上 下
43 / 334
第三次世界大戦・弐

第三次世界大戦・弐・第43章・ブービートラップ

しおりを挟む
北中国軍の重要拠点を無血占領した連合軍は

まず北中国軍の『置き土産』ブービートラップを徹底的に調べた

起爆装置の解除に成功し

各施設を調べた情報省技術士官は

此処は北中国軍の技術研究所です

研究内容を一言で言えば

過去と未来のロスト・テクノロジーと

ハイ・テクノロジーが混ざり合った

未知の研究とでも言うべきでしょう

とにかく今此処にいる科学者と技術者だけでは手に余します

至急応援をお願いします

只ならぬ不陰気に

司令官は気が重かった戦時下の今

科学者や技術者は一流と言われる重鎮学者から

二流・三流と言われる大学・企業の職員まで

全てを総動員している状態で

今手の空いているのは

食み出し者・変人・変わり者と呼ばれる

一流だが扱いにくい学者達だけだが

指令はその中でも顔見知りの

女史と呼ばれる学者を招致した

(あんまり呼びたくないんだが)

とつぶやきながら

ポニーテールにメガネに白衣に咥えタバコ

まだ若いが指令曰く中身は『オヤジ』との事

当日は施設内を若い士官に案内されて一日が過ぎた

若い士官に施設の印象を聞かれ

女史は『趣味の世界だね良く破壊しないで逃げて行ったね』

それに対し若い士官は

【ブービートラップは全て解体しました】

女史は笑いながら『まだ在るかもよ』

と意味深に答えた

その夜施設を警備する兵士が戦車が

動く音を聞いたと報告して来たが

昨夜は誰も戦車を動かして居ない

整備兵さえ昨日は夜間作業をしていない

聞き違いだろうと言う指令官に

女史は『来た来たついに来たー』

と大はしゃぎ

副官は指令官に「博士は何を言っているのですか?」

と怪訝に聞くと指令官は

(呼ぶんじゃなかったー)

と言い頭を抱える

早速女史は機動陸戦隊から

対戦車砲撃ちの名手3名を引き連れて

夜間パトロールを行なう

人員は女史と

対戦車ミサイル兵1名

対戦車レーザー砲兵1名

偵察ドローン操縦士1名の合計4名

女史は何故かは粽をして背中に

『ブービートラップ・パトロール』の

のぼりを付けていた

3人の兵士は

《なんだか俺達桃太郎の鬼退治の

さる・いぬ・きじみたいだな》と言い合っていた

4人の前に洞窟の入り口に頑丈な金属の扉を付けた

施設の入り口が現れた

中にドローンを入れ

モニターを見つめる4人

そこには巨大な2連装の砲等を載せた戦車がいた

女史はドローンに操縦兵に

戦車にドローンの機銃を打てと指示

《えっ?》

と戸惑う兵士に女史は

『いいから早く!』と叫ぶ

ダダダと撃つが戦車の装甲で

カンカンカンと弾かれる

何の反応も無い

『あれっおかしいな?』

と言う女史に兵士達は

【何がでありますか?】

と聞く兵士に女史は

『いや確か中国軍が攻撃されると

自動で反撃する戦車を開発している

筈なんだが違ったかな?』

【まさか】と2人の兵士が大笑いあうてー

するとモニターを見ていた兵士が

【あっ・・・砲等がこっち向いた】

と言ったすると女史が

『いまだ撃てー』と言った

対戦車砲を持った2人は

【えっ?】

とあっ気に取られていると

鋼鉄のドアを砲撃で吹き飛ばし

巨大な2連装の砲等を載せた戦車が現れた

『名に遣ってんの早く砲等上部の

センサーカメラを撃つんだ』

【済みません2人共落としてしまって

戦車の下敷きです】

『ええ~い役立たず』

【すみませーん】

『とにかく逃げろー』

爆発音で目を覚ました基地指令は

敵襲かと副官に問質すと

「じつは博士が関わっていまして・・・」

(呼ぶんじゃなかったー)

司令官は頭を抱えた

たった1台の戦車とは言え

通常の戦車の10倍の大きさに

レールキャノンの砲撃で

多数の戦車を破壊されたが

センサーカメラを破壊して

集中砲撃でついに巨大戦車を破壊した

死者が出なかったのが不思議なくらいだった

基地指令官は女史に対し

(何故事前にあの戦車が

ブービートラップだと

言わなかったんだ)と

問い詰めた

『それじゃ私の手柄にならないんだよ

同行した2人が指示通り撃っていれば

その場で仕留められた筈だ

私だけの責任じゃないと』

言張る

陳謝する2人の兵士を前に

基地指令官は頭を抱えた

(まさかもう無いだろうな?)

と聞く基地指令官に女史はさらっと

『まだ在るよ』

と答える

基地司令官は

(呼ぶんじゃなかったー)と叫ぶ
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~

飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。 彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。 独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。 この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。 ※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。

平行世界遠眼鏡

穏人(シズヒト)
SF
「私」はまだ若かった頃、この河原で、遠眼鏡を持った老人と出遭った。平行世界を覗き見ることができる遠眼鏡を手に入れた、とある者の人生と末路。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ

karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。 しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。

最前線攻略に疲れた俺は、新作VRMMOを最弱職業で楽しむことにした

水の入ったペットボトル
SF
 これまであらゆるMMOを最前線攻略してきたが、もう俺(大川優磨)はこの遊び方に満足してしまった。いや、もう楽しいとすら思えない。 ゲームは楽しむためにするものだと思い出した俺は、新作VRMMOを最弱職業『テイマー』で始めることに。 βテストでは最弱職業だと言われていたテイマーだが、主人公の活躍によって評価が上がっていく?  そんな周りの評価など関係なしに、今日も主人公は楽しむことに全力を出す。  この作品は「カクヨム」様、「小説家になろう」様にも掲載しています。

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

転生して異世界の第7王子に生まれ変わったが、魔力が0で無能者と言われ、僻地に追放されたので自由に生きる。

黒ハット
ファンタジー
【完結】ヤクザだった大宅宗一35歳は死んで記憶を持ったまま異世界の第7王子に転生する。魔力が0で魔法を使えないので、無能者と言われて王族の籍を抜かれ僻地の領主に追放される。魔法を使える事が分かって2回目の人生は前世の知識と魔法を使って領地を発展させながら自由に生きるつもりだったが、波乱万丈の人生を送る事になる

博士のロボット

おみくじ
SF
 18世紀半ば、イギリスでの産業革命以降、機械技術は世界各国で大きく発展した。人間のように労働する機械を、人々はロボットと呼ぶようになり、20世紀後半はロボット総労働力時代の全盛期であった。  しかしそんな時代に、イギリスのとある若き天才ロボット工学博士が、世界を驚愕させるものを発明する。  それは人間を教育するロボット。  このロボットは学生の成績向上に大きく貢献し、実用化まであと一歩のところまでせまった。しかし大きな壁にぶち当たってしまう。それは、幼稚園に通う子ども達の教育であった。 『木の枝は魔法の杖』『綺麗なガラス玉は人魚の涙』と無茶苦茶なことを言う子ども達。  博士の教育ロボットはオーバーヒートして壊されてしまう。一体どうすれば上手くいくのか。  頭を悩ます博士は、苦難しながらも、遂に答えを見つける。

処理中です...