さっきの波紋が出てから姿が見えるまでが早い。
すぐに指示を出すのは難しく思えた。
すぐにさっきのレベル上げの時のように投擲武器を構
えたのだった。
「そこっ!それと……そこもっ!」
出てくる出鼻を挫くかのように正確に場所を当てて行
くと、仲間がその場所を魔法で攻撃して行く。
これでは全体が出る前に敵のHPをごっそり削れるかも
しれなかった。
「なかなか面白いな……ルイスくん、もっと正確に当て
てくれ」
出てくる場所に当てることで丁度ヒットし動きが鈍る。
その瞬間が仲間の狙い目だった。
ルイスの攻撃が遅ければその分気づくのが遅くなって、
仲間が危険に晒される可能性もある。
初見では一人は最低限死んでいた。
大体が全滅だってあり得るのだ。
それをこんなもぐら叩きの延長のような戦い方、普通
は考えないだろう。
「これは……規格外……だな」
「ボスってこんな感じなんですか?」
セシリアはのほほんと言うが、アスラは知っている。
ボス戦がこんな簡単なわけはない。
このパーティーだから…いや、このダンジョンだからだ。
そして、これには一番弱いはずのルイスの力が一番大き
く関わっていたのだった。
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