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出会い~①
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全ての日本人が空手や忍術を習得していないように、ブラジル人だったらみんなサッカーが上手いということはない。それ以前に飯岡巧はブラジル人じゃない。
いや正確に言えば、母の弘美の義父はブラジル人だ。よって巧はブラジル人の血が四分の一だけ流れている、クオーターと呼ぶことが正しい。
ただ物心もついていない幼い頃に日本へやってきた義父も同様だが、飯岡家に住む義母や弘美達は全員ずっと日本で生活してきた。当たり前のように日本語だけを話して生きてきたのだ。
ブラジル人と日本人のハーフなのに、外見は全くの日本人である父の幸二でさえブラジルには行ったことは無い。地元企業の営業マンである彼が話せるのも日本語だけだ。さらに言えば父にはサッカー経験が無い。それはブラジル人の祖父も同じだった。
それなのに巧は隔世遺伝という厄介なもののおかげで、顔の彫りが深く浅黒い顔をしており、幼い頃からよく黒人の子と間違えられた。
友達に実はほんの少しだけブラジル人の血が入っていると説明しようものなら、英語とかポルトガル語って話せるの? とか、サッカーは上手いの? というお決まりの質問を浴びていた。
日本語しか話せないことを知ると、相手は何故かホッとしたような表情で簡単に引き下がる。しかし面倒なことに、サッカーはほとんどやったことがないと聞いた時は違った。
「またまた、そんなこと言わずにちょっとやってみせてよ」
と気のせいか少し意地悪な笑いを浮かべながら、否応なくサッカーもどきの遊びに参加させようとすることだ。
しかも無理やり誘ったにも関わらず、ちゃんとボールを蹴ることができないと判れば、
「なんだ、ブラジル人のくせにサッカー、下手だね!」
と馬鹿にされた。その後関心を失って放っておいてくれればいいのだが、子供の世界ではそう簡単にはいかないらしい。
「なんかブラジル人っぽい奴がいると、チームが強そうに見えるかも!」
と意味不明なことを言い出す子がいて、さらに
「今は下手でも、練習すればすごい選手になるかもしれないからさ。だってブラジル人の血が入っているんだから」
と全く医学的にも根拠のない理屈で、巧を八千草少年サッカークラブに無理やり誘ったのが、近所のスポーツ用品店店主の真壁だった。
彼は巧と同じ小学校の同級生の父でもあり、八千草サッカークラブのコーチをしていた。彼からすれば黒人顔をしていて苛められやすく、友達らしい友達がいない巧を心配してくれていただけかもしれない。
クラブという集団の中に入れて自分の目が届く所にいれば、苛められることも少なくなるかもしれない、と母に相談してきたことがあったらしい。というのも彼は母の中学時代の同級生でもあるからだ。そこで
「真壁君が見ていてくれるなら安心だわ。巧も友達がたくさんできていいかもしれない。」
と彼の言い分を聞き入れ、自分の息子を欺いたのだ。
子供というのは残酷な生き物だということを、大人になると忘れてしまうのかもしれない。または親になると判った上でつい、もしかしてと希望を持ったのだろう。
後にテレビでハーフタレントやハーフ芸人と名乗る人達が、巧と似たような境遇を笑い話として語っている姿を見る機会があった。
しかしトークのネタにはあるあると同感をしながらも、自分も含め母達も微妙に顔が引きつっていたことを覚えている。笑えるようになるにはもっと大人になった時なのだろうか、とその時思ったものだ。
結局母は巧をサッカークラブに加入させた。時々こっそり見にきていた。けれど足が遅くボール扱いの下手な子供の居場所というのは、昔から自然と決まっていた。
