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「おい起きろ。」
「ゔぁっ……」
早瀬さんは僕を起こすときは絶対に蹴ってくる。お腹が痛い。
僕は重たい身体を起こし、早瀬さんの様子を伺う。
「何ぼーっとしてんだよ。学校行け。」
「あっ……はい…」
投げつけられたランドセルを背負い、足を引きずりながら学校に向かった。
早瀬さんの家は学校から近い。前よりも行きやすくなった。
✱✱✱✱✱✱
「チッ…」
「ごっ…ごめんなさい…」
僕は学校に行った。けど、お腹が痛いし座るとお尻が痛くて、結局早退してしまった。
保健室の先生が早瀬さんに電話しているとき、僕は憂鬱な気分になった。
帰ったらまた叩かれる。
「早瀬さんごめんなさい…」
「……別に。明日休めよ。お前見たところ熱も出てんだろ。」
言われてみればいつもよりくらくらする。早瀬さんから以外と優しい言葉が投げられて混乱した。
「家ついた。…歩けんの?」
「歩け…ます……ぐすっ…」
「何で泣いてんだよ。あーもう…手ぇ繋ぐ?ほら…」
手が差し伸べられ、僕は手を握った。早瀬さんの手は硬くて、お父さんの手みたいだった。
だけど、僕が歩くのが遅いせいで早瀬さんに抱っこされた。
「うぅ………」
「うわ、あっつ……てか首細…」
早瀬さんは僕を床に寝かせて、氷嚢を乗せてくれた。熱くて寒くて寂しい。このまま死ねたら…またお母さんとお父さんと暮らせるかもしれない。
体温計が無いらしく、早瀬さんは僕の首を触っては40℃いったんじゃね?と呟いている。
「はぁ…はぁ…寂しい…寒いよ…」
「寂しい?俺がいるじゃん。安心しろよ、お前が嫌いなわけじゃないから。」
好きだから、殴る?そんなことあるわけ無い。きっと何か理由があるはず。
だけど、僕は急な睡魔に襲われてそのまま眠ってしまった。
体調が悪い日に殴られないなら、このままずっと病気でいたい。
「ゔぁっ……」
早瀬さんは僕を起こすときは絶対に蹴ってくる。お腹が痛い。
僕は重たい身体を起こし、早瀬さんの様子を伺う。
「何ぼーっとしてんだよ。学校行け。」
「あっ……はい…」
投げつけられたランドセルを背負い、足を引きずりながら学校に向かった。
早瀬さんの家は学校から近い。前よりも行きやすくなった。
✱✱✱✱✱✱
「チッ…」
「ごっ…ごめんなさい…」
僕は学校に行った。けど、お腹が痛いし座るとお尻が痛くて、結局早退してしまった。
保健室の先生が早瀬さんに電話しているとき、僕は憂鬱な気分になった。
帰ったらまた叩かれる。
「早瀬さんごめんなさい…」
「……別に。明日休めよ。お前見たところ熱も出てんだろ。」
言われてみればいつもよりくらくらする。早瀬さんから以外と優しい言葉が投げられて混乱した。
「家ついた。…歩けんの?」
「歩け…ます……ぐすっ…」
「何で泣いてんだよ。あーもう…手ぇ繋ぐ?ほら…」
手が差し伸べられ、僕は手を握った。早瀬さんの手は硬くて、お父さんの手みたいだった。
だけど、僕が歩くのが遅いせいで早瀬さんに抱っこされた。
「うぅ………」
「うわ、あっつ……てか首細…」
早瀬さんは僕を床に寝かせて、氷嚢を乗せてくれた。熱くて寒くて寂しい。このまま死ねたら…またお母さんとお父さんと暮らせるかもしれない。
体温計が無いらしく、早瀬さんは僕の首を触っては40℃いったんじゃね?と呟いている。
「はぁ…はぁ…寂しい…寒いよ…」
「寂しい?俺がいるじゃん。安心しろよ、お前が嫌いなわけじゃないから。」
好きだから、殴る?そんなことあるわけ無い。きっと何か理由があるはず。
だけど、僕は急な睡魔に襲われてそのまま眠ってしまった。
体調が悪い日に殴られないなら、このままずっと病気でいたい。
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