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愛情2
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あの紙があれば僕はお兄さんとずっと一緒。一緒にいたいのに、何か引っかかる。
お母さんじゃない。恨んでた人がいたはずだ。
どうして忘れてしまったんだろう?
「顔色悪いよ。大丈夫?」
「僕が知ってなきゃいけなくて知らない事…お兄さん…分かる?」
「…………うーん…ごめん、わからないなぁ」
お兄さんは困ったように笑った。こんな聞き方じゃ分からないか…
…そうだ。お兄さんは僕のストーカー。家を見張っていたなら、もしかしたら僕が思い出せない部分を知っているかもしれない。
「ねぇ…僕ね…小学校くらいの…思い出せないところがあって…お兄さん、僕の家見てたでしょう…?わからない…?」
「悠佳くん、なにか思い出そうとしてるんだよね?」
僕は頷く。お兄さんが知っていることがあれば教えてほしい。僕の思考の邪魔になっている正体が分かれば、引っかかりがなくなるかもしれないから。
「お兄さん…僕…お母さんと暮らしてたよね…?でも…子供は両親いないと…産まれなくて…それなら僕の……ゔっ…」
「意識しちゃだめ。君はこれだけは思い出しちゃだめだよ。悠佳くんが俺以外に壊されるなんて、耐えられない。」
ギリギリとお兄さんは僕の首を掴んで絞めた。今行った言葉を脳が受け取らないように…ああやっぱりお兄さんは何か知っているんだ。
「ぼ、くの…おと…さん……だ…れ…」
息が詰まって、意識が飛びそうになったが、お兄さんの手が離れ、僕は咳き込んだ。
そう、そうだ、僕のお父さん。小学校のときはいたはずなんだ。
「…大丈夫?聞いても、後悔しない?」
「お兄さん……うん。僕のお父さんは…どこいっちゃったの…?」
少しだけ頭が痛い。やっぱりお父さんという存在を思い出しかけると、靄がかかって行くように頭痛が起きる。
僕がお兄さんを見ると、お兄さんはゆっくりと話し始めた。
お母さんじゃない。恨んでた人がいたはずだ。
どうして忘れてしまったんだろう?
「顔色悪いよ。大丈夫?」
「僕が知ってなきゃいけなくて知らない事…お兄さん…分かる?」
「…………うーん…ごめん、わからないなぁ」
お兄さんは困ったように笑った。こんな聞き方じゃ分からないか…
…そうだ。お兄さんは僕のストーカー。家を見張っていたなら、もしかしたら僕が思い出せない部分を知っているかもしれない。
「ねぇ…僕ね…小学校くらいの…思い出せないところがあって…お兄さん、僕の家見てたでしょう…?わからない…?」
「悠佳くん、なにか思い出そうとしてるんだよね?」
僕は頷く。お兄さんが知っていることがあれば教えてほしい。僕の思考の邪魔になっている正体が分かれば、引っかかりがなくなるかもしれないから。
「お兄さん…僕…お母さんと暮らしてたよね…?でも…子供は両親いないと…産まれなくて…それなら僕の……ゔっ…」
「意識しちゃだめ。君はこれだけは思い出しちゃだめだよ。悠佳くんが俺以外に壊されるなんて、耐えられない。」
ギリギリとお兄さんは僕の首を掴んで絞めた。今行った言葉を脳が受け取らないように…ああやっぱりお兄さんは何か知っているんだ。
「ぼ、くの…おと…さん……だ…れ…」
息が詰まって、意識が飛びそうになったが、お兄さんの手が離れ、僕は咳き込んだ。
そう、そうだ、僕のお父さん。小学校のときはいたはずなんだ。
「…大丈夫?聞いても、後悔しない?」
「お兄さん……うん。僕のお父さんは…どこいっちゃったの…?」
少しだけ頭が痛い。やっぱりお父さんという存在を思い出しかけると、靄がかかって行くように頭痛が起きる。
僕がお兄さんを見ると、お兄さんはゆっくりと話し始めた。
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