上 下
87 / 334
第三次世界大戦・弐

第三次世界大戦・弐・第87章・終戦そして選択の時代

しおりを挟む
北中国軍地下要塞では

前線視察に出た総参謀長が

狙撃され『重体』との報告があり

急ぎ地下要塞に帰還中と連絡が入る

ヘリコプターは全機撃墜され

地上車で運んでいる為に

最短距離で地下要塞第四ゲートに

向かっていると

第四ゲート入り口では医療スタッフが待機していた

総参謀長を内部移動用のストレッチャーに

乗せ換えようとするが

総参謀長を運んで来た医療チームは

〔そんな暇は無い一刻を争う

集中治療室に到着する前に

死んだら君達は総司令官の怒りを

買う事になるそれでもいいのか?〕

要塞の医療スタッフは同意した

〔このまま輸送車で工事用通路を使い運ぶ〕

兵士達を乗せた輸送車は要塞中枢に向かう

第八旅団と護衛部隊第一集団の

ウ中尉とイン少尉は

総司令官に事体の報告に行く

司令室の在るエリアの入り口を

全身を装甲で覆われた

重装甲兵が守る

まるで中世ヨーロッパの鎧に見える

兵士の表情は仮面の下で分からない

指令官室に入ると

総司令官は二人を見るなり殴りつけ

床に倒れた二人を足蹴にする

【お前らは将校の盾になる為に

飼っているんだ】

総司令官をウ中尉とイン少尉の

直属の上司が止めに入った

〈閣下お止め下さい〉

【うるさい上司である

お前達の責任だ】

軍法会議など必要ない

第八旅団と護衛部隊第一集団は

全員銃殺刑だ】

〈お待ち下さい

第八旅団と護衛部隊第一集団は

最精鋭部隊です

失えば連合軍との決戦に対し

不利は免れません〉

【100万の兵力で敵を引き付け

新兵器の拡散レールキャノンを使えば

一瞬で連合軍を全滅出来る】

〈しかしあの兵器では味方も巻き込まれ

全滅してしまいます〉

【だから如何した

連合軍を全滅させれば

再び我が軍の進撃が始まる

100万の兵を失っても

この重装甲兵を量産すれば良い

マスクを取り顔を見せてやれ】

〈量産?〉

総司令官がマスクを付けた重装甲兵に

言うとマスクを外した

その場に居た者は息を呑んだ

目も口も鼻も機械で出来ていた

〈これはロボット兵士ですか?〉

【少し違う見ろ脳が見えるだろう?

この兵士は人間と機械のハイブリット

サイボーク兵士だ

私の後ろに居る者10体全てが

機械により超人に生まれ変わった

私だけの命令を聞く

忠実な僕だ】

高笑いの指令官室に

連絡兵が飛び込んでくる

(反乱です作戦司令室を始め

要塞の重要設備が占拠されました)

【何だと護衛部隊を直ちに向かわせろ】

(反乱を起こしているのは

護衛部隊の兵士です)

ウ中尉とイン少尉を睨み付け

【お前達の仕業か】

(連絡兵の君

見たまえ重装甲兵の素顔を)

(ウアッ)

