拙い小説シリーズ

そこでわたしは大人の考え方を知った

背後にいる教師を操る存在、わたしの進路を妨害もする、それはそう、議員である。

実を言うとわたしは小学校の生徒だった頃から議員の娘にいびられ続けていた。
その理由は定かではないが、とにかく何か気に入らなかったようだ。毎回その子からいびりのような発言を受け、困惑したし、戸惑っていた。
教師とも親密な子で、同じ同級生のクラスメイトでありながら仲良くなれる気がしなかった。
その子の親は噂ではどうやら、教師より身分の上の、地元議員だそうだった。

一体いつ、その子の気に障ることをしたのか、分からない。
しかしその女の子からは執拗なほど、仲間と一緒にいびられていた。
考えられるのは単純にわたしが、必要以上に男子とも友達として会話していたからだろう。それがその子の理想的な学校生活に相応しくなかったのだと思う。
気に入られてはいないとしっかり自分自身把握する位には、距離を置かれていた。
だがまさか、その影響が進路にまで及んでいるとは。
その時の自分は知る事などなかっただろうが、少々後悔した。

先生との二者面談になり、クラスから一人ずつ呼ばれ、最終的な進路相談が始まった。
クラスメイトは皆一人ずつ静かに教室で自習している。
わたしは自分の順番を待つために、自習を行っていた。
そこで聞こえてきた会話が、
「進路を自分で決めれないやつ、いるんだって」と言う噂話だった。

気にすることなく自習するわたしの耳にも聞こえる位、少々響きのよい声で、
「あの、Nの親、教師にまで口添えしているらしい」
と、チラッとこちらを向きながら男子の二人は噂をしていた。
なんのことか知りもせず、自習をし順番になり先生の元へ別の教室へ移動した。

赴いた教室に待つ教師から告げられた言葉は－－。