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第一部
01 最初の結末(飛鳥視点①)
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「飛鳥さん?」
唇に乾いた冷たい感触。
んー…。なんだっけ。今日は何日だっけ。何曜日だっけ。
ああ、頭が重い。すっごく眠い。どうしてだっけ?
ああ。ええと。そうそう。昨日は同じ秘書課のエミちゃんの寿退社の送別会で。1杯だけ甘いアルコールを飲んで。2杯目はいつも通りノンアルコールに切り替えて。
「飛鳥さん…。」
もう一度乾いた感触。
そうそう、こんな声だったよね。送別会の会場で、部下の上杉さんを連れた営業一課の塔宮課長が目の前に座ってた。
「飛鳥さん…。」
苦しい。そんなにぎゅっとしないで。
ん?なんだこの人肌。
しっかり目を開けて確かめなきゃ…。
「起きた?体、つらくない?」
は?体?
ずいぶんフランクに話しかけてくるなあ、塔宮課長。
ていうか、なんでこんなに近くに塔宮課長の顔があるの?
ずいぶん…近い…。
「ひ、ひゃあああああ!?」
気づいたら悲鳴を上げてしまっていた。
びっくりした様子の塔宮課長が片目をつぶり、顔をそらす。大声がよほど耳にきつかったらしい。
「なんで!?なに!?裸!?なに!?」
背中にはいつものシーツの感触。なのに、胸や足には男の人の体の感触。いや、塔宮課長の感触。
「なんで、って…。」
かすれた課長の声はセクシーだけれど、今の私はそれにうっとりしている余裕はない。
こっちのほうがびっくりしてパニックなのに、どうしてそっちがそんなに困った顔してんの!?なんなの!?
「ええと、あの、飛鳥さん。」
「はい!?」
「まさかとは思いますけど。」
「はい!?」
「何があったか覚えてませんなんて言いませんよね?」
「覚えてません!」
即答。しちゃった。
いや。あの。
わかってきましたよ。何が起こったのか。はい。
自分の体ですから、その、なにがしかの名残くらいは感じますよ。ひりひりするなあ、とか。そりゃもう如実に。明らかに。
でも覚えていないものは覚えていないんです!
「ああ。そうか。そうですか…。」
いつもと違う乱れた髪の塔宮課長は、手のひらで自分の額をおさえた。
「わかりました。それじゃ、ちょっと失礼。」
塔宮課長は素早く体を翻して背中を向け、衣類を身に着けた。昨日着てたものだよね。着替えさせてあげたいけど、でも、貸せるようなサイズの衣類は、ない。ていうか、裸で布団から出られない。
「そちらを向いてもいいですか。」
「はい…。」
私が間抜けな悲鳴を上げる前に見せていた顔より明らかに疲れた顔で、課長はつぶやく。乾いた唇を動かして。そこでやっと気づいた。さっき唇に感じた乾いた感触は、あの唇だ。途端に恥ずかしくなる。
「あの、課長、ごめんなさい。」
「え?」
「お付き合いしていない方とこんなことをするなんて、私、初めてなんです。でもそんなの言い訳ですよね。きっと、2杯目に飲んだドリンク、アルコール入りだったんですよね。ちょっとアルコールっぽいなと思ったのにスルーしちゃってごめんなさい。それで眠くなって甘えてしまって、課長にご迷惑おかけしちゃったんですよね。すみません。今回のことはどうか忘れて…。」
「迷惑じゃないです。」
‘忘れてください’、のところまで言い終わらないうちに、塔宮課長がまじめなトーンで遮った。
「ずっとこうなりたかったです。ちょっと予想外の展開でしたけど。ていうか…。」
塔宮課長の瞳が私を見据える。ドキッとする鋭い視線。
「わかってましたよね?俺の気持ち。」
背中がぞくぞくとする。喉がどんどん乾く。
「そん…。」
‘そんなことわかりません’と言い返そうとして、咳が出る。乾燥は喉に悪い。
部屋の乾燥のせいだろうか。それとも、昨夜の私はよほど大きな声でもあげていたんだろうか。記憶がないのがくやしい。
「飛鳥さん…。」
課長はもっと近づいて、背中をさする。いいですから、というようにこちらは手を上げる。
ピコン!
