江路学園へようこそ！

学園寮は波乱がいっぱい！

side.龍虎

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俺は今、危険人物と一緒にいる…
しかも、逃げられねぇよう腕を抱えこまれて。

ソイツの名前は揚羽 みつ。
今日から寮の同室者になったヤツだ。

初対面で寝てる俺の上に乗っかったり、変なことしたりいったり──
しかも見ためのわりに腕っぷしが強くて狂暴で、油断できねぇ。

一緒に飯食うことになったけど、早まったか？

｢ねぇ、不良くん｣
｢…っ｣

そう内心悩んでると、不意にソイツから話しかけられてドキッとする。

もちろん色っぽい意味じゃねぇ。
コイツは危険人物だからな。

それでも無視するわけにはいかねぇ。
そんな子供みてぇなことできねぇし、無視して変なことされても困るしな。

｢なんだ…｣
｢こうやってくっついてると、ムラムラしない？｣
｢はぁ…!?｣

そう考えてしぶしぶ返事をしたけど、返ってきたのは突拍子もねぇものだった。
おもわず声を荒げちまう。

そしたら俺のあげた声でこれ以上は駄目だと思ったのか、宮部が俺たちのあいだに入ってくれた。

｢するか！ お前だけだ危険卑猥物っ！ いい加減水瀬から離れろ!!｣
｢ちょっと！ 卑猥はまだいいけど危険ってなんだよ！｣

宮部はなんとかしようと頑張ってくれてるみてぇだけど…
一緒に飯食うとか、早まった気がする。

コイツ、見ためはいいのに中身は残念なヤツだな…
見ためだけでいえば、ランキング上位に入るだろうに。

ふつうなら馬鹿なヤツらに襲われるんじゃねぇかって心配だけど…
うん、コイツは絶対大丈夫だ。

宮部もいるしな。

宮部は大変だな。
コイツになんかされたり、面倒見たり…

｢ん？ なんだ水瀬｣
｢いや…｣
｢そうか？｣
｢…頑張れ｣
｢は？ なんだ急に…まぁ、ありがと｣

宮部、いいヤツだ。
だから苦労すんだろうな。

…うん。
こんな俺にも気ぃ使ってくれてっし、宮部とは仲良くなれそうだ。

｢ちょっと響介、不良くんとイチャイチャしないでよ！｣
｢してねぇよ！ お前の目にはどう写ってるんだっ！｣

頑張れ…





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