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暖かい日常
暖かい日常VⅢ
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亮人と氷華がリビングから出た直後、
「シャーリーはクリスマス、何か欲しい物ってある?」
『欲しい物かぁ……私はお兄ちゃんと一緒に居られるだけでいいからなぁ……。でも、強いて言えば、赤ちゃん? かな』
「それはダメだよっ!?」
『なんでよ~、いいじゃんか、減るもんじゃないんだから』
「そうだけど……」
皿洗いをしながらワイワイと話し込む彼女達。亮人が好きであることが共通の彼女達は、冗談を言い合えるだけの信頼ができるようになっていた。
麗夜との戦いの時、礼火は妖魔と関わるのは危険だと感じた。
亮人が死ぬかもしれない……。
この感情で私は亮人から家族、氷華・シャーリーを突き放そうとした。けど、それ以上に亮人は二人のことが大切だっていうことがわかって、言っても無理なんだと礼火は理解した。だから、礼火はそれを受け入れ、彼女も二人を大切にしようと思えた。
「ねぇ、シャーリー?」
『どうしたの?』
「亮人のこと、みんなで守っていけるかな?」
『……………………守ってみせるよ、絶対に』
「……そっか、ありがとう」
小さく話していた二人は視線を合わせるように顔を向け、静かな間が生じる。
「二人はなに話してるの?」
後ろから優しく声をかけてきた亮人。二人は優しい彼に対して、笑顔を向けながら、
「『なーいーしょーっ!!』」
と、声を合わせて亮人へと抱きついたのだった。
♂ × ?
「これは…………」
夕方の公園、そこに佇む長身の青年が一人、周りを見渡しながら瓦礫と化した遊具を見つめる。
氷華と樟が戦闘を行った場所。
静けさと寒々とした空気が犇めくこの公園。残る妖魔の手がかりを探す彼は抉れる地面へと視線を向ける。
樟がコンクリートを抉り取るように力を込めた足跡。その方向には二人の学生がいた。それも彼から逃げるかのように足早に踵を返す二人の方向へと彼は歩みを進める。
「見つけた……手がかり」
彼は二人を追いかける。ただ、二人に気づかれないように気配を消しながら。
無表情な顔に生気のない瞳。それはまるで人ではなく、操り人形のような雰囲気を醸し出し、不気味なもの。
彼の歩調は変わらない、機械仕掛けのように乱れることがなかった。
「シャーリーはクリスマス、何か欲しい物ってある?」
『欲しい物かぁ……私はお兄ちゃんと一緒に居られるだけでいいからなぁ……。でも、強いて言えば、赤ちゃん? かな』
「それはダメだよっ!?」
『なんでよ~、いいじゃんか、減るもんじゃないんだから』
「そうだけど……」
皿洗いをしながらワイワイと話し込む彼女達。亮人が好きであることが共通の彼女達は、冗談を言い合えるだけの信頼ができるようになっていた。
麗夜との戦いの時、礼火は妖魔と関わるのは危険だと感じた。
亮人が死ぬかもしれない……。
この感情で私は亮人から家族、氷華・シャーリーを突き放そうとした。けど、それ以上に亮人は二人のことが大切だっていうことがわかって、言っても無理なんだと礼火は理解した。だから、礼火はそれを受け入れ、彼女も二人を大切にしようと思えた。
「ねぇ、シャーリー?」
『どうしたの?』
「亮人のこと、みんなで守っていけるかな?」
『……………………守ってみせるよ、絶対に』
「……そっか、ありがとう」
小さく話していた二人は視線を合わせるように顔を向け、静かな間が生じる。
「二人はなに話してるの?」
後ろから優しく声をかけてきた亮人。二人は優しい彼に対して、笑顔を向けながら、
「『なーいーしょーっ!!』」
と、声を合わせて亮人へと抱きついたのだった。
♂ × ?
「これは…………」
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氷華と樟が戦闘を行った場所。
静けさと寒々とした空気が犇めくこの公園。残る妖魔の手がかりを探す彼は抉れる地面へと視線を向ける。
樟がコンクリートを抉り取るように力を込めた足跡。その方向には二人の学生がいた。それも彼から逃げるかのように足早に踵を返す二人の方向へと彼は歩みを進める。
「見つけた……手がかり」
彼は二人を追いかける。ただ、二人に気づかれないように気配を消しながら。
無表情な顔に生気のない瞳。それはまるで人ではなく、操り人形のような雰囲気を醸し出し、不気味なもの。
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