音を上げたのは私のケータイだ。メッセージの着信を告げる音。
「栄子さんかもしれません。」
「え?」
咳が落ち着いて顔をあげると、さっきよりは優しい視線がまっすぐに見つめている。
「栄子さんがこちらまでついてきてくれたので。まあ、状況を見て気を遣って帰って行かれたんですけど。どうなったか、気にしてると思いますから。」
なんだかざわざわしてくる。
高橋栄子は同じ秘書課の上司であり友人だ。大学時代の恋愛以降、彼氏がずっといない私の事情をよく知っている人。
そうよ。
彼女が同席していた、なんなら隣にいた飲み会で、どうしてこんなことになってるの?
ケータイの画面には短い文面。
<塔宮は上手だった?(笑)>
なにそれ!
ていうか。なんで止めないのよ!“状況”ってなんなのよ!
「正直言うと、もう1回したかったんですけど。いや、それ以上かな。」
混乱している私に、課長は恐ろしい言葉を浴びせる。
「ちょっと落ち着いてから、また会いませんか。今夜。」
「今夜、って…。」
「はい。今夜。」
※
「おはよう。ご機嫌いかが?」
にやにやと、それはもう愉快そうな顔で栄子が現れた。私のマンションの玄関。
「おはようっていう時間じゃないわ。」
ことの顛末を聞きたいと呼び出すと、栄子はこっちこそという勢いでやってきた。
ああ。なんだかまだ喉が痛い。
カップに注いで出した紅茶を一口飲み、栄子はほうっと息をつく。
「それにしても覚えてないなんて残念ねえ。塔宮課長ならさぞかし色々楽しませてくれそうなのに。」
「じゃあ栄子がそうすれば良かったでしょっ。」
こちらが強い口調で言っても、栄子は全くひるまない。
「で?なんでこんなことになっちゃったわけ?栄子は何を知ってるの?」
「知ってるも何も、あんたが塔宮課長を誘惑したんでしょうが。」
「誘惑!?」
紅茶のカップが乱暴な音を立てる。まだたくさん入っていた液体が飛び出し、私は熱さに声を上げた。
「そうねえ。それじゃあお話ししますけど…。」
昨夜、エミちゃんの送別会の席で、私は2杯目のドリンクを飲むと眠ってしまい、栄子と課長は飲み会を早抜けして私を家まで送ってくれたという。塔宮課長はそれはもう遠慮がちに寝室まで私を連れてきてくれたのだけど、目を覚ました私が猫なで声で塔宮課長に抱きついたらしい。
ああ。2杯目のドリンク、ノンアルにしてはずいぶん本格的な味だと思ったのよね。でも、店員さんに作り直させるのも悪いなあとか思ったりして。うかつだった。
「私はそーっと部屋を出て鍵をかけてその鍵をポストに入れました。二人の空気を壊さず、防犯にも努めました。感謝してちょうだい。」
「感謝、って…。男と女を深夜に二人きりにして…。」
栄子の視線が鋭くなる。
「飛鳥。あんたは秘書としてプロ中のプロよ。本当にそう思う。どんな相手にもにこやかに接してさ。ちゃんとしてる。まあ、私もそうだけど。」
「自分で自分をほめるのね。」
「そこはいいから。でね、そういうあんたが塔宮課長にだけは愛想よくできないでしょ。ぎこちないでしょ。みんなはさ、潔癖女史だもんねー、チャラチャラしてる塔宮課長はキライでしょうねー、で、すましてるだろうけど、私はちがうの。塔宮課長は飛鳥にとって特別なんだなってわかるの。」
「特別、って…。」
「これから会うの?」
「…うん。」
「素面で、向かい合って、しっかり彼の目を見て、彼の声を聴いて、オハナシするのよ。」
「…。」
「逃げないでね。」
「逃げるなんて。ちゃんと行くわよ。」
「そうじゃなくて。物理的な話じゃなくて。心を背けるなって言ってんの。」
唇に乾いた冷たい感触。
んー…。なんだっけ。今日は何日だっけ。何曜日だっけ。
ああ、頭が重い。すっごく眠い。どうしてだっけ?
