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第2話
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サミュエルは、意識を失ったままベッドに横たわるマクシミリアンを眺めながら、思案していた。
――マクシミリアンは、本当に気持ちいいのだろうか。
パートナーになって、毎日のように身体を重ねていくうちにマクシミリアンがマゾヒストだと分かった。それと同時に自分がサディストであると分かったサミュエルにとって、とても幸運なことだった。
最初は小さなローターを入れることから始まり、最近は鞭も白いロウソクも使った。痛い痛いと泣きながらも己の楔を硬くさせて身体を震わせるマクシミリアンを見て、サミュエルも興奮した。
だからこそ、少し興味が沸いた。
マゾの気持ちを分かってこそのサドである。
だから自分も、もっと分かるべきだと。
「……ん……サミュエル、さま……?」
「マクシミリアン、起きたか」
「はい……」
「身体は大丈夫か?」
「はい、ありがとうございます。今日も気持ち良かったです」
ゆっくり起き上がると、マクシミリアンは照れ笑いを浮かべながらサミュエルに向かう。
「マクシミリアン、ひとつお願いがある」
「はい、なんでしょうか」
何一つ疑うことをしないマクシミリアンのまっすぐな視線に、サミュエルはまた身体の奥から熱が生まれるのを感じた。
「俺を、縛ってくれないか?」
「…………はい?」
――マクシミリアンは、本当に気持ちいいのだろうか。
パートナーになって、毎日のように身体を重ねていくうちにマクシミリアンがマゾヒストだと分かった。それと同時に自分がサディストであると分かったサミュエルにとって、とても幸運なことだった。
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だからこそ、少し興味が沸いた。
マゾの気持ちを分かってこそのサドである。
だから自分も、もっと分かるべきだと。
「……ん……サミュエル、さま……?」
「マクシミリアン、起きたか」
「はい……」
「身体は大丈夫か?」
「はい、ありがとうございます。今日も気持ち良かったです」
ゆっくり起き上がると、マクシミリアンは照れ笑いを浮かべながらサミュエルに向かう。
「マクシミリアン、ひとつお願いがある」
「はい、なんでしょうか」
何一つ疑うことをしないマクシミリアンのまっすぐな視線に、サミュエルはまた身体の奥から熱が生まれるのを感じた。
「俺を、縛ってくれないか?」
「…………はい?」
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