若い連絡兵は悲鳴を上げへたり込んだ

〈司令官に忠実な兵士のこれがその末路だ

司令止めて下さい貴方の行いは人間として許されない〉

【うるさい兵士など使い捨てだ如何しようが勝手だ

此処で100万の兵士が死のうと

占領した敵国民を重装甲兵に

改造すれば100万や200万の

兵士は直ぐに補充出来る

それに重装甲兵は内蔵している

超小型原子炉を内蔵している

1年間は食料も水も要らない

いざと成れば内蔵して居る

私の神経組織に埋め込んだ

チップの指示で重装甲兵の

超小型核爆弾を爆発させる事も出来る】

〈如何しても諦めてはくれないのですね〉

【当然だ重装甲兵よこの裏切り者達を始末しろ】

『この時代そんなテクノロジーは無い筈だが』と

言いながら加藤里音が奇妙な銃を総司令官に向けた

【何故その事を貴様あいつ等の仲間か?】

『この時代に在るべきで無い物は処分する』

加藤の銃が光り総司令官が倒れる

ふら付きながらも立ち上がり

【何だ脅かしおって何でもないではないか】

『如何かな?』

【重装甲兵よこいつ等を始末せよ】

重装甲兵はピクリとも動かない

【貴様私の重装甲兵に何をした?】

『重装甲兵をコントロールする

貴方の頭の中のチップを破壊した』

【バカなこの時代にそんな事が出来る筈が・・・】

ハッとして総司令官は加藤を見る

『この指令官室の会話は

この基地100万人の兵士達の

通信機器に流れている

もう誰も貴方を守る兵士は居ない

終ったもう全て終った』

総司令官は膝を折りその場にうずくまった

北中国軍降服の報は全世界に流された

月の南局面に着陸したアポロ21号にも

「諸君さあこれから半世紀ぶりに

月の土を踏む

何が出るかお楽しみだ」

月面に3人が降り立つと

目の前の奇妙な門が開く

数十メートルの門が開くと

地響きと共に2体の巨人が現れた
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

たとえこの身体が人でなくなっても

ジャン・幸田
SF
 遠い未来のある町で一人の少女と一体のガイノイドが親子のように生活していた。ガイノイドは少女にとっていかなる存在だったのか?  新人類によって「保護動物」として、何世代も住民が1980年代の日本を繰り返されている人類保護区「セト」に一組の親子がいた。ママと8歳の娘のサラだ。二人は普通の平凡な日常を続けていたが、ママには重大な秘密があった。

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした

御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。 異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。 女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。 ――しかし、彼は知らなかった。 転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

新星間戦記CIVILIZATION

りゅうじんまんさま
SF
西暦2048年。大崩壊というかつてない戦争と大災害により人類の大半が失われることとなった。 そして、の大崩壊から3000年以上の月日が流れた時代・・・。 再び繁栄を極めた人類は繰り返される歴史の運命に翻弄されることとなる。 「第一次星間大戦」である。 その人類初となる星間大戦で多くのものを失った少年がいた。 彼の名はジェス・ディーン。 彼を含めた人類皆が沢山のものを失い、傷つきながらその戦争はようやく終結することとなる。 そして、終戦したその大戦からたった4年・・・。 ようやく訪れた平和を感じる間もなく、再び宇宙は激しい戦いの炎へ巻き込まれていく。 第二次星間大戦の勃発・・・。 いろいろなものを経験し、失いながら大人になった少年は・・・。 片腕と片目を失った幼馴染の操艦士 異星先住民の血を引く砲撃手 数奇な運命で行動を共にする民間人の索敵手 姉との確執を持つ凄腕の整備士 そして百戦錬磨の二足機動兵器小隊長の少女たちとの交友を育みながら、 父の残した人智を超えた性能を持つ機動戦艦を駆って宇宙の戦場を駆け抜ける。 その先にある未来は人類の安寧か、それとも再び訪れる滅びか・・・・。 全宇宙の運命は一人の少年に託されようとしていた・・・。 (本作品は2007年に作者が公開した同タイトルのシミレーションゲームのシナリオを小説化したものです。設定など一部原作と異なります。) *小説家になろうにも投稿しております。

Select Life Online~最後にゲームをはじめた出遅れ組

瑞多美音
SF
 福引の景品が発売分最後のパッケージであると運営が認め話題になっているVRMMOゲームをたまたま手に入れた少女は……  「はあ、農業って結構重労働なんだ……筋力が足りないからなかなか進まないよー」※ STRにポイントを振れば解決することを思いつきません、根性で頑張ります。  「なんか、はじまりの街なのに外のモンスター強すぎだよね?めっちゃ、死に戻るんだけど……わたし弱すぎ?」※ここははじまりの街ではありません。  「裁縫かぁ。布……あ、畑で綿を育てて布を作ろう!」※布を売っていることを知りません。布から用意するものと思い込んでいます。  リアルラックが高いのに自分はついてないと思っている高山由莉奈(たかやまゆりな)。ついていないなーと言いつつ、ゲームのことを知らないままのんびり楽しくマイペースに過ごしていきます。  そのうち、STRにポイントを振れば解決することや布のこと、自身がどの街にいるか知り大変驚きますが、それでもマイペースは変わらず……どこかで話題になるかも?しれないそんな少女の物語です。  出遅れ組と言っていますが主人公はまったく気にしていません。      ○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○  ※VRMMO物ですが、作者はゲーム物執筆初心者です。つたない文章ではありますが広いお心で読んで頂けたら幸いです。  ※1話約2000〜3000字程度です。時々長かったり短い話もあるかもしれません。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

銀河太平記

武者走走九郎or大橋むつお
SF
 いまから二百年の未来。  前世紀から移住の始まった火星は地球のしがらみから離れようとしていた。火星の中緯度カルディア平原の大半を領域とする扶桑公国は国民の大半が日本からの移民で構成されていて、臣籍降下した扶桑宮が征夷大将軍として幕府を開いていた。  その扶桑幕府も代を重ねて五代目になろうとしている。  折しも地球では二千年紀に入って三度目のグローバリズムが破綻して、東アジア発の動乱期に入ろうとしている。  火星と地球を舞台として、銀河規模の争乱の時代が始まろうとしている。

処理中です...