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覚醒編
4話 ハイドの弟ナシス
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今ならはっきり分かる。
ルイスはこのゲームの中で、ジェイムス兄さんに
惚れてしまっていた。
本当なら、セシリアのような可憐な乙女が好きな
のだが、実際ルイスになってみて、こんなにジェ
イムスに一途に愛されると、こちらまで好きにな
ってしまったのだ。
もし、いつか捨てられる日が来たとしても、もし
監禁されて一生ジェイムス兄さんの奴隷になろう
とも、それでもいいと思えるくらいに、求めてく
れることが嬉しかった。
「兄……さん………僕の中に……」
「ルイス……」
「大好きだよ…兄さん、僕の事見捨てないで…」
「あぁ、見捨てはしない。俺の花嫁にするから…
逃げるなよ?」
「うん」
どうせ今だけのリップサービスだろう。
それでもいいと思えるくらい幸せだった。
太くて長いジェイムスを受け入れると、身体中が
悲鳴をあげた。
腹の奥にまで突き刺さった肉棒に、後から湧いて
でる快楽に、どうしようもないくらいの幸福を感
じ、ジェイムスにしがみついたのだった。
「もっと奥に行くぞ?」
ズンッと最奥に当たる感覚に、声なき悲鳴をあげ
ていた。
中に温かいものが流し込まれる。
お腹がいっぱいになっていく。
満たされていく気がしたのだった。
必死にしがみついていた腕の力が抜けると、く
たっと身体を預けたのだった。
これにはまだ、足りないジェイムスが苦笑いを
浮かべた。
「一回出しただけじゃ収まらね~な……」
エロい弟を見ると、再び元気に反りたってきた
のだった。
ポリポリと頭を掻くと一旦身体を拭いてさっき
出した分を掻き出した。
ちゅっと額にキスを落とすと、部屋を出て行っ
た。
外で待機させられていた兵士は、ジェイムスが
出て行った後で、交代でトイレに駆け込んで行
ったのだった。
その頃、忘れられたように離れで生活している
男がいた。
それは拾った奴隷(ハイド先生の弟)だった。
奴隷商人を調べると言っていたが、ルイスが倒
れた事で、ジェイムスの頭からすっかり消えて
いた。
「殿下、報告があります。離れの男ですが、奴隷
の首輪から奴隷商人を見つけました。ただ……
魔物に襲われたようで………」
「奴隷?あぁ、ルイスが助けたいと言った男か?
それでどんなやつだった?」
「亡くなっております。奴隷も散り散りに逃げた
らしく見つかった奴隷はどれも魔物に引き裂か
れており…」
「そうか……なら、奴隷契約をルイスを主人にし
ようか」
「すぐに手続きをいたします」
ジェイムスにとっては奴隷などいらない。
だが、ルイスが気になるのなら、おもちゃを与え
ればいい。
せめてルイスの盾になるくらいはしてもらわねば
と思うと、執務室をでた。
最近体調がすぐれないと言っていた父に変わって、
今はジェイムスが政務をこなしているのだった。
ルイスはこのゲームの中で、ジェイムス兄さんに
惚れてしまっていた。
本当なら、セシリアのような可憐な乙女が好きな
のだが、実際ルイスになってみて、こんなにジェ
イムスに一途に愛されると、こちらまで好きにな
ってしまったのだ。
もし、いつか捨てられる日が来たとしても、もし
監禁されて一生ジェイムス兄さんの奴隷になろう
とも、それでもいいと思えるくらいに、求めてく
れることが嬉しかった。
「兄……さん………僕の中に……」
「ルイス……」
「大好きだよ…兄さん、僕の事見捨てないで…」
「あぁ、見捨てはしない。俺の花嫁にするから…
逃げるなよ?」
「うん」
どうせ今だけのリップサービスだろう。
それでもいいと思えるくらい幸せだった。
太くて長いジェイムスを受け入れると、身体中が
悲鳴をあげた。
腹の奥にまで突き刺さった肉棒に、後から湧いて
でる快楽に、どうしようもないくらいの幸福を感
じ、ジェイムスにしがみついたのだった。
「もっと奥に行くぞ?」
ズンッと最奥に当たる感覚に、声なき悲鳴をあげ
ていた。
中に温かいものが流し込まれる。
お腹がいっぱいになっていく。
満たされていく気がしたのだった。
必死にしがみついていた腕の力が抜けると、く
たっと身体を預けたのだった。
これにはまだ、足りないジェイムスが苦笑いを
浮かべた。
「一回出しただけじゃ収まらね~な……」
エロい弟を見ると、再び元気に反りたってきた
のだった。
ポリポリと頭を掻くと一旦身体を拭いてさっき
出した分を掻き出した。
ちゅっと額にキスを落とすと、部屋を出て行っ
た。
外で待機させられていた兵士は、ジェイムスが
出て行った後で、交代でトイレに駆け込んで行
ったのだった。
その頃、忘れられたように離れで生活している
男がいた。
それは拾った奴隷(ハイド先生の弟)だった。
奴隷商人を調べると言っていたが、ルイスが倒
れた事で、ジェイムスの頭からすっかり消えて
いた。
「殿下、報告があります。離れの男ですが、奴隷
の首輪から奴隷商人を見つけました。ただ……
魔物に襲われたようで………」
「奴隷?あぁ、ルイスが助けたいと言った男か?
それでどんなやつだった?」
「亡くなっております。奴隷も散り散りに逃げた
らしく見つかった奴隷はどれも魔物に引き裂か
れており…」
「そうか……なら、奴隷契約をルイスを主人にし
ようか」
「すぐに手続きをいたします」
ジェイムスにとっては奴隷などいらない。
だが、ルイスが気になるのなら、おもちゃを与え
ればいい。
せめてルイスの盾になるくらいはしてもらわねば
と思うと、執務室をでた。
最近体調がすぐれないと言っていた父に変わって、
今はジェイムスが政務をこなしているのだった。
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