皆がボールを追いかける中、一番後ろの位置でボールを蹴る機会は極端に少ない場所。しかもそこは運動神経のいい子供達がドリブルやパスを繋いだ先でもあり、怒涛のようになだれ込んで力の限り蹴飛ばされたボールが向かう最終地点だ。
そう巧の居場所は、ゴールキーパーというポジションだった。容赦ない攻撃から身を守ることができなければ選手全員から罵られる。例え偶然でも無事ボールをキャッチしたりはじいたりできた場合でも、腕や胸に激しい衝打を受けて強い痛みを伴う。それでもゴールキーパーは大事なポジションだ。
学生時代、サッカー部のマネージャーの真似ごとをやっていたらしい母が言っていた。一点を争うサッカーにおいて、最後の砦となるキーパーは守備の要であり、チームのリーダー的存在であることも多い、と。
ただしそれはチームの正GKや、それに準ずる選手に限られる。三番手、四番手どころか、運動神経のいいDFや他のプレイヤーが臨時でやった時よりも下手な巧のような選手は、試合に出ることもまずなければまともなシュート練習の相手にもならない。
シュートの下手な選手に、自信を持たせる役目としてならうってつけだったのかもしれないが。
それでも巧はチームに在籍し続けた。なぜなら小学生が総勢百人以上いる八千草サッカークラブは、周辺の地域でも一目置かれるほど優秀な成績を収めていたからだ。その為所属しているだけで、他の子達から酷いイジメに合うことは無かった。結果的に黒人顔の巧が、身を守るにはその方法が一番だったとも言える。
またクラブには、母の同級生でもある真壁がいたからだろう。彼の目が届く範囲では、黒人顔を弄られたりすることはあっても、イジメに合うことなく過ごすことができたのだ。
グレーではあったものの、この違いは大きい。それに加えて巧が在籍し続けられたのは、下手でもサッカー自体を嫌いにならなかったことも大きな要因の一つだった。
しかしそれ以上に巧がサッカー、そしてGKというポジションをその後ずっと続けることになったのは、彼女の存在があったからに他ならない。灰色な、時には黒い闇に覆われそうになった巧の少年時代に光をもたらしたのは、間違いなくあの子がいたからだった。
棚田千夏がこの街に来て八千草サッカークラブに入部したのは、巧が小学三年生の時だ。彼女は巧の一つ上の四年生で、転勤の多い父親の都合で三重の四日市市からの転校してきた。その前は静岡市に住んでいたようだが、元々生まれはこの八千草で二歳の頃にこの地を離れ、戻ってきたのは八年ぶりだという。
巧達が住んでいる八千草市もそうだが、静岡市や四日市市もサッカーが盛んな地域だ。彼女は三歳の頃、静岡で初めてボールを蹴り始めてからサッカーが大好きになったらしい。
そこで上達した彼女はその後に転校した先の四日市の少年クラブにおいて、十歳以下のチームで男子に交じってレギュラーだったと、自己紹介の時に話していた。巧はそれを聞いて、とても逞しい子が来たものだと驚いたものだ。
当時八千草サッカークラブには、他にも女子が二十人近く所属していた。四年生以上の女子だけで一チームが作られ、対外試合でもなかなかの成績を収めていた。
それでも男子を含めたレギュラークラスに選ばれる女子は、これまでいなかったと聞く。小学生でも上級生ともなれば、男女の体力差が大きくなってくるからだろう。
「このチームでもレギュラーを目指して頑張ります」
皆の前でそう宣言した彼女の目は真剣だった。四年生にしては背が低く、チビだった巧と同じ位か少し下回るほどの彼女は、男子のような短髪で日焼けした精悍な顔立ちをしていた。
気の強そうなクリッとした大きな目と、愛嬌のある小さな鼻と口が対照的だ。よく焼けた黒い手足は引き締まり、見るからに足が速そうな体つきをしていた。
