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一.勃興
あとがき
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ここまで読んでくださってありがとうございます。
お気に入りに登録してくださった方もあり、とてもやる気に繋がりました。
世間のご多分に漏れず、強制的に引きこもり生活を余儀なくされたことは、引きこもり力に欠ける私にとって、満員電車での長距離通勤よりも、精神的、肉体的に堪えるものがありました。
引きこもり生活の中で出来る何かをしないと、ダメになってしまうぞと思い、むかしから興味はあれど行動に移すことが出来ないでいた、”小説を書く”という作業に挑戦してみようと思い立ちました。
通勤で毎日のように文庫本を読んでいるし、それっぽいものは書けるだろう、くらいの気持ちでした。
確固たる信念はありません。ほんとうにただの思いつきです。
幸いにも、歴史好きで旅好きということもあり、ご当地巡りの際の参考にする為、興味が湧いたものについては、週末に図書館へ行って文献を調べてスクラップしていました。
このスクラップしておいた資料の中から、小説を1本書いてみようということで始めたのが、今回投稿した”虎は果報を臥せて待つ”です。
舞台は鎌倉時代後期の若狭国(現在の福井県小浜市を中心としたエリア)です。
当時調べていた時は、もう少しあとの時代の別の地域について調べていたのですが、色々調べているうちに、いつの間にか鎌倉時代後期の若狭の浦に流れ着いていました。
そこで見つけた多烏浦と汲部浦の相論について書かれた資料から着想を得て創造しました。
地図で見ると、矢代湾に面して田烏と釣姫という、歩いて行ける距離にある2つの港が確認できるので、700年ちょっと前のこの辺りの記録なのでしょう。
ツーリングに良さそうなところですが、残念ながらまだ現地には行けていません。
小浜市にある太良荘は、鎌倉~室町時代の文書が数多く残されているということで、日本中世史の荘園に関する論文も多く、お陰様で時代背景を調べるのが捗りました。
鎌倉時代も後期になると、日本中に宋銭が行き渡り、庶民も物々交換ではなく銭で買い物をしていたようで、食材や調味料、料理法などもレパートリーが増えて、結構いいもの食べていたようです。
特に興味深かったのは、意外と庶民の自由度が高かったらしいこと。
西日本と東日本では異なるようですが、少なくともこの時代、西国では惣百姓が結託して支配者層と争うようなことが割と起きていたようです。
貨幣経済が発達して、庶民が自由に暮らしていたとなれば、江戸を舞台にした時代小説の鎌倉時代版みたいなものが書けるのではないか。と思い、実在した人物を交えつつ、登場人物を創造してみました。
まあ書き始めてみると、当たり前ですがそうそう簡単には筆が進まず、もともと小説を書くために収集していた資料でもなかった為、物語を書き進めて行くと不足する資料もあり、難儀しました。
それでも何とか最後まで書き切ることが出来て、内容は二の次で、達成感だけでかなり満足しています。
いまは日常が少しずつ戻り始め、つまり長距離通勤の生活に戻り、在宅作業の日もありますが、基本的には忙しい日常に戻っています。
せっかく書けるようになったので、下書きくらいなら通勤中にスマホで出来るだろうと思って書き続けていますが、なかなか下書きの域を出ず、続きが完成するのはまだ先になりそうです。国会図書館が抽選入館制になってしまったため、土曜日しか行けない身としては、物語を書く為の資料集めが捗らないというのも悩ましいところです。
未だに読書は紙媒体で読みたい文庫本派の為、こういった小説投稿サイトで小説を読んだことが無かったのですが、他の方の投稿されている作品を見ると、1投稿あたりの文章量は少なめでテンポよく話を進めている印象だったので、そういう書き方も参考にしてみようかと思っています。
とにもかくにも、書き続けることで慣れていけたらいいなと思います。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
参考文献:
・小浜市史(通史編上巻)(諸家文書編3)(年表)
著:小浜市史編纂委員会
・福井県史(通史編2 中世)
著:福井県
・海の人々と列島の歴史:漁撈・製塩・交易等へと活動は広がる
著:浜崎 礼三
・中世開発漁村の変遷―若狭田烏浦の場合―
著:五味 克夫
・中世名主の家族戦略:若狭国太良荘のばあい
著:西谷 正浩
・中世荘園の基礎構造
著:清水 三男
・若狭太良荘における守護課役と算用状
・太良荘の得宗検注について
・鎌倉期太良荘の預所支配について
・南北朝期の太良荘地頭方について
著:松浦 義則
・鎌倉時代初期「茶」の普及についての一考察―茶の文化への序章として―
・鎌倉時代末期「茶」の普及について―茶から茶の文化へ―
著:石田 雅彦
・茶葉の飲用の歴史―3―鎌倉時代以降の飲茶について
著:伊藤 うめの
・若狭の塩、再考:古代若狭の塩の生産と流通をめぐって
著:美浜町教育委員会
・弓射の文化史(原始~中世編)―狩猟具から文射・武射へ―
著:入江 康平
・塩の日本史
著:廣山 堯道
・中世後期の寺社と経済
著:鍛代 敏雄
・鎌倉時代の荘園の勧農と農民層の構成―若狭国太良庄のばあい(上)(下)
著:黒田 俊雄
・知るほど楽しい鎌倉時代
