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第三次世界大戦・弐
第三次世界大戦・弐・第72章・説得
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巨大な大河が流れる地下深く
地下原子力発電所は存在する筈だが
地上に露出した建造物が全く無く
原発の場所さえ分からなかった
衛星画像を解析して
温度が高いポイントを見つけた
川の中に使用後の冷却水を
排出している設備を確認し
地下原子力発電所を特定した
この原子炉は絶えず
川の水を取り込み
原子炉を冷却して
高温になった冷却水を廃棄している
何より入り口が分からず
進入が出来なかった
入り口は必ず在る筈だが
その情報を知る者が
連合軍側には誰も居なかったが
(親方なら知っているのでは?)と
旧北中国情報員少佐が言い出した
連合軍捕虜収容所で
少佐は『親方』元北中国工作員と面会した
現在は軍事裁判の
被告人として公判中
どんな条件を出しても
彼は一切の情報を
漏らさなかった
『親方久しぶりだな』
「今日は昔話に来たわけじゃ
無いですよね
今何処を攻略してます?」
『地下原子力発電所だ』
「もうそこまで来たんですか・・・
入り口が分からないんですね
無理をしないで
地下貫通弾なり核ミサイルで
地下原子力発電所を攻撃しては?
その方が早いでしょう」
『だがそうなれば北中国は
今後10年間は電力不足が原因で
戦後復興は連合国の中で
一番遅れるだろう』
「えっ・・・」
『地下要塞も力押しで攻めれば
被害が出るが陥落させる事は可能だが
地下要塞の100万の将兵も
このまま行けば全滅は確実だ』
「それでこの戦争も終わり
連合軍の天下が来る分けですか」
『出来ればその100万人の将兵には
生きて北中国を再建して貰いたい』
「・・・それは少佐個人の希望ですか?」
『違う』
「連合軍の方針ですか?」
『そうだ』
「・・・少佐」
親方は俯きながら泣いていた
「地下原子力発電所について
私が知っている事を全てお話しします」
『私の部下として作戦会議で話してくれ』
「えっそれって」
少佐は親方にIDカードを渡した
「北中国臨時政府発行の
情報部員のIDカード?」
『裁判は恩赦と言う事で処理してた
今から君は私の部下だ』
地下原子力発電所は存在する筈だが
地上に露出した建造物が全く無く
原発の場所さえ分からなかった
衛星画像を解析して
温度が高いポイントを見つけた
川の中に使用後の冷却水を
排出している設備を確認し
地下原子力発電所を特定した
この原子炉は絶えず
川の水を取り込み
原子炉を冷却して
高温になった冷却水を廃棄している
何より入り口が分からず
進入が出来なかった
入り口は必ず在る筈だが
その情報を知る者が
連合軍側には誰も居なかったが
(親方なら知っているのでは?)と
旧北中国情報員少佐が言い出した
連合軍捕虜収容所で
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現在は軍事裁判の
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どんな条件を出しても
彼は一切の情報を
漏らさなかった
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「今日は昔話に来たわけじゃ
無いですよね
今何処を攻略してます?」
『地下原子力発電所だ』
「もうそこまで来たんですか・・・
入り口が分からないんですね
無理をしないで
地下貫通弾なり核ミサイルで
地下原子力発電所を攻撃しては?
その方が早いでしょう」
『だがそうなれば北中国は
今後10年間は電力不足が原因で
戦後復興は連合国の中で
一番遅れるだろう』
「えっ・・・」
『地下要塞も力押しで攻めれば
被害が出るが陥落させる事は可能だが
地下要塞の100万の将兵も
このまま行けば全滅は確実だ』
「それでこの戦争も終わり
連合軍の天下が来る分けですか」
『出来ればその100万人の将兵には
生きて北中国を再建して貰いたい』
「・・・それは少佐個人の希望ですか?」
『違う』
「連合軍の方針ですか?」
『そうだ』
「・・・少佐」
親方は俯きながら泣いていた
「地下原子力発電所について
私が知っている事を全てお話しします」
『私の部下として作戦会議で話してくれ』
「えっそれって」
少佐は親方にIDカードを渡した
「北中国臨時政府発行の
情報部員のIDカード?」
『裁判は恩赦と言う事で処理してた
今から君は私の部下だ』
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