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弱くても一緒に戦いたい
第十三話 攻略の糸口
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エリーゼとナルサスが交互に前に出ては水から飛び
出てくる飛魚を剣の背で叩く。
青い鱗は硬く薄い羽根はなんでも切り裂く鋭い刃物
の様だった。
それを器用に陸の方へと跳ね上げるとポイポイと放
かっていくのだった。
それを陸で待っていた神崎がアイテムボックスへと
収納して行った。
中では切り身と鱗、羽根で分類され、切れずとも解
体されて行った。
最初は切り捨てると言い出したエリーゼにナルサス
が異論を唱えた事から始まった。
「では、ナカデにはあまりバフをかけない様にして
貰って、私達で退治するという事でいいな?」
「待って下さい。さっき剣で切ろうとしたが切れな
かったんだぞ?どうやって倒すんだ?」
「それは根性で……いや、私のスキルを試して居な
いからな属性付与すれば切れるやもしれん」
「それはタメを入れてから放つのでしょ?そんな余
裕がどこにあるんですか!」
「……奴隷の癖に生意気な……」
二人の会話を聞いているとどうにも険悪な雰囲気に
なっていく。
そもそも、神崎がバフをかけれれば問題ない話だっ
たのだ。
「待って、二人とも……。魚の大きさ自体はそんな
に大きくないんだし、切らなくても陸にあげる事
はできるんじゃない?」
いきなりの神崎の言葉に二人は頷く。
「それは問題ない」
「あぁ、それくらいならできるが、とどめは……」
仲良く神崎を見るとアイテムボックスの事を思い出
す。
「アイテムボックスに入れれば、勝手に解体出来る
んだし、これには魔力も要らないから!」
神崎の言葉に、二人は納得したのだった。
そして今に至るわけだった。
ポンポンと打ち上げられる魚を一匹づつ回収してい
く。
そのうち近寄らなくてもある程度の距離があっても
収納可能になったのだった。
だが、相変わらず神崎のレベルは1のままだった。
さっき宝箱からドロップした指輪の効果のおかげか
なくなり欠けていた魔力が補充出来たおかげで体が
少し軽くなった気がした。
神崎がかけるバフの効果は見れば一目瞭然だが、実
際に自分では体感できないのでわからない。
エリーゼとナルサス曰く、凄いのだそうだ。
目の前では、ぽんぽんとリズミカルに陸へと打ち上
げられた、飛魚を全部収納していく。
水から飛び出してくるとのを剣の背で跳ね上げ陸へ
よ飛ばす作業を続けてくれている二人を見て息があ
っているなと思う。
「俺も一緒に戦えたらいいのに……」
飛魚の数もだいぶんと減って来ると、前に出ても飛
び出してこなくなった。
「これで打ち止めか……?」
「その様だな……しかし、気配はまだ下にある気が
するんだがな…」
エリーゼの言う事なのだから正しいのだろう。
「エリーゼさん、ナルサス、お疲れ様。残りがまだ
いるのまらまだ渡らない方がいいですよね?」
「いや。この程度前に出ただけでは出てこないだろ
う…もっと前に出て中央まで行けば出てきそうな
んだが…」
「そうだな、なんか警戒されている気がするしな…」
エリーゼとナルサスの意見が一致したのだった。
出てくる飛魚を剣の背で叩く。
青い鱗は硬く薄い羽根はなんでも切り裂く鋭い刃物
の様だった。
それを器用に陸の方へと跳ね上げるとポイポイと放
かっていくのだった。
それを陸で待っていた神崎がアイテムボックスへと
収納して行った。
中では切り身と鱗、羽根で分類され、切れずとも解
体されて行った。
最初は切り捨てると言い出したエリーゼにナルサス
が異論を唱えた事から始まった。
「では、ナカデにはあまりバフをかけない様にして
貰って、私達で退治するという事でいいな?」
「待って下さい。さっき剣で切ろうとしたが切れな
かったんだぞ?どうやって倒すんだ?」
「それは根性で……いや、私のスキルを試して居な
いからな属性付与すれば切れるやもしれん」
「それはタメを入れてから放つのでしょ?そんな余
裕がどこにあるんですか!」
「……奴隷の癖に生意気な……」
二人の会話を聞いているとどうにも険悪な雰囲気に
なっていく。
そもそも、神崎がバフをかけれれば問題ない話だっ
たのだ。
「待って、二人とも……。魚の大きさ自体はそんな
に大きくないんだし、切らなくても陸にあげる事
はできるんじゃない?」
いきなりの神崎の言葉に二人は頷く。
「それは問題ない」
「あぁ、それくらいならできるが、とどめは……」
仲良く神崎を見るとアイテムボックスの事を思い出
す。
「アイテムボックスに入れれば、勝手に解体出来る
んだし、これには魔力も要らないから!」
神崎の言葉に、二人は納得したのだった。
そして今に至るわけだった。
ポンポンと打ち上げられる魚を一匹づつ回収してい
く。
そのうち近寄らなくてもある程度の距離があっても
収納可能になったのだった。
だが、相変わらず神崎のレベルは1のままだった。
さっき宝箱からドロップした指輪の効果のおかげか
なくなり欠けていた魔力が補充出来たおかげで体が
少し軽くなった気がした。
神崎がかけるバフの効果は見れば一目瞭然だが、実
際に自分では体感できないのでわからない。
エリーゼとナルサス曰く、凄いのだそうだ。
目の前では、ぽんぽんとリズミカルに陸へと打ち上
げられた、飛魚を全部収納していく。
水から飛び出してくるとのを剣の背で跳ね上げ陸へ
よ飛ばす作業を続けてくれている二人を見て息があ
っているなと思う。
「俺も一緒に戦えたらいいのに……」
飛魚の数もだいぶんと減って来ると、前に出ても飛
び出してこなくなった。
「これで打ち止めか……?」
「その様だな……しかし、気配はまだ下にある気が
するんだがな…」
エリーゼの言う事なのだから正しいのだろう。
「エリーゼさん、ナルサス、お疲れ様。残りがまだ
いるのまらまだ渡らない方がいいですよね?」
「いや。この程度前に出ただけでは出てこないだろ
う…もっと前に出て中央まで行けば出てきそうな
んだが…」
「そうだな、なんか警戒されている気がするしな…」
エリーゼとナルサスの意見が一致したのだった。
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