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暖かい日常
暖かい日常Ⅲ
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「結局、二人はクリスマスに欲しいのは決まったのかな?」
食卓に座りながら亮人は二人へ質問をした。
亮人自身、今回のクリスマスは特別なものになることは理解していた。この二人を家族として向かい入れて、楽しい時間を過ごす中で思い出が増えていった。そして、礼火の言葉が亮人自身に自信をつけさせたからだ。
《形は無くなっても、たくさんの記憶を残せる大切な場所がある》
この言葉が掛け替えのないものになった。
プレゼントは送るとしても、形が欲しいんじゃない。楽しめた記憶、大切な記憶が欲しいんだ。
亮人の心の中に芽生える気持ちには少し焦りもありながら、目の前にいる二人の女の子を大切にしたい気持ちで溢れかえっていた。
『そうねぇ……私はちょっと新しいエプロンが欲しいかもしれないわね。最近は亮人の料理の手伝いもするようになってきたし、本格的に料理もしてみたいって思ってたし。エプロンでもいいのよね?』
「全然いいよ。でも、料理なら俺が作るのに、いいの? 最近じゃ掃除とかもよくしてくれるのに、そこまでしなくても。」
『私たちは家に一緒に住んでる家族なんでしょ? なら、役割分担も必要になるでしょ。だから、それぐらいは私がやるし、亮人は人間で学生っていう仕事があるんだけら、勉強をしっかりなさいよ。わかったっ!?』
「なんで途中から怒り出してるの?」
『何でもないわよっ!! もうっ。』
これまでだって我慢させてきたんだから、少しぐらい役立たせなさいよ……亮人のバカ。
ふくれっ面で食事を摂る氷華に呆気にとられながらいると、
『私は可愛いもの何でもいいよ? 一番欲しいのは、お兄ちゃんの赤ちゃんだけどね。』
満面の笑みを浮かべながら顔を近づけるシャーリーの頭を撫でる。
「可愛いものかぁ……ちょっと頑張って選んでみるね。」
『うんっ!! お兄ちゃん、大好きっ!!』
「うわっ!!」
『えへへぇ~』
食事中に抱きついてくるシャーリーに押し倒されるように亮人は後ろへと倒れ込んだ。シャーリーは亮人の頬に自分の頬を擦り合わせながら幸せそうにしている。
『まったく、もう……』
頭を押さえながら、目の前の光景を見ている氷華は三人分の食器を手に台所に行くのであった。
食卓に座りながら亮人は二人へ質問をした。
亮人自身、今回のクリスマスは特別なものになることは理解していた。この二人を家族として向かい入れて、楽しい時間を過ごす中で思い出が増えていった。そして、礼火の言葉が亮人自身に自信をつけさせたからだ。
《形は無くなっても、たくさんの記憶を残せる大切な場所がある》
この言葉が掛け替えのないものになった。
プレゼントは送るとしても、形が欲しいんじゃない。楽しめた記憶、大切な記憶が欲しいんだ。
亮人の心の中に芽生える気持ちには少し焦りもありながら、目の前にいる二人の女の子を大切にしたい気持ちで溢れかえっていた。
『そうねぇ……私はちょっと新しいエプロンが欲しいかもしれないわね。最近は亮人の料理の手伝いもするようになってきたし、本格的に料理もしてみたいって思ってたし。エプロンでもいいのよね?』
「全然いいよ。でも、料理なら俺が作るのに、いいの? 最近じゃ掃除とかもよくしてくれるのに、そこまでしなくても。」
『私たちは家に一緒に住んでる家族なんでしょ? なら、役割分担も必要になるでしょ。だから、それぐらいは私がやるし、亮人は人間で学生っていう仕事があるんだけら、勉強をしっかりなさいよ。わかったっ!?』
「なんで途中から怒り出してるの?」
『何でもないわよっ!! もうっ。』
これまでだって我慢させてきたんだから、少しぐらい役立たせなさいよ……亮人のバカ。
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「可愛いものかぁ……ちょっと頑張って選んでみるね。」
『うんっ!! お兄ちゃん、大好きっ!!』
「うわっ!!」
『えへへぇ~』
食事中に抱きついてくるシャーリーに押し倒されるように亮人は後ろへと倒れ込んだ。シャーリーは亮人の頬に自分の頬を擦り合わせながら幸せそうにしている。
『まったく、もう……』
頭を押さえながら、目の前の光景を見ている氷華は三人分の食器を手に台所に行くのであった。
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