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戦後編そして
戦後編そして・霧・第288章・果実が実るまで
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西暦2093年12月20日
地球圏を出発し火星圏へ向かう
軍事コロニーと火星軍護衛艦隊8隻は
かつて地球艦隊と火星・日本連合艦隊が戦った
最大の激戦地を通過していた
浮遊する艦隊の破片でレーダーが効かず
敵襲を受ける可能性が一番高い空間を通過した
通常の空間に出て
レーダーが回復すると前方に艦隊反応が現れる
火星艦隊総旗艦で指揮を取るハン司令官は
【火星本星の艦隊との合流には早すぎる
所属を確認しろ】
護衛艦隊の通信に対し前方の艦隊は
護衛艦隊最前衛の駆逐艦への集中砲撃を行う
爆発炎上を起こし
駆逐艦は戦列を離れる
【占領軍本部に敵艦隊報告と連絡
全艦隊戦闘配備
目標前方の敵艦隊
コロニーを後方に退避
準備出来次第各艦
砲雷撃戦始め
敵は我々より少ない
一気に押し潰せ】
眩しい光の束が錯綜
ミサイルの応酬で
敵味方の艦艇が被弾
双方共に戦闘不能の艦艇は後方に下がりながら
砲撃戦が続く最中に火星艦隊に
軍事コロニーの守備隊から
コロニー内に敵兵多数が侵入交戦中と連絡が入る
【そんな敵は前方だいつの間に】
<司令官もしや先程レーダーが使えない宙域を通過した時では>
【だとしたらまずい
後方を警戒せよ】
(レーダーに反応後方より雷撃多数)
<後部囮魚雷発射
チャフ散布>
(雷数8突破されました
来ます)
魚雷は正確に
火星艦隊を直撃
駆逐艦は爆沈
巡洋艦は大破し戦闘不能に
残されたのは旗艦1隻だけだが
エンジンを破壊され
エネルギーが絶たれ戦闘不能になり降伏する
この時初めてハン司令官は
ローラアシェルと話す
その姿は十代の少女にしか見えない
『ハン司令官初めてお目に掛る
地球共和国軍総司令官
ローラアシェルです』
【地球共和国?
地球連邦とは違うのかね?】
『我々は地球連邦を開放するのではなく侵略するのだ
地球連邦政府とは陰の政府が支配していた国家だ
大統領の側近である大統領特別補佐官が実権を握り
地球連邦を動かして来た
地球占領軍を追放しても
再び陰の政府が地球連邦を支配し
太陽系を支配するまで戦いが続くだけだ
そして
陰の政府の目的は太陽系征服に留まらない
太陽系の以外の別の恒星系への侵略を目的として
宇宙侵略を始めるこれはレベル5以上の最高機密計画だ
これは宇宙移民以前から計画されていた
火星共和国が奪取した火星移民用の宇宙船が
もしも陰の政府が予定通りに
火星移民に使用していれば
今頃は他の恒星系への侵略が始まっていた
だから地球連邦を復活させる気はない
一旦就任すれば任期中は解任出来ない
大統領制は共和国では復活させない
いつでも解任出来る議員内閣制を目指す
これは解放戦争ではない革命だ
火星共和国と日本台湾連合諸国が
介入しない限り
本国への攻撃は行わない
だが陰の政府その物である
月面政府は必ず倒す
土星圏・天王星圏・海王星圏の軍事ドックの
使用権を莫大な資金投入と引き換えに
我々が奪った軍事コロニー内の戦闘艦と同じ性能の戦闘艦を建造している
このまま建造が進めば月面政府はこの最新鋭の戦闘艦で
味方である筈の占領軍を攻撃して
地球圏を奪い返し
火星圏や日本圏に侵攻する
そうなれば我々も
もう手が出せない
だからこそ多くの味方の血が流される事を承知で
軍事コロニーを奪取した』
【ローラアシェル貴方は
この戦いの先の先まで見ているのか
負けたよ完全に
しかしこの足の遅いコロニーを奪った事は
失敗では?