また幼い頃だけでなくその後もあまり成長は見られなかったが、彼女の胸は平らで見た目は男の子と良く間違われた。その見た目により当初女子の人気は高かったけれど、男子からは疎んじられていた。入部早々の生意気な発言もあったからだろう。しかしすぐにその評判は覆された。
彼女は足が速くボール捌きも上手くて、それでいてシュート力もあった。身長が低いためゴール前の競り合いには向いていなかったが、負けん気の強さと別のテクニックでそれをカバーした。
一度ボールを持てば、男子にも当たり負けしないキープ力があった。さらに視野の広さから繰り出される味方への正確なパスは、監督やコーチ、全国レベルクラスのレギュラー陣からも認められるようになったのだ。
「チカー、やるじゃないか!」
そんな声が飛び交い、彼女が上級生の男子達から評価されるようになるまでそう時間はかからなかった。
だが逆に上級生や多くの同級生の女子達からは、嫉妬からか敬遠され始めた。その上彼女の激しい性格が、男子達をも恐れさせた。
相手が年上だろうとそうでなかろうとも、男子が女子や後輩の男子にイタズラしているのを見つけると、三重弁と静岡弁が混ざっているのか奇妙な関西弁の口調で、
「あんたら何しとんの! 蹴飛ばされたいんか!」
と怒鳴るのだ。
しかも口だけでなく、実際言った通りの行動を起こすところが怖い。クラブを卒業する頃には、クラブ内で彼女にお尻を蹴られたことのない男の子は全体の三分の一ほどしかいないという逸話からも、その乱暴ぶりが良く判る。
それほど正義感が強いというか喧嘩早い彼女が、巧のような存在を見逃すはずがない。巧を取り巻いていたエセ外人弄りをする奴らを、片端から追い払ってくれた。
といって彼女が自分に対し、好意を持っていてくれていた訳では無い。それどころか、気性の激しい振舞いによる当時の一番の犠牲者は、巧だったかもしれない。当然お尻を何度も蹴られたことがある。
何も悪いことをしていないのに、
「黙って弄られとるあんたも悪い」
と、どれだけ足蹴をくらったことか。それだけでは無い。彼女は巧を捕まえては、声をかけていた。
「クラブの練習は終わったけど、家に帰る前にちょっと公園に寄って練習するよ。」
いや正確に言えば、母の弘美の義父はブラジル人だ。よって巧はブラジル人の血が四分の一だけ流れている、クオーターと呼ぶことが正しい。
ただ物心もついていない幼い頃に日本へやってきた義父も同様だが、飯岡家に住む義母や弘美達は全員ずっと日本で生活してきた。当たり前のように日本語だけを話して生きてきたのだ。
ブラジル人と日本人のハーフなのに、外見は全くの日本人である父の幸二でさえブラジルには行ったことは無い。地元企業の営業マンである彼が話せるのも日本語だけだ。さらに言えば父にはサッカー経験が無い。それはブラジル人の祖父も同じだった。
それなのに巧は隔世遺伝という厄介なもののおかげで、顔の彫りが深く浅黒い顔をしており、幼い頃からよく黒人の子と間違えられた。
友達に実はほんの少しだけブラジル人の血が入っていると説明しようものなら、英語とかポルトガル語って話せるの? とか、サッカーは上手いの? というお決まりの質問を浴びていた。
日本語しか話せないことを知ると、相手は何故かホッとしたような表情で簡単に引き下がる。しかし面倒なことに、サッカーはほとんどやったことがないと聞いた時は違った。
「またまた、そんなこと言わずにちょっとやってみせてよ」
と気のせいか少し意地悪な笑いを浮かべながら、否応なくサッカーもどきの遊びに参加させようとすることだ。
しかも無理やり誘ったにも関わらず、ちゃんとボールを蹴ることができないと判れば、
「なんだ、ブラジル人のくせにサッカー、下手だね!」
と馬鹿にされた。その後関心を失って放っておいてくれればいいのだが、子供の世界ではそう簡単にはいかないらしい。
「なんかブラジル人っぽい奴がいると、チームが強そうに見えるかも!」
