こんなの！絶対！認めませんわ！！〜セレブモデルが美醜逆転世界に転生した用です〜

第五話 婚約者

   私はバーチェス王国のお姫様。
   いつかは必ず結婚しないといけないし、婚約者だってそろそろ選ばなければならない。

   でも、婚約者ってそもそも何を基準に選んだら良いのかしら。
   前世で言う恋人みたいなものかしら？
   でも、恋人なんてものただのブランドでしょ？
   女の醜いカースト世界で、恋人ってのはかなりの切り札になる。彼氏が金持ちであればあるほど、イケメンであればあるほど、自分の価値は高くなる。

   皆がみんなそうだったのかは分からない。でも、少なくとも私の周りはそうだったわ。

   でも、そうなるとアシュレイ様って本当好物件よね。（この世界では）イケメンで金持ち、家柄も最高ランク。以前の私が目をつけたのも頷けるわ。
   それに彼、私に好意的だったじゃない？

   優しそうだし、甘やかしてくれそうだし、きっと皆が憧れるような方よ。そんなアシュレイ様と結婚出来れば、私の株はどんどん上がるわね。

   うん。私がアシュレイ様の容姿を受け付けない事以外を考えれば、なかなかいいんじゃ無いかしら？
   やっぱり、第1候補はアシュレイ様ね。

   私が一人でうんうんと頷いていると、部屋の扉がなった。

「王女殿下、そろそろお時間です」
「え？」

   なんの、お時間なの？？
   何かあったかしら？

   私は頭に大量のはてなマークを浮かべた。