ああ。ええと。そうそう。昨日は同じ秘書課のエミちゃんの寿退社の送別会で。1杯だけ甘いアルコールを飲んで。2杯目はいつも通りノンアルコールに切り替えて。
「飛鳥さん…。」
もう一度乾いた感触。
そうそう、こんな声だったよね。送別会の会場で、部下の上杉さんを連れた営業一課の塔宮課長が目の前に座ってた。
「飛鳥さん…。」
苦しい。そんなにぎゅっとしないで。
ん?なんだこの人肌。
しっかり目を開けて確かめなきゃ…。
「起きた?体、つらくない?」
は?体?
ずいぶんフランクに話しかけてくるなあ、塔宮課長。
ていうか、なんでこんなに近くに塔宮課長の顔があるの?
ずいぶん…近い…。
「ひ、ひゃあああああ!?」
気づいたら悲鳴を上げてしまっていた。
びっくりした様子の塔宮課長が片目をつぶり、顔をそらす。大声がよほど耳にきつかったらしい。
「なんで!?なに!?裸!?なに!?」
背中にはいつものシーツの感触。なのに、胸や足には男の人の体の感触。いや、塔宮課長の感触。
「なんで、って…。」
かすれた課長の声はセクシーだけれど、今の私はそれにうっとりしている余裕はない。
こっちのほうがびっくりしてパニックなのに、どうしてそっちがそんなに困った顔してんの!?なんなの!?
「ええと、あの、飛鳥さん。」
「はい!?」
「まさかとは思いますけど。」
「はい!?」
「何があったか覚えてませんなんて言いませんよね?」
「覚えてません!」
即答。しちゃった。
いや。あの。
わかってきましたよ。何が起こったのか。はい。
自分の体ですから、その、なにがしかの名残くらいは感じますよ。ひりひりするなあ、とか。そりゃもう如実に。明らかに。
でも覚えていないものは覚えていないんです!
「ああ。そうか。そうですか…。」
いつもと違う乱れた髪の塔宮課長は、手のひらで自分の額をおさえた。
「わかりました。それじゃ、ちょっと失礼。」
塔宮課長は素早く体を翻して背中を向け、衣類を身に着けた。昨日着てたものだよね。着替えさせてあげたいけど、でも、貸せるようなサイズの衣類は、ない。ていうか、裸で布団から出られない。
「そちらを向いてもいいですか。」
「はい…。」
私が間抜けな悲鳴を上げる前に見せていた顔より明らかに疲れた顔で、課長はつぶやく。乾いた唇を動かして。そこでやっと気づいた。さっき唇に感じた乾いた感触は、あの唇だ。途端に恥ずかしくなる。
「あの、課長、ごめんなさい。」
「え?」
「お付き合いしていない方とこんなことをするなんて、私、初めてなんです。でもそんなの言い訳ですよね。きっと、2杯目に飲んだドリンク、アルコール入りだったんですよね。ちょっとアルコールっぽいなと思ったのにスルーしちゃってごめんなさい。それで眠くなって甘えてしまって、課長にご迷惑おかけしちゃったんですよね。すみません。今回のことはどうか忘れて…。」
「迷惑じゃないです。」
‘忘れてください’、のところまで言い終わらないうちに、塔宮課長がまじめなトーンで遮った。
「ずっとこうなりたかったです。ちょっと予想外の展開でしたけど。ていうか…。」
塔宮課長の瞳が私を見据える。ドキッとする鋭い視線。
「わかってましたよね?俺の気持ち。」
背中がぞくぞくとする。喉がどんどん乾く。
「そん…。」
‘そんなことわかりません’と言い返そうとして、咳が出る。乾燥は喉に悪い。
部屋の乾燥のせいだろうか。それとも、昨夜の私はよほど大きな声でもあげていたんだろうか。記憶がないのがくやしい。
「飛鳥さん…。」
課長はもっと近づいて、背中をさする。いいですから、というようにこちらは手を上げる。
ピコン!