次期に追撃艦隊に追い付かれる】
『ハン司令官見ていて下さい
我々は追撃を振り切ります』
【その後は手に入れた艦隊で準備出来次第攻撃するかね?】
『いえ果実が実るまで待つ事になります』
【果実とはいったい
何かね?】
『この戦いを前に既に芽は育ち始めています
時期にハン司令にも分かります
その時が近づけば』
通信は切れ
ハン司令官は軍事コロニーに巨大なエンジンが
取り付けられるのを見る事になる
全ての作業が終わり
軍事コロニーは動き出す
次第に速度を上げ遠ざかり
レーダーの検索範囲を超える
その直後太陽系全域で強力な電波障害が数日間起きた
後に判明するがエネルギーネットワークを使い
地球共和軍が妨害電波を発生させていた
ついに火星軍の追撃艦隊は
軍事コロニーを発見出来ず
西暦2094年1月1日地球共和国軍追跡を諦める
ローラアシェルの言葉通り2094年は
地球共和国軍の大規模な活動は無かったが
ローラの言った果実の花が咲き始め
そして明けて2095年ローラの言う果実が実を結び出した
地球圏を出発し火星圏へ向かう
軍事コロニーと火星軍護衛艦隊8隻は
かつて地球艦隊と火星・日本連合艦隊が戦った
最大の激戦地を通過していた
浮遊する艦隊の破片でレーダーが効かず
敵襲を受ける可能性が一番高い空間を通過した
通常の空間に出て
レーダーが回復すると前方に艦隊反応が現れる
火星艦隊総旗艦で指揮を取るハン司令官は
【火星本星の艦隊との合流には早すぎる
所属を確認しろ】
護衛艦隊の通信に対し前方の艦隊は
護衛艦隊最前衛の駆逐艦への集中砲撃を行う
爆発炎上を起こし
駆逐艦は戦列を離れる
【占領軍本部に敵艦隊報告と連絡
全艦隊戦闘配備
目標前方の敵艦隊
コロニーを後方に退避
準備出来次第各艦
砲雷撃戦始め
敵は我々より少ない
一気に押し潰せ】
眩しい光の束が錯綜
ミサイルの応酬で
敵味方の艦艇が被弾
双方共に戦闘不能の艦艇は後方に下がりながら
砲撃戦が続く最中に火星艦隊に
軍事コロニーの守備隊から
コロニー内に敵兵多数が侵入交戦中と連絡が入る
【そんな敵は前方だいつの間に】
<司令官もしや先程レーダーが使えない宙域を通過した時では>
【だとしたらまずい
後方を警戒せよ】
(レーダーに反応後方より雷撃多数)
<後部囮魚雷発射
チャフ散布>
(雷数8突破されました
来ます)
魚雷は正確に
火星艦隊を直撃
駆逐艦は爆沈
巡洋艦は大破し戦闘不能に
残されたのは旗艦1隻だけだが
エンジンを破壊され
エネルギーが絶たれ戦闘不能になり降伏する
この時初めてハン司令官は
ローラアシェルと話す
その姿は十代の少女にしか見えない
『ハン司令官初めてお目に掛る
地球共和国軍総司令官
ローラアシェルです』
【地球共和国?
地球連邦とは違うのかね?】
『我々は地球連邦を開放するのではなく侵略するのだ
地球連邦政府とは陰の政府が支配していた国家だ
大統領の側近である大統領特別補佐官が実権を握り
地球連邦を動かして来た
地球占領軍を追放しても
再び陰の政府が地球連邦を支配し
太陽系を支配するまで戦いが続くだけだ
そして
陰の政府の目的は太陽系征服に留まらない
太陽系の以外の別の恒星系への侵略を目的として
宇宙侵略を始めるこれはレベル5以上の最高機密計画だ
これは宇宙移民以前から計画されていた
火星共和国が奪取した火星移民用の宇宙船が
もしも陰の政府が予定通りに
火星移民に使用していれば
今頃は他の恒星系への侵略が始まっていた
だから地球連邦を復活させる気はない
一旦就任すれば任期中は解任出来ない
大統領制は共和国では復活させない
いつでも解任出来る議員内閣制を目指す
これは解放戦争ではない革命だ
火星共和国と日本台湾連合諸国が
介入しない限り
本国への攻撃は行わない
だが陰の政府その物である
月面政府は必ず倒す
土星圏・天王星圏・海王星圏の軍事ドックの
使用権を莫大な資金投入と引き換えに
我々が奪った軍事コロニー内の戦闘艦と同じ性能の戦闘艦を建造している
このまま建造が進めば月面政府はこの最新鋭の戦闘艦で
味方である筈の占領軍を攻撃して
地球圏を奪い返し
火星圏や日本圏に侵攻する
そうなれば我々も
もう手が出せない
だからこそ多くの味方の血が流される事を承知で
軍事コロニーを奪取した』
【ローラアシェル貴方は
この戦いの先の先まで見ているのか
負けたよ完全に
しかしこの足の遅いコロニーを奪った事は
失敗では?
次期に追撃艦隊に追い付かれる】
『ハン司令官見ていて下さい
我々は追撃を振り切ります』
【その後は手に入れた艦隊で準備出来次第攻撃するかね?】
『いえ果実が実るまで待つ事になります』
【果実とはいったい
何かね?】
『この戦いを前に既に芽は育ち始めています
時期にハン司令にも分かります
その時が近づけば』
通信は切れ
ハン司令官は軍事コロニーに巨大なエンジンが
取り付けられるのを見る事になる
全ての作業が終わり
軍事コロニーは動き出す
次第に速度を上げ遠ざかり
レーダーの検索範囲を超える
その直後太陽系全域で強力な電波障害が数日間起きた
後に判明するがエネルギーネットワークを使い
地球共和軍が妨害電波を発生させていた
ついに火星軍の追撃艦隊は
軍事コロニーを発見出来ず
西暦2094年1月1日地球共和国軍追跡を諦める
ローラアシェルの言葉通り2094年は
地球共和国軍の大規模な活動は無かったが
ローラの言った果実の花が咲き始め
そして明けて2095年ローラの言う果実が実を結び出した
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