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第二章 人間国の勇者と二人目の嫁
その一 魔王城は相変わらず大騒ぎ!
しおりを挟む「太助~っ💛もっと激しく~つ」
「ヒカルちゃん……ヒカルちゃん」
ここは深夜の魔王城。
今夜も私と太助は寝室のベットの上で激しく愛し合い求めあっていた。
あ~ん!
太助ったら愛金私が感じる場所ばかり攻めて💛
本当に太助は頭がいいのかここ数日のエッチで私が感じる場所を知り尽くしたみたい。
だから毎晩私の雌蕊を大きいので突きながら感じる箇所さ触ってくるから溜まらない。
「あっあっあっ……あ~~~っ💛」
「ヒカルちゃん!いくよ」
こうして毎晩のいつもの一時が終わる。
互いに行為を終えた私達。
やっぱり私達って体の相性は抜群だ。
「はぁぁぁっ、いつもながらたまらないな」
「それはどうも!」
私と太助は水を飲んで一息。
それから私は太助に抱き着いて「またする?」と尋ねるが太助は「今夜はもう疲れたかな」と答えた。
「なら少し何か話さない?」
「そうだねヒカルちゃん」
私達は少しの間中身のない会話を少しの間楽しんだ。
そして……私は太助にある事を話す。
「ねぇ……太助はもう二人か三人ぐらいお嫁さん星くない?」
「え~~~~っ!」
「何を驚いてるの?この国では庶民に至るまで一夫多妻制が当たり前よ」
「ひ、ヒカルちゃん」
太助は唖然茫然してるみたいだけど我が魔王国では一夫多妻制が常識なの。
まぁ、これには魔族に男性が生まれにくい事情があるのもあるけどね。
現状での割合は男が一なら女性は五から六ぐらいの割合なのよ。
だから必然的に男の取り合いを防ぐ意味も兼ねて一人の男が複数人の嫁をもらうのは普通なのよね。
「魔族の人口事情もあるのは理解できるけど……僕は嫁さんはヒカルちゃん一人だけでいいよ」
「安心して💛私はそんなに嫉妬深くはないわ。太助はもっと可愛い嫁さんを貰うべきよ」
「はは……」
「もっとも私も魔王だから度を越して無能な女の子はお断りだけど……そうだ!ファブリーズなんか二人目にどうかしら」
「えっ?ファブリーズさん」
「あの官僚としては優秀だし……守銭奴だけど私が見てもあのダイナマイトバディは太助も気に入ると思うわよ」
太助ったらファブリーズ紹介したら顔が引きつってるみたい。
まぁ、ファブリーズって魔族の独身ではそれなりに年増だしね。
太助も年増には抵抗があるのかしら?
「ファブリーズさんで思い出したけど明日から魔王城外で市役所の建築始まるみたいだね」
「あまりエッチの前後は政治の話はしたくないけど国の内需手続きの最適化の為にこの城とは別に市役所建てるのよね」
「この前の視察で完全に非効率な環境で官僚や文官が働いてるからね。市役所建てて各種手続きの最適化をしないとファブリーズさん達が潰れちゃうよ」
私は太助にあまり夜中に政治の話はしたくないと言い切り、そのまま太助に抱き着いて眠りについた。
それから次の日。
太助と一緒に朝のお風呂と朝食を楽しんだ後に大会議室で定例幹部会を開いた。
参加者は私と太助、それに書記として執事のパンジーが担当。
他には官僚長のファブリーズに義勇兵ギルドのルルとララ。
そして武具工場の工場長として最近就任した鍛冶師のロイド。
ちなみにロイドはルルとララのご主人でもある。
他にも数名の官僚が参加しているがここでは割愛する。
「では、これより魔王ヒカル・グレーズの命により定例幹部会を開始するわ」
私の号令で幹部会は始まる。
まずはそれぞれの幹部からの報告だ。
「魔王様、この度は我々官僚の為に市役所建築ありがとうございます」
「ファブリーズも大変でしょう。確か完成は来月たったわね」
「はい、市役所が完成しましたら益々我が国の為に尽力を尽くします!そして今後の事を考えて税金も……」
「あっ、増税については却下ね。ただでさえ港町ウエストの件でやむなく増税したばかりなのに」
相変わらずファブリーズは事あるごと増税ね。
有能なんだけど国民苦しめる増税はむやみにやらないほうがいいわよ。
だから十五歳になっても嫁の貰い手がないのよ。
そして太助がそんなファブリーズへ駄目押し。
「現在報告受けてる限り現在香辛料とミスリルの輸出が好調だそうじゃないか。それに他の官僚から聞いたけど現在雇用状況がいいから無理して増税は不要だよ」
「宰相様ぁぁっ」
「とにかく今は産業を回して地道に税収を上げたほうがいいよ。どうもこの世界でも国民は増税を嫌っているみたいだしね」