と意味不明なことを言い出す子がいて、さらに
「今は下手でも、練習すればすごい選手になるかもしれないからさ。だってブラジル人の血が入っているんだから」
と全く医学的にも根拠のない理屈で、巧を八千草少年サッカークラブに無理やり誘ったのが、近所のスポーツ用品店店主の真壁だった。
彼は巧と同じ小学校の同級生の父でもあり、八千草サッカークラブのコーチをしていた。彼からすれば黒人顔をしていて苛められやすく、友達らしい友達がいない巧を心配してくれていただけかもしれない。
クラブという集団の中に入れて自分の目が届く所にいれば、苛められることも少なくなるかもしれない、と母に相談してきたことがあったらしい。というのも彼は母の中学時代の同級生でもあるからだ。そこで
「真壁君が見ていてくれるなら安心だわ。巧も友達がたくさんできていいかもしれない。」
と彼の言い分を聞き入れ、自分の息子を欺いたのだ。
子供というのは残酷な生き物だということを、大人になると忘れてしまうのかもしれない。または親になると判った上でつい、もしかしてと希望を持ったのだろう。
後にテレビでハーフタレントやハーフ芸人と名乗る人達が、巧と似たような境遇を笑い話として語っている姿を見る機会があった。
しかしトークのネタにはあるあると同感をしながらも、自分も含め母達も微妙に顔が引きつっていたことを覚えている。笑えるようになるにはもっと大人になった時なのだろうか、とその時思ったものだ。
結局母は巧をサッカークラブに加入させた。時々こっそり見にきていた。けれど足が遅くボール扱いの下手な子供の居場所というのは、昔から自然と決まっていた。
皆がボールを追いかける中、一番後ろの位置でボールを蹴る機会は極端に少ない場所。しかもそこは運動神経のいい子供達がドリブルやパスを繋いだ先でもあり、怒涛のようになだれ込んで力の限り蹴飛ばされたボールが向かう最終地点だ。
そう巧の居場所は、ゴールキーパーというポジションだった。容赦ない攻撃から身を守ることができなければ選手全員から罵られる。例え偶然でも無事ボールをキャッチしたりはじいたりできた場合でも、腕や胸に激しい衝打を受けて強い痛みを伴う。それでもゴールキーパーは大事なポジションだ。
学生時代、サッカー部のマネージャーの真似ごとをやっていたらしい母が言っていた。一点を争うサッカーにおいて、最後の砦となるキーパーは守備の要であり、チームのリーダー的存在であることも多い、と。
ただしそれはチームの正GKや、それに準ずる選手に限られる。三番手、四番手どころか、運動神経のいいDFや他のプレイヤーが臨時でやった時よりも下手な巧のような選手は、試合に出ることもまずなければまともなシュート練習の相手にもならない。
シュートの下手な選手に、自信を持たせる役目としてならうってつけだったのかもしれないが。
それでも巧はチームに在籍し続けた。なぜなら小学生が総勢百人以上いる八千草サッカークラブは、周辺の地域でも一目置かれるほど優秀な成績を収めていたからだ。その為所属しているだけで、他の子達から酷いイジメに合うことは無かった。結果的に黒人顔の巧が、身を守るにはその方法が一番だったとも言える。
またクラブには、母の同級生でもある真壁がいたからだろう。彼の目が届く範囲では、黒人顔を弄られたりすることはあっても、イジメに合うことなく過ごすことができたのだ。
グレーではあったものの、この違いは大きい。それに加えて巧が在籍し続けられたのは、下手でもサッカー自体を嫌いにならなかったことも大きな要因の一つだった。
しかしそれ以上に巧がサッカー、そしてGKというポジションをその後ずっと続けることになったのは、彼女の存在があったからに他ならない。灰色な、時には黒い闇に覆われそうになった巧の少年時代に光をもたらしたのは、間違いなくあの子がいたからだった。
