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軟禁開始5
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はっとして振り向くと、買い物袋を持ったお兄さんがいた。なんだ、買い物に行っていただけか…
「お兄さんどこ行ってたの…寂しかった…」
「ごめんね。晩御飯の買い物行ってた。それより、なんで俺の机漁ってんの?」
怒られる。そう思って、小さくごめんなさいと謝った。
「お兄さんのこと…知りたいなって思って…!あ、あの、その…」
「あ。君のお母さんの事?同じ学校だったんだよね、覚えてないだろうけど。こんなに可愛い子が産まれるとは思わなかったよね。虐待するとも…」
「お母さんは虐待なんかしてない!!」
あ、ごめん、お兄さんは謝った。それにしても、お母さんと同じ学校で、一緒に写真を撮るほど仲が良かったなんて。
もしかしたらお母さんは、お兄さんの事を覚えていて僕を押し付けて…そんなわけないか。
「…ん…?ってことはお兄さん…?」
「おじさんじゃないよ!?20代だし…!君のお母さんは俺の先輩、!これ部活のやつだから…!」
同じ学年じゃないんだ。僕のお母さんは若いけど、お兄さんはもっと若いんだ。
この写真のお兄さんは何歳くらいなんだろう。まだ可愛げがある。
「お兄さん若いなぁ……ぅぐぇっ」
「も…、もう終わり!悠佳くんの写真見よう?」
お兄さんは恥ずかしいのか、僕を小突いた。
アルバムが取り上げられ、あー…と呟くと、お兄さんは恥ずかしそうにアルバムを片付けた。
お兄さんにも感情があるんだなぁと思いながら、もう一度僕のアルバムを見る。
「あ、これ好き。」
お兄さんが写真を指差す。これは…小学校の校外学習の写真だ。ちょうどカメラマンさんにピースをしていたのか、お兄さんがカメラマンに紛れていたのか…我ながらいい笑顔だ。
「これ、お花いっぱい咲いてたとこだよね…なんとか公園。お兄さんこれどうやって撮ったの?」
「え?普通に、君可愛いねーこっち向いてーって言ったら撮らせてくれたじゃん?ショタっぽくて可愛いね…この笑顔。」
小学生の僕は…知らない人にめちゃくちゃニコニコで撮られていたのか……
僕はぱたん、とアルバムを閉じ、お兄さんに抱きついた。
「お兄さんだから別にいいけどね…」
「ん?何が?」
幼いときの警戒心の無さが…とても恥ずかしかった。
「お兄さんどこ行ってたの…寂しかった…」
「ごめんね。晩御飯の買い物行ってた。それより、なんで俺の机漁ってんの?」
怒られる。そう思って、小さくごめんなさいと謝った。
「お兄さんのこと…知りたいなって思って…!あ、あの、その…」
「あ。君のお母さんの事?同じ学校だったんだよね、覚えてないだろうけど。こんなに可愛い子が産まれるとは思わなかったよね。虐待するとも…」
「お母さんは虐待なんかしてない!!」
あ、ごめん、お兄さんは謝った。それにしても、お母さんと同じ学校で、一緒に写真を撮るほど仲が良かったなんて。
もしかしたらお母さんは、お兄さんの事を覚えていて僕を押し付けて…そんなわけないか。
「…ん…?ってことはお兄さん…?」
「おじさんじゃないよ!?20代だし…!君のお母さんは俺の先輩、!これ部活のやつだから…!」
同じ学年じゃないんだ。僕のお母さんは若いけど、お兄さんはもっと若いんだ。
この写真のお兄さんは何歳くらいなんだろう。まだ可愛げがある。
「お兄さん若いなぁ……ぅぐぇっ」
「も…、もう終わり!悠佳くんの写真見よう?」
お兄さんは恥ずかしいのか、僕を小突いた。
アルバムが取り上げられ、あー…と呟くと、お兄さんは恥ずかしそうにアルバムを片付けた。
お兄さんにも感情があるんだなぁと思いながら、もう一度僕のアルバムを見る。
「あ、これ好き。」
お兄さんが写真を指差す。これは…小学校の校外学習の写真だ。ちょうどカメラマンさんにピースをしていたのか、お兄さんがカメラマンに紛れていたのか…我ながらいい笑顔だ。
「これ、お花いっぱい咲いてたとこだよね…なんとか公園。お兄さんこれどうやって撮ったの?」
「え?普通に、君可愛いねーこっち向いてーって言ったら撮らせてくれたじゃん?ショタっぽくて可愛いね…この笑顔。」
小学生の僕は…知らない人にめちゃくちゃニコニコで撮られていたのか……
僕はぱたん、とアルバムを閉じ、お兄さんに抱きついた。
「お兄さんだから別にいいけどね…」
「ん?何が?」
幼いときの警戒心の無さが…とても恥ずかしかった。
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