「はい……では報告を終わります」
全くファブリーズも困ったものだわ。
では次は義勇兵ギルドね。
「義勇兵ギルドからの報告です。報告は私、ルルが行います」
私はルルから義勇兵の現状について現状の報告を受けた。
現在義勇兵の総数は総勢十万を超えており、それぞれ兵士部隊が全二十部隊、魔導士部隊が全三十部隊が実戦配備できる状態だそうだ。
更に諸国の諜報や場合によっては暗殺などの特殊任務を担当する特殊部隊も七部隊編成されている。
「それにしても……よくもまぁここまでの軍隊が出来たものね」
「おほめになり光栄です」
しかもルルからの報告は続く。
現在ほぼ全ての兵士部隊に工場で量産されている武装が行きわたりそうだそう。
これで義勇兵は万全の状態で臨戦態勢に臨めるとの事。
また、義勇兵の中から精鋭を集めて国内の未開拓区域の探索も検討中。
何しろ魔王国はまだ手付かずの未開拓区域が多い。
そこで義勇兵の精鋭を国を探索する冒険者としては県する計画だ。
これには太助も食いついたようで。
「頼むよルルさん。すぐに編成して調査を始めて欲しい」
「かしこまりました。では早速実行します」
「この国にもまだ採掘されていない鉱脈や動植物とかもあるかも知れないし……お願いね」
確かに鉱脈とかが発見されたら我が国にとって貴重な財産になる筈。
それに道の動植物が見つかれば新たな食材や魔法薬の原料になるかも知れない。
さ~て、今度は工場長であるロイドから色々と聞いてみましょうか。
「魔王様、現在国営工場の方は順調でございます」
「それで具体的には?」
「はっ、現在義勇兵の武装類の他にエリクサーの大量量産を計画中です」
「えっ?エリクサーを」
現在国営工場のラインを増設工事中でそのラインで魔法万能薬であるエリクサーを大量生産する計画がある。
幸い我が国にはエリクサーに必要な材料が豊富に採取できる上に先日の件でエリクサーを作れる職人達が戻ってきたので今度の計画が実現可能になったとか。
工場の生産ラインの事は官僚から聞いていて承認したがまさかエリクサーをねぇ。
確かにエリクサーを大量生産できたら我が国の医療が進歩するのは間違いない。
あれ?
太助がロイドの傍で何やら話しているみたいだけど。
「処で……アレの生産状況はどう?」
「とりあえず試作品が五発完成してます。後はミスリルを用いて魔法弾頭を作ればいつでも……」
「そうですかそうですか!ではその魔法弾頭を……ふふふ!」
「さ、宰相様!本気ですか、あんな恐ろしいのを!」
「だ・か・ら!あれは一種の抑制力だよ。じゃあ、お願いね」
「あわわ……俺はどうすればいいんだ」
さっきから何を話してるのかしら?
太助は悪人みたいに怖い顔してるし、ロイドは完全にガクブル状態みたいだし。
なんだか嫌な予感がするわ。
太助……もし貴方が何か危険な事考えてたら私が絶対に止めるからね。
この後は色々と細かい議論と報告が続いたが、いずれも問題無しに進んでいく。
こうして定例幹部会議は終わり私と太助も一息だ。
「お疲れ様です、魔王様に宰相様」
「ありがとう……いつもながらいい紅茶ね」
「うん、確かにパンジーが入れた紅茶は気持ちが落ち着くよ」
「ありがとうございます」
いつもながらパンジーが入れた紅茶は美味しい。
会議の後の紅茶……実にささやかな贅沢だ。
「ねぇ太助、この後どうしようか」
「そうだね……とりあえず国営図書館へ読書かな」
「また~っ!たまには一緒に遊ぼうよ」
「ヒカルちゃん!この前のクロからの報告忘れたの?人間国が勇者を召喚した事を」
「それは……」
そうか……勇者の事を忘れていた。
先日人間国が召喚した勇者と言われる存在。
果たして、その実力はどうなんだろうか。
「とにかく僕は昔の書物から勇者は何なのか調べてみる」
「それで私は?」
「何か新しい魔法でも習得したら?勇者と戦う時に備えてね」
魔法か。
そういえば私は師匠から様々な最高位魔法を教えてもらったなぁ。
もし……今ここに師匠がいたら私に新しい魔法を教えてくれるのだろうか。
「とりあえず魔法研究室へ行ってみる。そこなら私が知らない魔法があるかも」
「魔法研究室?確かヒカルちゃんが僕を召喚した部屋だよね」
「そう、そこなら何かの魔法があるかも」
それから私と太助は別行動となり……私は久々に魔法研究室の扉を開いた。
そこで……私は新たなる力を得る事になる。
全ては勇者と戦う為に。
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