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64日目:片付け
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朝早くから、お兄さんは先生をどうにかして片付ける事にした。先生は出血しているものの1日経った今でも生きているらしい。
「家帰ったら風音とイチャイチャしようと思ってたのになぁ…」
「わん…」
お風呂場に転がっている先生を、お兄さんは冷たく見下ろした。先生は呻きながらもお兄さんを睨んでいる。結構強い力で殴られたはずなのに、当たり所が良かったんだろうか。
「お前…俺の生徒を…、」
「は?お前風音のこと性処理に使うつもりだったろ?残念だけど風音が好きなのは俺だから。」
先生の言葉を遮り、お兄さんは切り捨てるように言い放った。たしかに僕が好きなのはお兄さんだ。お兄さんなら僕を性処理に使っても構わない。お兄さんは愛情をたっぷりくれるから。
「あとな…風音の両親は風音がここで住み込みで働いてると思ってる。だからこれは誘拐じゃない。」
まあ…確かに僕の両親は、僕が働きに出ているんだと思っている。本当はただ飼われているだけだけど。
「いま警察が来て有利なのはどっちか分かってんのか?包丁を持って不法侵入して、殺人未遂までしたお前と、正当防衛で殴っただけの俺。殺されかけた風音はお前に味方してくれるかな?」
「い…いや、待て…通報だけは…」
「お前ドッグランで会ったとき子供連れてたろ?その後は聞かないけど…何人犠牲になった?」
お兄さんの口調が強い。それだけ怒っているんだろう、何だか…ちょっといい気分だ。先生はもう反抗的な態度は取らず、どこか怯えているような顔をしていた。
「俺はペットを虐めるやつも子供を虐めるやつも大嫌いなんだよ。お前は裁かれるべきだ。」
ん?と思ってお兄さんの方を見る。お兄さん、僕のこと水に沈めたよね?電気流したよね?暗闇に閉じ込めたよね…?お兄さんの真面目な顔を見るに、それらは虐めたうちに入らないらしい。躾の部類に入ってしまうんだろうか。
お兄さんは携帯で通報すると、先生はパトカーで連れ去られていった。もう先生は先生じゃなくなってしまったんだ。もう関係ないけど、僕のクラスは新しい先生が来るんだろうか。
「ねえ風音。」
「わん?」
「今更だけど…お留守番ありがとう。あと…よく隠れていられたね、偉い。」
お兄さんにきゅっと抱きしめられた。僕はなんだか気が抜けて、ぼろぼろと怖かった分涙を溢した。お兄さんも僕が生きていることを確かめるように、いつもより強く僕を抱きしめてくれた。
「家帰ったら風音とイチャイチャしようと思ってたのになぁ…」
「わん…」
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「お前…俺の生徒を…、」
「は?お前風音のこと性処理に使うつもりだったろ?残念だけど風音が好きなのは俺だから。」
先生の言葉を遮り、お兄さんは切り捨てるように言い放った。たしかに僕が好きなのはお兄さんだ。お兄さんなら僕を性処理に使っても構わない。お兄さんは愛情をたっぷりくれるから。
「あとな…風音の両親は風音がここで住み込みで働いてると思ってる。だからこれは誘拐じゃない。」
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「いま警察が来て有利なのはどっちか分かってんのか?包丁を持って不法侵入して、殺人未遂までしたお前と、正当防衛で殴っただけの俺。殺されかけた風音はお前に味方してくれるかな?」
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お兄さんは携帯で通報すると、先生はパトカーで連れ去られていった。もう先生は先生じゃなくなってしまったんだ。もう関係ないけど、僕のクラスは新しい先生が来るんだろうか。
「ねえ風音。」
「わん?」
「今更だけど…お留守番ありがとう。あと…よく隠れていられたね、偉い。」
お兄さんにきゅっと抱きしめられた。僕はなんだか気が抜けて、ぼろぼろと怖かった分涙を溢した。お兄さんも僕が生きていることを確かめるように、いつもより強く僕を抱きしめてくれた。
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