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二人の座敷童
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いつも通る道に大金持ちの屋敷が建っていたが
その家を通るといつも家族が喧嘩していた
家族同士罵り合い聞くに堪えない
悪口を言い合う口喧嘩をしていた
その家は
おじいさんと
お孫さんと
その御両親の4人家族の
喧嘩する声が
通る度に聞こえた
私は聞きたくないので
その家を通り過ぎる時
耳を押さえて通る様になった
「金持ち喧嘩せず」
は嘘だなと思った
ある夜その家前を通ると
女の子がその家の玄関から出て来た
赤い着物を着て
手には今時珍しい
赤い提灯を持っていた
女の子は心なしか
怒っている様に見えた
「お姉ちゃんまってー」
誰かが叫んでるような声がしたが
誰もいない
気が付くと
着物を着た女の子は
もう何処にも居なかった
しばらくして
その家で葬式が行なわれた
おじいさんが亡くなったと聞いた
その一年後
その家のお孫さんが自殺した
更に1年後
お孫さんの母親も事故で亡くなった
自殺と噂された
一人残された親父さんは
残された財産を数年で使い果たし
残された屋敷も取り壊された
日が暮れ取り壊された屋敷の前を通ると
提灯を持ち着物を着た女の子が立っていた
ハッとした
何年か前に見た女の子とそっくりだと思った
でもあれから何年も経っているのに
女の子は年を取って居ない
呆然としていると
「おねーちゃん」
と声がしたので振り返ると
取り壊された屋敷の玄関跡から
提灯を手にした女の子が現れた
二人は泣きながら抱き合い
「ごめんね・お姉ちゃん待った?」
(ちっとも・それより私だけ
先に家を出てごめんね)
「仕方ないよあんな酷い
悪口聞かされたら
私だって出て行きたい」
「でも私はこの家を壊さないと
出れないから」
「早く出たくてお家を壊す事を反対した
この家の人を殺しちゃった・・・」
(仕方ないわこの家の人達)
『金持ち喧嘩せず』
(の掟を破ったんだから)
(いずれ死ぬより恐ろしい
貧乏が待って居るんだから)
(生き残った父親も
死んだ方がましだと思う
地獄が待って居るのよ)
(それより新しい家を見つけよう
今度こそ喧嘩をしない家族が住む家を)
そう言い残し二人は歩き出した
二人の言葉通り
生き残った父親はホームレスになり
持病が悪化してだれにも看取られず
孤独死したと聞いた
あの家族は金持ちになる前は
家族円満で喧嘩などしなかったと聞いた
一度金持ちになったら
『金持ち喧嘩せず』
この掟を守らなければ
座敷童の姉妹の姉が出て行き
残された妹は家族が喧嘩を止め
家族円満になれば
再び姉が戻るが
もし喧嘩を続けるなら
座敷童の姉は戻らない
妹は屋敷を壊さなければ
姉の元に行けないので
屋敷を壊さなければいけない様に
仕向けるが
屋敷を壊す事に反対する家族は
座敷童に殺され
この大金持ちの家族は死に絶えた
その家を通るといつも家族が喧嘩していた
家族同士罵り合い聞くに堪えない
悪口を言い合う口喧嘩をしていた
その家は
おじいさんと
お孫さんと
その御両親の4人家族の
喧嘩する声が
通る度に聞こえた
私は聞きたくないので
その家を通り過ぎる時
耳を押さえて通る様になった
「金持ち喧嘩せず」
は嘘だなと思った
ある夜その家前を通ると
女の子がその家の玄関から出て来た
赤い着物を着て
手には今時珍しい
赤い提灯を持っていた
女の子は心なしか
怒っている様に見えた
「お姉ちゃんまってー」
誰かが叫んでるような声がしたが
誰もいない
気が付くと
着物を着た女の子は
もう何処にも居なかった
しばらくして
その家で葬式が行なわれた
おじいさんが亡くなったと聞いた
その一年後
その家のお孫さんが自殺した
更に1年後
お孫さんの母親も事故で亡くなった
自殺と噂された
一人残された親父さんは
残された財産を数年で使い果たし
残された屋敷も取り壊された
日が暮れ取り壊された屋敷の前を通ると
提灯を持ち着物を着た女の子が立っていた
ハッとした
何年か前に見た女の子とそっくりだと思った
でもあれから何年も経っているのに
女の子は年を取って居ない
呆然としていると
「おねーちゃん」
と声がしたので振り返ると
取り壊された屋敷の玄関跡から
提灯を手にした女の子が現れた
二人は泣きながら抱き合い
「ごめんね・お姉ちゃん待った?」
(ちっとも・それより私だけ
先に家を出てごめんね)
「仕方ないよあんな酷い
悪口聞かされたら
私だって出て行きたい」
「でも私はこの家を壊さないと
出れないから」
「早く出たくてお家を壊す事を反対した
この家の人を殺しちゃった・・・」
(仕方ないわこの家の人達)
『金持ち喧嘩せず』
(の掟を破ったんだから)
(いずれ死ぬより恐ろしい
貧乏が待って居るんだから)
(生き残った父親も
死んだ方がましだと思う
地獄が待って居るのよ)
(それより新しい家を見つけよう
今度こそ喧嘩をしない家族が住む家を)
そう言い残し二人は歩き出した
二人の言葉通り
生き残った父親はホームレスになり
持病が悪化してだれにも看取られず
孤独死したと聞いた
あの家族は金持ちになる前は
家族円満で喧嘩などしなかったと聞いた
一度金持ちになったら
『金持ち喧嘩せず』
この掟を守らなければ
座敷童の姉妹の姉が出て行き
残された妹は家族が喧嘩を止め
家族円満になれば
再び姉が戻るが
もし喧嘩を続けるなら
座敷童の姉は戻らない
妹は屋敷を壊さなければ
姉の元に行けないので
屋敷を壊さなければいけない様に
仕向けるが
屋敷を壊す事に反対する家族は
座敷童に殺され
この大金持ちの家族は死に絶えた
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