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「っ…!!はぁっ…!はぁっ…!」
「あ、起きた。お前勝手に気絶するなよ。…立場理解できた??」
ぞくりと背中が寒くなる。もう縛られていないから、僕はぴょんとベッドから降りて早瀬さんに土下座した。
「調子乗ってごめんなさいっ!!僕は早瀬さんのペットです!!殴られても文句言いません!!だから、も、もうあの熱いのはやめてくださいお願いします!!お願いしますっ!!」
髪を掴まれ、早瀬さんの方を向かされる。早瀬さんはニコニコしながらこう言った。
「ペットだろ?拒否権もねぇんだよ。」
思いっきり蹴り飛ばされる。
僕はボールみたいに転がって、壁に背中をぶつけた。何回もお腹を蹴られて自分の身体が弱っていくのがわかる。
「ゔ…ぅぅ…」
「おいおい、さっき寝たばっかだろ?寝てんじゃねえよ。ほら起きろってば。」
「い゛っ…ご…ごめ…なさい…ごめ……お゛ぇ゛ッッッ!!!」
早瀬さんに蹴られた勢いで吐いてしまった。床を汚したから早瀬さんにまた怒られる。そう思ったが、吐瀉物が赤い事に気づいて僕は青ざめた。
「ごぼっ、ぉえ゛っ!、しに、し、死にたくないっ…!!!だ、だずげで…っ!!はや、げぼっ…!はやせざ、ぉ、ええ゛え゛っ」
「あー吐血しちゃったか。吐きながら叫ぶな汚えから。……とりま病院行くか。えーと、唯の保険書どこだっけなー」
僕は寄生された芋虫みたいになんの意味もなくもがいていた。やがて体力が尽き、視界がぼやけてくる。
「ぼ…僕…ぇ…?し…しぬ…?」
「死なねぇよ馬鹿が…たかが数発蹴り飛ばしたくらいだろ。ああ、子供って弱いんだっけ?じゃあ死ぬかもな?…まあ死んだら今度こそ唯で焼き芋焼いてやるよ。」
早瀬さんが近づいてくる。僕は怯えきって逃げようとしたが、身体がうまく動かないし、それで機嫌を損ねた早瀬さんにもう一発蹴り飛ばされる。僕の意識も吹き飛んだ。
✱✱✱✱✱✱
「聞こえますか?お名前、言えますか?」
「は…はるま…ゆいです……」
「記憶はありますか?…あっ、春馬さーん!寝ちゃだめです!!」
何回も呼びかけられて、目を覚ました。多分病院にいるんだろうけど、目を閉じた状態から動けない。意識が朦朧としているからだ。
「唯は眠いんだよな。いいんだよ寝てても。」
「何言ってるんですか!!今寝てしまったらもう目を覚まさないかもしれないんですよ!?春馬さん!もうすぐ病院ですから!!春馬さーん!!」
早瀬さんの言うとおり、すごく眠い。身体の痛みがふっと消えて、このまま熟睡できそうだ。
それにここは病院じゃなくて救急車の中らしい。
病院についてすぐに、僕は集中治療室へ吸い込まれていった。
「あ、起きた。お前勝手に気絶するなよ。…立場理解できた??」
ぞくりと背中が寒くなる。もう縛られていないから、僕はぴょんとベッドから降りて早瀬さんに土下座した。
「調子乗ってごめんなさいっ!!僕は早瀬さんのペットです!!殴られても文句言いません!!だから、も、もうあの熱いのはやめてくださいお願いします!!お願いしますっ!!」
髪を掴まれ、早瀬さんの方を向かされる。早瀬さんはニコニコしながらこう言った。
「ペットだろ?拒否権もねぇんだよ。」
思いっきり蹴り飛ばされる。
僕はボールみたいに転がって、壁に背中をぶつけた。何回もお腹を蹴られて自分の身体が弱っていくのがわかる。
「ゔ…ぅぅ…」
「おいおい、さっき寝たばっかだろ?寝てんじゃねえよ。ほら起きろってば。」
「い゛っ…ご…ごめ…なさい…ごめ……お゛ぇ゛ッッッ!!!」
早瀬さんに蹴られた勢いで吐いてしまった。床を汚したから早瀬さんにまた怒られる。そう思ったが、吐瀉物が赤い事に気づいて僕は青ざめた。
「ごぼっ、ぉえ゛っ!、しに、し、死にたくないっ…!!!だ、だずげで…っ!!はや、げぼっ…!はやせざ、ぉ、ええ゛え゛っ」
「あー吐血しちゃったか。吐きながら叫ぶな汚えから。……とりま病院行くか。えーと、唯の保険書どこだっけなー」
僕は寄生された芋虫みたいになんの意味もなくもがいていた。やがて体力が尽き、視界がぼやけてくる。
「ぼ…僕…ぇ…?し…しぬ…?」
「死なねぇよ馬鹿が…たかが数発蹴り飛ばしたくらいだろ。ああ、子供って弱いんだっけ?じゃあ死ぬかもな?…まあ死んだら今度こそ唯で焼き芋焼いてやるよ。」
早瀬さんが近づいてくる。僕は怯えきって逃げようとしたが、身体がうまく動かないし、それで機嫌を損ねた早瀬さんにもう一発蹴り飛ばされる。僕の意識も吹き飛んだ。
✱✱✱✱✱✱
「聞こえますか?お名前、言えますか?」
「は…はるま…ゆいです……」
「記憶はありますか?…あっ、春馬さーん!寝ちゃだめです!!」
何回も呼びかけられて、目を覚ました。多分病院にいるんだろうけど、目を閉じた状態から動けない。意識が朦朧としているからだ。
「唯は眠いんだよな。いいんだよ寝てても。」
「何言ってるんですか!!今寝てしまったらもう目を覚まさないかもしれないんですよ!?春馬さん!もうすぐ病院ですから!!春馬さーん!!」
早瀬さんの言うとおり、すごく眠い。身体の痛みがふっと消えて、このまま熟睡できそうだ。
それにここは病院じゃなくて救急車の中らしい。
病院についてすぐに、僕は集中治療室へ吸い込まれていった。
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