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熱が下がってしまった。どうやら疲れやストレスが原因だったらしい。たくさん寝たおかげで身体も少し楽になった。
「あ?お前起きてたの?」
「お…おはようございます早瀬さん…」
早瀬さんは僕の言葉は無視して歩いていってしまった。ああもう、嫌いなのかそうじゃないのかどっちなんだ。無視じゃわからない。
「あ、お前今日休みな。もう連絡したから。」
「あ…はい…」
「……俺と2人っきりだ。最悪だな?」
「………そんなこと…」
これは本音だ。1人でいるより、学校より、家がよかった。もう今はそんな事は言えないかもしれないけど、早瀬さんに慣れるためだ。2人っきりは言うほど最悪じゃない。
「こんな事されるんだぞ?ほらほらほら…」
「あぐっ…!いたいっ!!やめて離して…!」
髪の毛を掴まれて揺さぶられる。否定しても、肯定しても痛いことはされる。
……もしかして、他の家の子もこうなのかもしれない。僕の両親がすごく甘かったのかもしれない。
そんな事はないということは分かっている。けど、そう思わないと僕がおかしくなってしまう。
「ははっ……まぁいいや…朝飯。はい。」
早瀬さんは僕の足元に皿を置いた。もちろん箸は無い。この家にあるものは全部早瀬さんのものだから。
「いただきます…」
手を使うと早瀬さんが怒るから、大人しく皿から直接食べる。
「ピーマン避けてんじゃん。嫌い?」
「……はい…で…でもっ…僕いい子だからっ…た、食べられます…っ…」
本当は嘔吐くほど嫌いだ。でも、これを残してしまったら一生ご飯抜きにされるかもしれない。僕は息を止めて、ピーマンを口に含んだ。
『あら、唯…ピーマンまた残してる。ちゃんと食べないと駄目だよ~?』
『食べようとしたんだもん…でも、おえってなるんだもん…』
『そっかぁ…じゃあ今度は唯が分からないように小さく刻んで入れておくね?』
『う……うん。』
いつかしたお母さんとの会話。
確かあの後からオムライスに細かく刻んだピーマンを入れられたっけ。あれは食べられたけど、炒めただけのこれは正直きつい。
「はぁっ…んぐっ、ぅ…おぇっ…んぐぐ…」
「ゆーい、もういいよ。なんだ、食べられるじゃん。ピーマン、もう二度と出さねぇから。最後のピーマンの味覚えとけ?」
「……ふぇ…?残したら…ご飯抜きじゃ…」
僕が目に涙をいっぱいためてそう言うと、早瀬さんははぁ?と顔をしかめた。
「俺はお前とエロい事したいわけ。ガリガリな身体じゃ興奮できねぇよ。飯いっぱい食って運動して、いいメスになれよな。」
雌…僕は性別で言ったら雄なんだけどな、と思ったが口には出さなかった。
エロい事って、この前の痛いあれだったら嫌だなぁ…
「あ?お前起きてたの?」
「お…おはようございます早瀬さん…」
早瀬さんは僕の言葉は無視して歩いていってしまった。ああもう、嫌いなのかそうじゃないのかどっちなんだ。無視じゃわからない。
「あ、お前今日休みな。もう連絡したから。」
「あ…はい…」
「……俺と2人っきりだ。最悪だな?」
「………そんなこと…」
これは本音だ。1人でいるより、学校より、家がよかった。もう今はそんな事は言えないかもしれないけど、早瀬さんに慣れるためだ。2人っきりは言うほど最悪じゃない。
「こんな事されるんだぞ?ほらほらほら…」
「あぐっ…!いたいっ!!やめて離して…!」
髪の毛を掴まれて揺さぶられる。否定しても、肯定しても痛いことはされる。
……もしかして、他の家の子もこうなのかもしれない。僕の両親がすごく甘かったのかもしれない。
そんな事はないということは分かっている。けど、そう思わないと僕がおかしくなってしまう。
「ははっ……まぁいいや…朝飯。はい。」
早瀬さんは僕の足元に皿を置いた。もちろん箸は無い。この家にあるものは全部早瀬さんのものだから。
「いただきます…」
手を使うと早瀬さんが怒るから、大人しく皿から直接食べる。
「ピーマン避けてんじゃん。嫌い?」
「……はい…で…でもっ…僕いい子だからっ…た、食べられます…っ…」
本当は嘔吐くほど嫌いだ。でも、これを残してしまったら一生ご飯抜きにされるかもしれない。僕は息を止めて、ピーマンを口に含んだ。
『あら、唯…ピーマンまた残してる。ちゃんと食べないと駄目だよ~?』
『食べようとしたんだもん…でも、おえってなるんだもん…』
『そっかぁ…じゃあ今度は唯が分からないように小さく刻んで入れておくね?』
『う……うん。』
いつかしたお母さんとの会話。
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「はぁっ…んぐっ、ぅ…おぇっ…んぐぐ…」
「ゆーい、もういいよ。なんだ、食べられるじゃん。ピーマン、もう二度と出さねぇから。最後のピーマンの味覚えとけ?」
「……ふぇ…?残したら…ご飯抜きじゃ…」
僕が目に涙をいっぱいためてそう言うと、早瀬さんははぁ?と顔をしかめた。
「俺はお前とエロい事したいわけ。ガリガリな身体じゃ興奮できねぇよ。飯いっぱい食って運動して、いいメスになれよな。」
雌…僕は性別で言ったら雄なんだけどな、と思ったが口には出さなかった。
エロい事って、この前の痛いあれだったら嫌だなぁ…
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