著:多賀 譲治 / 画:中西 立太
お気に入りに登録してくださった方もあり、とてもやる気に繋がりました。
世間のご多分に漏れず、強制的に引きこもり生活を余儀なくされたことは、引きこもり力に欠ける私にとって、満員電車での長距離通勤よりも、精神的、肉体的に堪えるものがありました。
引きこもり生活の中で出来る何かをしないと、ダメになってしまうぞと思い、むかしから興味はあれど行動に移すことが出来ないでいた、”小説を書く”という作業に挑戦してみようと思い立ちました。
通勤で毎日のように文庫本を読んでいるし、それっぽいものは書けるだろう、くらいの気持ちでした。
確固たる信念はありません。ほんとうにただの思いつきです。
幸いにも、歴史好きで旅好きということもあり、ご当地巡りの際の参考にする為、興味が湧いたものについては、週末に図書館へ行って文献を調べてスクラップしていました。
このスクラップしておいた資料の中から、小説を1本書いてみようということで始めたのが、今回投稿した”虎は果報を臥せて待つ”です。
舞台は鎌倉時代後期の若狭国(現在の福井県小浜市を中心としたエリア)です。
当時調べていた時は、もう少しあとの時代の別の地域について調べていたのですが、色々調べているうちに、いつの間にか鎌倉時代後期の若狭の浦に流れ着いていました。
そこで見つけた多烏浦と汲部浦の相論について書かれた資料から着想を得て創造しました。
地図で見ると、矢代湾に面して田烏と釣姫という、歩いて行ける距離にある2つの港が確認できるので、700年ちょっと前のこの辺りの記録なのでしょう。
ツーリングに良さそうなところですが、残念ながらまだ現地には行けていません。
小浜市にある太良荘は、鎌倉~室町時代の文書が数多く残されているということで、日本中世史の荘園に関する論文も多く、お陰様で時代背景を調べるのが捗りました。
鎌倉時代も後期になると、日本中に宋銭が行き渡り、庶民も物々交換ではなく銭で買い物をしていたようで、食材や調味料、料理法などもレパートリーが増えて、結構いいもの食べていたようです。
特に興味深かったのは、意外と庶民の自由度が高かったらしいこと。
西日本と東日本では異なるようですが、少なくともこの時代、西国では惣百姓が結託して支配者層と争うようなことが割と起きていたようです。
貨幣経済が発達して、庶民が自由に暮らしていたとなれば、江戸を舞台にした時代小説の鎌倉時代版みたいなものが書けるのではないか。と思い、実在した人物を交えつつ、登場人物を創造してみました。
まあ書き始めてみると、当たり前ですがそうそう簡単には筆が進まず、もともと小説を書くために収集していた資料でもなかった為、物語を書き進めて行くと不足する資料もあり、難儀しました。
それでも何とか最後まで書き切ることが出来て、内容は二の次で、達成感だけでかなり満足しています。
いまは日常が少しずつ戻り始め、つまり長距離通勤の生活に戻り、在宅作業の日もありますが、基本的には忙しい日常に戻っています。
せっかく書けるようになったので、下書きくらいなら通勤中にスマホで出来るだろうと思って書き続けていますが、なかなか下書きの域を出ず、続きが完成するのはまだ先になりそうです。国会図書館が抽選入館制になってしまったため、土曜日しか行けない身としては、物語を書く為の資料集めが捗らないというのも悩ましいところです。
未だに読書は紙媒体で読みたい文庫本派の為、こういった小説投稿サイトで小説を読んだことが無かったのですが、他の方の投稿されている作品を見ると、1投稿あたりの文章量は少なめでテンポよく話を進めている印象だったので、そういう書き方も参考にしてみようかと思っています。
とにもかくにも、書き続けることで慣れていけたらいいなと思います。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
参考文献:
・小浜市史(通史編上巻)(諸家文書編3)(年表)
著:小浜市史編纂委員会
・福井県史(通史編2 中世)
著:福井県
・海の人々と列島の歴史:漁撈・製塩・交易等へと活動は広がる
著:浜崎 礼三
・中世開発漁村の変遷―若狭田烏浦の場合―
著:五味 克夫
・中世名主の家族戦略:若狭国太良荘のばあい
著:西谷 正浩
・中世荘園の基礎構造
著:清水 三男
・若狭太良荘における守護課役と算用状
・太良荘の得宗検注について
・鎌倉期太良荘の預所支配について
・南北朝期の太良荘地頭方について
著:松浦 義則
・鎌倉時代初期「茶」の普及についての一考察―茶の文化への序章として―
・鎌倉時代末期「茶」の普及について―茶から茶の文化へ―
著:石田 雅彦
・茶葉の飲用の歴史―3―鎌倉時代以降の飲茶について
著:伊藤 うめの
・若狭の塩、再考:古代若狭の塩の生産と流通をめぐって
著:美浜町教育委員会
・弓射の文化史(原始~中世編)―狩猟具から文射・武射へ―
著:入江 康平
・塩の日本史
著:廣山 堯道
・中世後期の寺社と経済
著:鍛代 敏雄
・鎌倉時代の荘園の勧農と農民層の構成―若狭国太良庄のばあい(上)(下)
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・知るほど楽しい鎌倉時代
著:多賀 譲治 / 画:中西 立太
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