棚田千夏がこの街に来て八千草サッカークラブに入部したのは、巧が小学三年生の時だ。彼女は巧の一つ上の四年生で、転勤の多い父親の都合で三重の四日市市からの転校してきた。その前は静岡市に住んでいたようだが、元々生まれはこの八千草で二歳の頃にこの地を離れ、戻ってきたのは八年ぶりだという。
巧達が住んでいる八千草市もそうだが、静岡市や四日市市もサッカーが盛んな地域だ。彼女は三歳の頃、静岡で初めてボールを蹴り始めてからサッカーが大好きになったらしい。
そこで上達した彼女はその後に転校した先の四日市の少年クラブにおいて、十歳以下のチームで男子に交じってレギュラーだったと、自己紹介の時に話していた。巧はそれを聞いて、とても逞しい子が来たものだと驚いたものだ。
当時八千草サッカークラブには、他にも女子が二十人近く所属していた。四年生以上の女子だけで一チームが作られ、対外試合でもなかなかの成績を収めていた。
それでも男子を含めたレギュラークラスに選ばれる女子は、これまでいなかったと聞く。小学生でも上級生ともなれば、男女の体力差が大きくなってくるからだろう。
「このチームでもレギュラーを目指して頑張ります」
皆の前でそう宣言した彼女の目は真剣だった。四年生にしては背が低く、チビだった巧と同じ位か少し下回るほどの彼女は、男子のような短髪で日焼けした精悍な顔立ちをしていた。
気の強そうなクリッとした大きな目と、愛嬌のある小さな鼻と口が対照的だ。よく焼けた黒い手足は引き締まり、見るからに足が速そうな体つきをしていた。
また幼い頃だけでなくその後もあまり成長は見られなかったが、彼女の胸は平らで見た目は男の子と良く間違われた。その見た目により当初女子の人気は高かったけれど、男子からは疎んじられていた。入部早々の生意気な発言もあったからだろう。しかしすぐにその評判は覆された。
彼女は足が速くボール捌きも上手くて、それでいてシュート力もあった。身長が低いためゴール前の競り合いには向いていなかったが、負けん気の強さと別のテクニックでそれをカバーした。
一度ボールを持てば、男子にも当たり負けしないキープ力があった。さらに視野の広さから繰り出される味方への正確なパスは、監督やコーチ、全国レベルクラスのレギュラー陣からも認められるようになったのだ。
「チカー、やるじゃないか!」
そんな声が飛び交い、彼女が上級生の男子達から評価されるようになるまでそう時間はかからなかった。
だが逆に上級生や多くの同級生の女子達からは、嫉妬からか敬遠され始めた。その上彼女の激しい性格が、男子達をも恐れさせた。
相手が年上だろうとそうでなかろうとも、男子が女子や後輩の男子にイタズラしているのを見つけると、三重弁と静岡弁が混ざっているのか奇妙な関西弁の口調で、
「あんたら何しとんの! 蹴飛ばされたいんか!」
と怒鳴るのだ。
しかも口だけでなく、実際言った通りの行動を起こすところが怖い。クラブを卒業する頃には、クラブ内で彼女にお尻を蹴られたことのない男の子は全体の三分の一ほどしかいないという逸話からも、その乱暴ぶりが良く判る。
それほど正義感が強いというか喧嘩早い彼女が、巧のような存在を見逃すはずがない。巧を取り巻いていたエセ外人弄りをする奴らを、片端から追い払ってくれた。
といって彼女が自分に対し、好意を持っていてくれていた訳では無い。それどころか、気性の激しい振舞いによる当時の一番の犠牲者は、巧だったかもしれない。当然お尻を何度も蹴られたことがある。
何も悪いことをしていないのに、
「黙って弄られとるあんたも悪い」
と、どれだけ足蹴をくらったことか。それだけでは無い。彼女は巧を捕まえては、声をかけていた。
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