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幸せを求めて1
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「はぁっ…!ぁあっ…!く、苦しいよ…!お兄さんんっ…!!!」
「悠佳くんの好きは俺の好きと違うんだ…!前と変わっちゃった、1回リセットしないと…嫌いになってもらわないと…!悠佳くんの心は壊れちゃうんだよ…!!」
ギチギチと身体を縛られる。お腹も腕も足も痛いし苦しい。こんなのお兄さんじゃない。お兄さんはどうしてここまで追い詰められているんだろう。
縄が首に回され、本能的に抵抗する。
「おにぃさっ…!何がっ…あ゛、僕はぁっ…!お兄さんの好きと、いっじょ、だか、ら…!」
首が絞まっていく。お兄さんだってここまではしたくないはずなんだ。だから嫌いになれない。
「ごめんね悠佳くん…ごめんね…また起きたら、きっと俺のこと嫌いになってるから、また1からやり直そう…?ね?」
目が上を向き、ビクン、ビクンと痙攣する。意識が一旦、ぷつんと切れたがお兄さんが縄を緩めたおかげで意識が戻ってきた。
「げほっ……はー……はー……お兄さん…ごめんね…お兄さん…僕が悪い子になっちゃったんだよね…僕がお兄さんのこと好きなのは悪いことなの…?」
「…ああそうだよ。そのせいで悠佳くんはおかしくなったんだ…もう昔の君はいない。」
奥底の感情を埋めていた、昔の僕。お兄さんは、普通の男の子を演じていた僕が好きだったんだ。今の僕は好きじゃない…
涙がポロポロと溢れる。今も昔も、僕自身なのに。
「僕は僕だよお兄さん…おかしくなっちゃったかもしれないけど…僕はお兄さんと暮らすのが楽しかったんだよ…」
「………今の悠佳くんは…大好きだよ…その笑顔、ずっとしてて…」
言っていることがぐちゃぐちゃだ。僕はお兄さんのことを好きになっちゃいけないのに、お兄さんは僕のことが好きなんて。
僕は動けないけど、お兄さんは動ける。
「………さあ悠佳くん、車の中でも、ここに来てからもしたよね。キスしよ。」
僕の返答も待たず、お兄さんの唇で口が塞がれる。舌を絡めて、お兄さんの舌を噛むなんてできなくて。でもお兄さんは噛まれるのを望んでいる。だって僕は抵抗しなくちゃいけないから。
涙が溢れる。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい…大好きなのに、ごめんなさい。
僕はお兄さんの舌を噛んだ。
「ん゛ッ…」
お兄さんは痛そうに呻き、口を離す。血の混じった唾液が糸を引き、唇が離れる。
僕は口に残る鉄の味を吐き出した。こんなことしたくない。言いたくない。でも僕の望みはお兄さんの望んだことじゃない。
僕は涙を溢しながら、震える声で言った。
「お兄さんなんて大っ嫌い……」
「悠佳くんの好きは俺の好きと違うんだ…!前と変わっちゃった、1回リセットしないと…嫌いになってもらわないと…!悠佳くんの心は壊れちゃうんだよ…!!」
ギチギチと身体を縛られる。お腹も腕も足も痛いし苦しい。こんなのお兄さんじゃない。お兄さんはどうしてここまで追い詰められているんだろう。
縄が首に回され、本能的に抵抗する。
「おにぃさっ…!何がっ…あ゛、僕はぁっ…!お兄さんの好きと、いっじょ、だか、ら…!」
首が絞まっていく。お兄さんだってここまではしたくないはずなんだ。だから嫌いになれない。
「ごめんね悠佳くん…ごめんね…また起きたら、きっと俺のこと嫌いになってるから、また1からやり直そう…?ね?」
目が上を向き、ビクン、ビクンと痙攣する。意識が一旦、ぷつんと切れたがお兄さんが縄を緩めたおかげで意識が戻ってきた。
「げほっ……はー……はー……お兄さん…ごめんね…お兄さん…僕が悪い子になっちゃったんだよね…僕がお兄さんのこと好きなのは悪いことなの…?」
「…ああそうだよ。そのせいで悠佳くんはおかしくなったんだ…もう昔の君はいない。」
奥底の感情を埋めていた、昔の僕。お兄さんは、普通の男の子を演じていた僕が好きだったんだ。今の僕は好きじゃない…
涙がポロポロと溢れる。今も昔も、僕自身なのに。
「僕は僕だよお兄さん…おかしくなっちゃったかもしれないけど…僕はお兄さんと暮らすのが楽しかったんだよ…」
「………今の悠佳くんは…大好きだよ…その笑顔、ずっとしてて…」
言っていることがぐちゃぐちゃだ。僕はお兄さんのことを好きになっちゃいけないのに、お兄さんは僕のことが好きなんて。
僕は動けないけど、お兄さんは動ける。
「………さあ悠佳くん、車の中でも、ここに来てからもしたよね。キスしよ。」
僕の返答も待たず、お兄さんの唇で口が塞がれる。舌を絡めて、お兄さんの舌を噛むなんてできなくて。でもお兄さんは噛まれるのを望んでいる。だって僕は抵抗しなくちゃいけないから。
涙が溢れる。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい…大好きなのに、ごめんなさい。
僕はお兄さんの舌を噛んだ。
「ん゛ッ…」
お兄さんは痛そうに呻き、口を離す。血の混じった唾液が糸を引き、唇が離れる。
僕は口に残る鉄の味を吐き出した。こんなことしたくない。言いたくない。でも僕の望みはお兄さんの望んだことじゃない。
僕は涙を溢しながら、震える声で言った。
「お兄さんなんて大っ嫌い……」
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