音を上げたのは私のケータイだ。メッセージの着信を告げる音。
「栄子さんかもしれません。」
「え?」
咳が落ち着いて顔をあげると、さっきよりは優しい視線がまっすぐに見つめている。
「栄子さんがこちらまでついてきてくれたので。まあ、状況を見て気を遣って帰って行かれたんですけど。どうなったか、気にしてると思いますから。」
なんだかざわざわしてくる。
高橋栄子は同じ秘書課の上司であり友人だ。大学時代の恋愛以降、彼氏がずっといない私の事情をよく知っている人。
そうよ。
彼女が同席していた、なんなら隣にいた飲み会で、どうしてこんなことになってるの?
ケータイの画面には短い文面。
<塔宮は上手だった?(笑)>
なにそれ!
ていうか。なんで止めないのよ!“状況”ってなんなのよ!
「正直言うと、もう1回したかったんですけど。いや、それ以上かな。」
混乱している私に、課長は恐ろしい言葉を浴びせる。
「ちょっと落ち着いてから、また会いませんか。今夜。」
「今夜、って…。」
「はい。今夜。」
※
「おはよう。ご機嫌いかが?」
にやにやと、それはもう愉快そうな顔で栄子が現れた。私のマンションの玄関。
「おはようっていう時間じゃないわ。」
ことの顛末を聞きたいと呼び出すと、栄子はこっちこそという勢いでやってきた。
ああ。なんだかまだ喉が痛い。
カップに注いで出した紅茶を一口飲み、栄子はほうっと息をつく。
「それにしても覚えてないなんて残念ねえ。塔宮課長ならさぞかし色々楽しませてくれそうなのに。」
「じゃあ栄子がそうすれば良かったでしょっ。」
こちらが強い口調で言っても、栄子は全くひるまない。
「で?なんでこんなことになっちゃったわけ?栄子は何を知ってるの?」
「知ってるも何も、あんたが塔宮課長を誘惑したんでしょうが。」
「誘惑!?」
紅茶のカップが乱暴な音を立てる。まだたくさん入っていた液体が飛び出し、私は熱さに声を上げた。
「そうねえ。それじゃあお話ししますけど…。」
昨夜、エミちゃんの送別会の席で、私は2杯目のドリンクを飲むと眠ってしまい、栄子と課長は飲み会を早抜けして私を家まで送ってくれたという。塔宮課長はそれはもう遠慮がちに寝室まで私を連れてきてくれたのだけど、目を覚ました私が猫なで声で塔宮課長に抱きついたらしい。
ああ。2杯目のドリンク、ノンアルにしてはずいぶん本格的な味だと思ったのよね。でも、店員さんに作り直させるのも悪いなあとか思ったりして。うかつだった。
「私はそーっと部屋を出て鍵をかけてその鍵をポストに入れました。二人の空気を壊さず、防犯にも努めました。感謝してちょうだい。」
「感謝、って…。男と女を深夜に二人きりにして…。」
栄子の視線が鋭くなる。
「飛鳥。あんたは秘書としてプロ中のプロよ。本当にそう思う。どんな相手にもにこやかに接してさ。ちゃんとしてる。まあ、私もそうだけど。」
「自分で自分をほめるのね。」
「そこはいいから。でね、そういうあんたが塔宮課長にだけは愛想よくできないでしょ。ぎこちないでしょ。みんなはさ、潔癖女史だもんねー、チャラチャラしてる塔宮課長はキライでしょうねー、で、すましてるだろうけど、私はちがうの。塔宮課長は飛鳥にとって特別なんだなってわかるの。」
「特別、って…。」
「これから会うの?」
「…うん。」
「素面で、向かい合って、しっかり彼の目を見て、彼の声を聴いて、オハナシするのよ。」
「…。」
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