拙い小説シリーズ

雨のち晴れ

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その三に続いています。

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地元に残る人も少ない中、進路は決まっていった。
半分以上が県外へ少なくとも移住し、おそらくそこで家庭を作る。
バラバラになるな。そう思った。

わけもなく空しい気持ちになるわたしに話し掛ける人がいた。
「これから進路、どうするんだ?」

誰かと思えばクラスメイトでもない幼馴染のMだった。
特に心境を明かしたい気分でもなく、適当にあしらい通り過ぎようとしたが相手は食い下がって尋ねてくる。
「きちんと決めているのか。」

なぜそんなことを聞くのか分からず戸惑うしかなかった。もう、こいつともバラバラになり二度と会わないと思ったからだ。
「もしまだ決まっていないならーー」

そこで誰かがMに話しかける。
「おい、Mお前、先生がお前に頼みたいことがあるって言ってたぞ」

重要そうな頼みだって。そう言う男子のクラスメイトになす術なく連れて行かれるM。
しかしわたしもまだ話が終わってはいない。

しかしクラスメイトから一瞥されここは引き下がろうと決めた。

「わたしはいいから、M君行ってきていいよ」

そう言って引き止めなかった。
何か言いたそうな様子だったが、わたしには分かっている。
おそらく、進路に関してわたしの存在を無視しようとする背後的な存在がいる。
しかし、気付く事はできても、成す術はない。
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