65 / 89
64話
しおりを挟む
玄関のドアが開くと、ちょうど長谷部誠が帰って
来ていた。
「遅かったな?」
「あぁ、そうだな…優はどうした?」
「さっき寝かせた…それとも待ってて欲しかった
か?」
「いや…そんな事はない」
「それは良かった、無理矢理寝かしつけたから
さっ…」
「無理矢理って何をしたんだ?」
「ちょっと気持ちいい事だよ。ビデオで撮って
おいたけど見るか?」
「あぁ、そうだな…後でみよう」
「多分気にいるぜ?」
矢崎が言う事は信用できない。
が、優を傷つけないだろうと思うからこそ雇っ
たのだ。
そして風呂からでて、渡された映像を見て愕然
と言葉を失った。
「お前っ……」
「いいだろ?健全な男がオナニーに付き合って
やったんだろ?」
「それは…というか、なぜまだこんな事をする
んだ!優はちゃんと女性と恋愛して……」
「それは無理だろ?あいつの身体は完全に男を
受け入れることしかできねーぞ?それとも知
らない男のものになって欲しいのか?あいつは
あんたがいいんだ。見ててわからないのか?」
「それは…だが、私は…家族になるって……」
「家族って言っても別に親子じゃなきゃいけない
理由はないだろ?恋人でも家族だろ!」
矢崎に言われて、ただ画面に映る優を眺めていた。
何度もイカされ続けるだけの映像だったが、色っ
ぽくて…まるでこちらを誘っているかのように見
えた。
この男の取り方が絶妙なのか編集の仕方がいいの
か…こう言う仕事に従事していただけの事はある。
「それでも…私は………」
優を受け入れる勇気がなかった。
朝も早く出ると、優はまだ起きて来ていなかった。
今は顔を合わせるのが気まずかった。
あんな映像を見た後で、どう接してらいいのか戸
惑う。
抱きしめて、脱がせて…そして、何をしようと言
うのだろう。
「ダメだろ…しっかりしろ…」
長谷部誠は悶々としながら仕事へと向かった。
タイミング悪く、起きて来た優は食事の終わった
皿を見て、起きるのが遅かった事を実感した。
「矢崎さん…なんであんな事したんですか!朝、
会えなかったじゃないですか?」
「そうか?昨日ヤってた映像あいつに見せてやっ
たぞ」
「はぁ~~~、冗談でしょ!」
「マジだけど?報告ってやつ?」
「う…うそっ……」
優はその場に崩れるように座り込むと考え込んで
しまった。
見られたくなかった。
あんなイキぐるったような自分を見て欲しくない。
それも誠だけにならまだしも、矢崎にイカされ続
けたなんて、きっと怒られる。
前に矢崎の話を出した時もそうだったように…
今回も…いや、いっそ呆れられてしまうかもしれ
ない。
「誠さんに嫌われたら…どうするんだよ……」
矢崎を睨みつけるが、彼は平然としていた。
「昨日、言えなかったんだし、今日も相手して
やるからな?お手伝いさんが帰ってら期待し
てろよ」
「そんなものしない!」
近くにあったティッシュの箱を掴むと投げつけ
ていた。
軽いせいか当たっても痛くはなかった。
来ていた。
「遅かったな?」
「あぁ、そうだな…優はどうした?」
「さっき寝かせた…それとも待ってて欲しかった
か?」
「いや…そんな事はない」
「それは良かった、無理矢理寝かしつけたから
さっ…」
「無理矢理って何をしたんだ?」
「ちょっと気持ちいい事だよ。ビデオで撮って
おいたけど見るか?」
「あぁ、そうだな…後でみよう」
「多分気にいるぜ?」
矢崎が言う事は信用できない。
が、優を傷つけないだろうと思うからこそ雇っ
たのだ。
そして風呂からでて、渡された映像を見て愕然
と言葉を失った。
「お前っ……」
「いいだろ?健全な男がオナニーに付き合って
やったんだろ?」
「それは…というか、なぜまだこんな事をする
んだ!優はちゃんと女性と恋愛して……」
「それは無理だろ?あいつの身体は完全に男を
受け入れることしかできねーぞ?それとも知
らない男のものになって欲しいのか?あいつは
あんたがいいんだ。見ててわからないのか?」
「それは…だが、私は…家族になるって……」
「家族って言っても別に親子じゃなきゃいけない
理由はないだろ?恋人でも家族だろ!」
矢崎に言われて、ただ画面に映る優を眺めていた。
何度もイカされ続けるだけの映像だったが、色っ
ぽくて…まるでこちらを誘っているかのように見
えた。
この男の取り方が絶妙なのか編集の仕方がいいの
か…こう言う仕事に従事していただけの事はある。
「それでも…私は………」
優を受け入れる勇気がなかった。
朝も早く出ると、優はまだ起きて来ていなかった。
今は顔を合わせるのが気まずかった。
あんな映像を見た後で、どう接してらいいのか戸
惑う。
抱きしめて、脱がせて…そして、何をしようと言
うのだろう。
「ダメだろ…しっかりしろ…」
長谷部誠は悶々としながら仕事へと向かった。
タイミング悪く、起きて来た優は食事の終わった
皿を見て、起きるのが遅かった事を実感した。
「矢崎さん…なんであんな事したんですか!朝、
会えなかったじゃないですか?」
「そうか?昨日ヤってた映像あいつに見せてやっ
たぞ」
「はぁ~~~、冗談でしょ!」
「マジだけど?報告ってやつ?」
「う…うそっ……」
優はその場に崩れるように座り込むと考え込んで
しまった。
見られたくなかった。
あんなイキぐるったような自分を見て欲しくない。
それも誠だけにならまだしも、矢崎にイカされ続
けたなんて、きっと怒られる。
前に矢崎の話を出した時もそうだったように…
今回も…いや、いっそ呆れられてしまうかもしれ
ない。
「誠さんに嫌われたら…どうするんだよ……」
矢崎を睨みつけるが、彼は平然としていた。
「昨日、言えなかったんだし、今日も相手して
やるからな?お手伝いさんが帰ってら期待し
てろよ」
「そんなものしない!」
近くにあったティッシュの箱を掴むと投げつけ
ていた。
軽いせいか当たっても痛くはなかった。
0
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
性的イジメ
ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。
作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。
全二話 毎週日曜日正午にUPされます。
ずっと女の子になりたかった 男の娘の私
ムーワ
BL
幼少期からどことなく男の服装をして学校に通っているのに違和感を感じていた主人公のヒデキ。
ヒデキは同級生の女の子が履いているスカートが自分でも履きたくて仕方がなかったが、母親はいつもズボンばかりでスカートは買ってくれなかった。
そんなヒデキの幼少期から大人になるまでの成長を描いたLGBT(ジェンダーレス作品)です。
食事届いたけど配達員のほうを食べました
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
なぜ自転車に乗る人はピチピチのエロい服を着ているのか?
そう思っていたところに、食事を届けにきたデリバリー配達員の男子大学生がピチピチのサイクルウェアを着ていた。イケメンな上に筋肉質でエロかったので、追加料金を払って、メシではなく彼を食べることにした。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる