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・
「あ・・・の・・・」
俯いてなんかもにょもにょ言ってるヒカル。
気になるのは分かるけどさ。
無理だって。
分からせるように腰を少し揺らしてやると、
「・・っ」
案の定、声を詰まらせて眉間に皺を寄せた。
「いてえんだろ。全然滑んねえもん。そっちはあとで何とかしてやるから先に話」
「なんとかって・・・あとで・・・って」
まーったく。
顔真っ赤にしてグダグダうるせ。
「あとではあとで。セックスしたいならしてやるし。やめたいなら抜くし」
「だって、・・・ナガレくんの・・・」
自分でしたんだろーが(笑)
ソノ気が無くたってこんなに締め付けられちゃ治まるもんもおさまんねえっつの。
「どうにかしたいと思ってんならさっさと答えろって」
顎を掴んで目を合わせると、ヒカルちゃんはコクリとひとつ息を飲み、さっきとは別人のように落ち着いた声で喋りはじめた。
「後悔なんて、してない。
なんだかんだ言ったって、あなたの側にいたいと願ったのは俺自身だし・・・。
オカシクなるくらいあなたが好きなんだ。
・・・自覚もしてるよ。自分の考えがだんだん凶暴になってるのなんて。
だって俺、あなたに抱かれてた女、殺したいと思ってたし(笑)
でもちゃんと冷静な自分もいるから。
そんな事したらあなたに迷惑が掛かるし、側にいれなくなるって・・・。
だからお願い、俺をあなたの側に置いて?
なんでもするから」
「・・・ふふ」
さっきのヒカルのどこに冷静さがあったのかは謎だけど。
そう思うと思わず笑いがこみ上げてきた。
でもまあ、これも自分の責任かと笑いを引っ込めてヒカルの目を見る。
「・・・ナガレくん・・・」
縋るような目の中に、ヒカルの強い想いが見える。
いつか、自分がこんな目をする日は来るのだろうか。
だとしたらその相手は・・・?
「・・・ヒカルちゃん。
ずっと俺の側にいる気なら、俺にアイを教えてよ」
元々そんなにモラルに拘って生きてるわけじゃない。
だったら別に相手はヒカルでもいいのかもしれない。
「・・・・え?」
「俺を、お前に惚れさせてみろよ。
セックスだけじゃなくて、お前自身を、好きだって思わせてみろよ」
誰も中に住まわせた事のないココロの中、扉を開けれるなら、開けに来い。
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「あ・・・の・・・」
俯いてなんかもにょもにょ言ってるヒカル。
気になるのは分かるけどさ。
無理だって。
分からせるように腰を少し揺らしてやると、
「・・っ」
案の定、声を詰まらせて眉間に皺を寄せた。
「いてえんだろ。全然滑んねえもん。そっちはあとで何とかしてやるから先に話」
「なんとかって・・・あとで・・・って」
まーったく。
顔真っ赤にしてグダグダうるせ。
「あとではあとで。セックスしたいならしてやるし。やめたいなら抜くし」
「だって、・・・ナガレくんの・・・」
自分でしたんだろーが(笑)
ソノ気が無くたってこんなに締め付けられちゃ治まるもんもおさまんねえっつの。
「どうにかしたいと思ってんならさっさと答えろって」
顎を掴んで目を合わせると、ヒカルちゃんはコクリとひとつ息を飲み、さっきとは別人のように落ち着いた声で喋りはじめた。
「後悔なんて、してない。
なんだかんだ言ったって、あなたの側にいたいと願ったのは俺自身だし・・・。
オカシクなるくらいあなたが好きなんだ。
・・・自覚もしてるよ。自分の考えがだんだん凶暴になってるのなんて。
だって俺、あなたに抱かれてた女、殺したいと思ってたし(笑)
でもちゃんと冷静な自分もいるから。
そんな事したらあなたに迷惑が掛かるし、側にいれなくなるって・・・。
だからお願い、俺をあなたの側に置いて?
なんでもするから」
「・・・ふふ」
さっきのヒカルのどこに冷静さがあったのかは謎だけど。
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でもまあ、これも自分の責任かと笑いを引っ込めてヒカルの目を見る。
「・・・ナガレくん・・・」
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いつか、自分がこんな目をする日は来るのだろうか。
だとしたらその相手は・・・?
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だったら別に相手はヒカルでもいいのかもしれない。
「・・・・え?」
「俺を、お前に惚れさせてみろよ。
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