鏡の女王は腹黒王子に愛される。

昔々のお話です。
ある世界に、とても気の毒な女性が一人おりました。
けれどその女性は、その世界ではとても不幸な境遇にありました。
決められた人生を何度も歩み、何度も辛い時間を繰り返していたのです。
何千、何億もの時を過ごし、心の痛みを受け続ける気の毒な彼女。
けれどある日『誰か』は言いました。

「彼女を救いたい。彼女を解き放ち、そして僕の手で幸せにしたい」

この世界の片隅で口にされた切なる願い。

『彼』と『彼女』の行く末は―――
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