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第1章

酔いと頭痛2(レオルドさん視点)

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井戸から去ろうとしていた俺に話しかけたのは、リオ嬢だった。

俺はビックリして勢いのまま振り返ってしまった。

リオ嬢もまた俺を見て目を見開き固まっていた。

なんだ、リオ嬢だったのか、とホッとした所で、俺は顔を隠していないのを思い出し絶望した。

あぁ、リオ嬢に顔を見られてしまった・・・

これで、もう、今後、リオ嬢は俺に話しかけてはくれなくなるだろう。

俺はリオ嬢の反応が怖くて、恐怖で足が動かなかった。

頭が酷く痛み、先程水を飲んだばかりだと言うのに喉がカラカラと乾く。

その後のことはよく覚えていない。

リオ嬢に手に持っていたハンカチを渡した後、いつの間にか部屋に戻っていた俺は酷い頭痛に襲われそのまま倒れるようにして眠ってしまった。

━━━━━━━━━━━━━━━

翌朝、窓から差し込む日差しを受け目を覚ました俺は、ぼんやりとした頭で昨日の事を思い出していた。

頭が痛い。あぁ、そうか、昨日はサジャールとエトアと飲みに行ったんだったな・・・

途中から記憶があやふやだ、はぁ、また飲みすぎたな。
今日、仕事が休みで良かった。

リオ嬢はもう起きているだろうか。

今日は街にでも誘ってみた方がいいか、色々なものに触れれば記憶も思い出しやすくなるだろうし・・・

と、そこまで考えた俺はリオ嬢に昨日井戸で会った事を思い出す。

あれ、俺、あの時、顔、隠してたか?

まっ、ままま待て、お、落ち着けっ、き、きっと、してたはずだっ!だって、あの時、リオ嬢はっ!

ダラダラと嫌な汗が流れる。

リオ嬢は、どんな表情で俺の事を見ていたのだろうか。

突然の事にビックリした俺はリオ嬢の反応が怖くて、それで、頭がいっぱいになって・・・

思い出せないっ!どうしよう、分からない!

き、嫌われたのか、もしそうだとしたら俺は一体、どうすれば・・・

って、なんで俺はこんなに焦っているんだっ!

ひとまず落ち着こうと深呼吸をする。

しばらくして、ようやく落ち着いてきた俺は、もう一度昨日の事を思い出してみる。

確か、一度部屋に戻った後、酒のせいで体が火照って暑かった俺はローブとマスクを取って、水を飲みに言ったような・・・

って、それじゃ、顔を見られたんじゃ

いや、でも、月明かりはあれど暗かったし・・・

ま、まて、そもそも、リオ嬢はあんな夜中に一人で何をしてたんだ?

考えてみればそうだ、俺だって酔っていたとはいえ、誰も来ないと思ったから顔を隠してなかったわけで・・・

あっ!そう言えば、ハンカチが何とか言ってたような、気がしなくもないな。

てか、俺の顔が見られていたとしても俺だってことには気づいていないんじゃ・・・

それに、俺、喋ってないよな、、なら、大丈夫、なのか?

でも・・・

酔っていたせいで記憶があやふやでどんなやり取りをしたのかも分からない俺はエトアが呼びに来るまでずっと、もんもんとしているのであった。

━━━━━━━━━━━━━━━
次回は主人公視点に戻ります。
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